剪 定     214句

枝の中で両眼ぬくし剪定す   高島茂   冬日

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
剪定の伐口白し山里丸 大橋敦子 雨月 199805  
剪定や脚立に噛ます石えらび 塩田博久 風土 199901  
剪定を終へて殺風景となる 稲畑汀子 ホトトギス 199903  
剪定に風の素通りしてをりぬ 稲畑汀子 ホトトギス 199903  
剪定に決断早き主かな 稲畑汀子 ホトトギス 199903  
あかねさす雲もろともに剪定す 小宮山勇 遠嶺 199906  
木に鋏吊りて昼餉の剪定師 高橋さえ子 199906  
剪定の鋸の殺気に布を巻く 櫻井多恵 199906  
弁解はせぬ剪定の枝の数 櫻井多恵 199906  
蔵王嶺に剪定鋏のこだませり 小野誠一 春耕 199907  
剪定を終へし薔薇園空真青 水原春郎 馬醉木 200004  
梨山に剪定台のビール函 森沢義二 風土 200004  
剪定の半ばと見ゆる大梯子 岩瀬操舟 円虹 200005  
剪定や傷つきやすき甲斐の空 鷹羽狩行 200006  
剪定の脚立おきある柿畠 渡辺政子 春耕 200006  
剪定の切先金柑はきらり 葉月ひさ子 船団 200006  
花の芽の吹く剪定の林檎榾 山崎羅春 春耕 200007  
剪定や遠きやまなみ近づけて 稲畑汀子 ホトトギス 200103  
剪定や伸ばしたき芽を見つめけり 市川伊團次 六花 200104  
剪定や遅れて迷う枝葉かな 桑原敏枝 いろり 200106  
なんの木かわからぬほどに剪定す 金森教子 雨月 200106  
剪定の枝選びゐる庭師の眼 岡西恵美子 円虹 200107  
剪定の午後につづけり日を移し 宮津昭彦 200204  
剪定や矯めつ眇めつ木をめぐり 池元道雄 馬醉木 200205  
蜜柑樹に先づ語りかけ剪定す 新田巣鳩 馬醉木 200205  
剪定や胼胝の消えたる掌 河田青嵐 風土 200205  
薔薇園の剪定容赦なき漢 安部和子 雨月 200205  
午後からの剪定の木を鋸で指す 川瀬里江 雲の峰 200205  
剪定の早ばや血まめ咲かせたり 柳川大亀 銀化 200205  
青空をくまなく使ひ剪定す 西川五郎 馬醉木 200206  
島守の剪定かくもいさぎよし 中村智恵子 200206  
バッサリと剪定されて庭広し 足利ロ子 ぐろっけ 200301  
我が庭も見惚れる程に剪定す 足利ロ子 ぐろっけ 200301  
差してきし影もろともに剪定す 加藤みき 200303  
剪定の一枝をとらふ揺れ梯子 宮坂恒子 雪底 200304  
剪定の男まさりの音なりし 高村淳 200307  
剪定を始めるらしき女かな 北嶋美都里 200307  
剪定の鋏の音に目覚めけり 遠野萌 200308  
剪定の音聞こえ来るかきね越し 恩塚典子 ぐろっけ 200308  
剪定の拳固に託す枝葉かな 武井玲子 八千草 200309  
剪定や紋付鳥を侍らして 平山風鳥 河鹿 200404  
剪定を指示する妻のもうをらず 伊藤白潮 200404  
同姓の十戸剪定のりんご畑 村上一葉子 200405  
剪定の脚立の下を猫走る 舘野修郎 雲の峰 200405  
出棺や剪定の音風にあり 戸栗末廣 火星 200406  
子と同じ齢の庭木剪定す 阪上多恵子 雨月 200406  
持ちなほす剪定鋏男松 関根義行 対岸 200406  
剪定の束に蚕の匂ひあり 鍬形幸子 百鳥 200406  
真向ひに谷汲山や柿剪定 安藤重子 栴檀 200406  
学園に剪定ありて風すこし 小山百合子 遠嶺 200406  
船笛に剪定鋏とまりけり 岡本崇 200407  
剪定の山河へ散らす鋏音 密田真理子 200501  
白山に向き剪定のはじまれり 岬雪夫 200502  
剪定の枝流れゆく野川かな 藤田満枝 万象 200505  
剪定師亡母の話をしてゆきぬ 浅田光代 風土 200505  
剪定の老松に舟寄せてをり 山尾玉藻 火星 200505  
剪定の鋏が光をも刻む 鈴木一明 築港 200505  
剪定を済ませて風の淀みなし 鈴木一明 築港 200505  
剪定の梨棚にほふ野川べり 関まさを 酸漿 200505  
秩父嶺の見ゆる場所より剪定す 酒本八重 里着 200506  
剪定の跪くときありにけり 中條ひびき 百鳥 200506  
剪定の枝を燃やしてゐるらしき 平岡千代子 百鳥 200506  
剪定の刃から零るる光の音 渡辺民親 遠嶺 200507  
剪定の欅並木や双子の嬰 竹内悦子 200508  
剪定の梅の枝とは弾け飛ぶ 今瀬剛一 対岸 200508  
剪定の刻鋭角に過ぎてゆく 山元志津香 八千草 200511  
人呼びに行く剪定のヴイン・ヤード 宮津昭彦 200604 ヴイン・ヤード=vine・yard=葡萄酒用の葡萄畑
土中より剪定鋏出てきたり 伊藤白潮 200604  
隠れ蓑剪定されて隠れ場なし 松崎鉄之介 200605  
剪定音青空へ飛び地に刺さり 大串章 百鳥 200605  
剪定の肩ごしに三重の塔 安室敏江 百鳥 200605  
隣家の剪定の音馴染みけり 南原正子 酸漿 200605  
裸婦像や剪定あとの薔薇の棘 村田さだ子 酸漿 200605  
長身をさらに伸ばして剪定夫 北川キヨ子 200606  
剪定の若者ひとり水飲みに 柳生千枝子 火星 200606  
気合入れ見よう見まねで剪定す 合川月林子 ぐろっけ 200606  
海見ゆる高さにありて剪定す 合川月林子 ぐろっけ 200606  
剪定の了へたる樹より空掲ぐ 工藤ミネ子 風土 200606  
剪定やうしろに青き海見えて 長沼紫紅 200606  
幹軽くたたき剪定はじまりぬ 青野れい子 200606  
剪定の風鮮しき寺苑かな 邑橋淑子 遠嶺 200607  
剪定を了へし楊梅芽吹きたり 神田一瓢 雨月 200607  
剪定の雫思はずこぼれけり 関口青稲 万象 200609  
剪定の束ね置かれし墓地の隅 樋口みのぶ 200611  
ばつさりと剪定されて庭広し 足利ロ子 ぐろっけ 200702  
青空を疵つけぬやう剪定す 内山花葉 200705  
剪定されし枝の芽畑にこぼれをり 甲田雅子 200705  
梨剪定雲も切られる勢ひに 甲田雅子 200705  
省略の極み剪定終へし薔薇 山田夏子 雨月 200705  
剪定の木に立春の日影さす 兼子栄子 酸漿 200705  
網の目に剪定終る葡萄畑 阿部月山子 万象 200706  
チェーンソーの剪定に森鳴動す 岸本久栄 雨月 200706  
剪定の梯子持ち込みありしかな 出口賀律子 雨月 200706  
剪定の長の仕込みは声荒く 大井邦子 ぐろっけ 200707  
営巣の一樹に触れず剪定す 淺場英彦 万象 200708  
梨畑人影もなき剪定音 中野英歩 八千草 200709  
剪定の枝とび暮色たぢろがす 高崎武義 200802  
剪定に光の波動ありにけり 犬塚芳子 200805  
剪定されし紫陽花の芽の整然と 松崎鉄之介 200805  
己が庭深爪のごと剪定す 山中宏子 200806  
剪定の腰に尺八ぶらさげて 大山里 200806  
残りたい枝を残して剪定す 高橋将夫 200807  
梯子より木に移りけり剪定師 瀬島洒望 やぶれ傘 200807  
剪定や少し離れてもう一人 安原葉 ホトトギス 200808  
剪定に空も切られてゆきにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200809  
剪定のぱちりぱちりと高梯子 滝沢伊代次 万象 200902  
剪定や稲城野に空降りてくる 稲畑廣太郎 ホトトギス 200903  
剪定のその先急かす笹子かな 葦原葭切 春燈 200903  
月山の雪襞ほそり剪定す 和田和子 馬醉木 200904  
やや遠に剪定の音加はりし 山尾玉藻 火星 200904  
鳥の来る枝を残して剪定す 高橋将夫 200905  
なんとでもなる剪定の枝の形 高橋将夫 200905  
剪定夫ふたり一人はうら若し 中島和昭 春燈 200905  
剪定の深さ椿の咲初めし 久保田ヤスエ 酸漿 200905  
雪嶺の輝く日なり剪定す 須藤美智子 風土 200907  
剪定やかちかち山の薪積み 辻直美 200907  
幹高く剪定鋏を夢の中 久津見風牛 200907  
剪定の指図の目玉動きけり 久津見風牛 200908  
剪定や鞭のごときを地に落し 鷹羽狩行 201004  
剪定の空や広ごる風の道 岡野里子 末黒野 201004  
剪定の梨棚透けて平らなり 布川直幸 201004  
剪定や風すきとおる狭き庭 渡部磐空 201004  
剪定も夫唱婦随で整へり 布川直幸 201005  
剪定や蕾つきたる枝が飛ぶ 武井美代子 万象 201005  
剪定のあと存分の沼あかり 伊藤ふみ 馬醉木 201006  
剪定の木に歩きはじめの靴干して 小沢吉野 201006  
剪定のはしごの先の飛行雲 長田曄子 火星 201006  
剪定の鋏は円を描きけり 高橋将夫 201007  
剪定をして露はなり百舌の贄 年森恭子 ぐろっけ 201102  
曲芸も身につけてゐる剪定師 金子清孝 ぐろっけ 201102  
剪定やひかりもどりし庭の池 江見巌 六花 201104  
剪定にかける時間も大石忌 高橋将夫 201105  
剪定の身の反り七つこはぜかな 千田百里 201105  
をしみなき剪定の音余震あり 早崎泰江 あを 201105  
剪定の木にとびきりの月上る 蘭定かず子 火星 201106  
鳥の寄る枝を残しつ剪定す 前川明子 201107  
剪定の庭師鋏で指図せり 高橋将夫 201107  
剪定の済みし槐の幹に艶 谷村幸子 201107  
剪定の音を散らかす梨畑 布川直幸 201202  
青空を整へながら剪定す 高倉和子 夜のプール 201203  
ほどほどのほどに迷ひつ剪定す 石田きよし 201205  
録画視るばらの剪定終へてより 笠井敦子 201205  
剪定といへども大樹命綱 宮原悦子 雨月 201205  
剪定や庭の梅木へ手も触れず 岸本林立 雨月 201205  
オーナーとなりて剪定みかん畑 山本エリカ ろんど 201205  
舟着けて蓬莱島の剪定す 大西八洲雄 万象 201205  
囀や剪定の枝生々し 森理和 あを 201205  
剪定や箱入り息子崑崙へ 中島陽華 201206  
髪型もショートが好み剪定す 永塚尚代 ぐろっけ 201206  
剪定の鋏に迷ひなきリズム 史あかり ぐろっけ 201206  
剪定の棘ある小枝嵩張れり 細川知子 ぐろっけ 201206  
剪定やこころのままに鋏音 有本南陵 ろんど 201206  
日向柑とどく高さへ剪定す だいじみどり 201207  
公民館ひと日剪定奉仕かな 佐藤健伍 201208  
剪定やおーいおーいと又呼ばれ 村上倫子 201208  
剪定を終へし縁側広くなり 秋千晴 201209  
緑道の木々剪定し初夏の風 筒井八重子 六花 201212  
剪定の傷口ぬれて自然治癒 布川直幸 201301  
梅剪定余念なき音の空へ抜け 高橋あさの 201303  
剪定を終へ人生を語りをり 田中信行 201305  
剪定のあとの白さや梅つぼむ 大坪景章 万象 201305  
九十の夫は褒められ剪定す 高倉恵美子 201305  
剪定に落つる小枝やれんが道 米田文彦 かさね 201306  
林檎畑その奥の山剪定す 根岸善行 風土 201306  
決断の要る剪定の一枝なり 佐藤山人 201306  
剪定の済みたる空の深きかな 鈴木一三 末黒野 201306  
男先づ目で剪定を始めたる 池田喜代持 六花 201306  
おほまかな剪定にして狂ひなし 高橋将夫 如意宝珠 201306  
突き放すべき時もあり剪定す 横内かよこ ぐろっけ 201307  
決断の一瞬剪定の鋏鳴る 布川直幸 201404  
剪定の傷口日ざし集めをり 田所節子 201405  
連山の高さに合はせ剪定す 高倉和子 201405  
浜離宮庭師集結松剪定 斉藤裕子 あを 201405  
空広ぐクレーンつかふ大剪定 江島照美 201406  
剪定や庭に力の満ちて来し 亀井紀子 201406  
剪定や快晴の富士正面に 野畑さゆり 201406  
剪定の音に紛れし鳥の声 田代貞枝 201406  
剪定の紅き木屑のほろほろり 中野京子 201407  
鋏拭く芍薬千輪剪定し 杉山瑞恵 雨月 201408  
剪定をのがれてゐたる帰り花 白水良子 201504  
いつの日か名ある木となれ剪定す 布川直幸 201504  
剪定の音にやすらぐ物干し場 相沢有理子 風土 201505  
ただの木といふも身構へ剪定す 布川直幸 201505  
剪定の痛みの滲む花鋏 布川直幸 201505  
日を背負ひ果樹剪定の親子かな 羽賀恭子 201505  
剪定や夫の講釈きりもなし 江澤弘子 201505  
剪定の梯子トラックより伸びる 廣瀬推男 やぶれ傘 201505  
剪定の欅の空や雲あらず 松浦哲夫 末黒野 201506  
剪定や奔放なもの嫌はれて 田所節子 201506  
剪定を手伝ひに来る隣の子 苑実耶 201506  
剪定の手が青空に触れてゐる 望月晴美 201507  
剪定の鋏を鳴らし終はりけり 戸栗末廣 201508  
剪定はまづねぎらひの声かけて 丹羽武正 京鹿子 201508  
爽やかや茄子剪定の鋏音 大木清美子 201511  
剪定のこの樹三人掛りなり 戸栗末廣 201604  
ためらひ傷ありぬ剪定終りし木 升田ヤス子 玫瑰 201604  
ずんぐりむつくり剪定済みし大銀杏 久染康子 201605  
剪定師水面明りを視野に刈る 加藤峰子 201606  
梢までクレーンの吊る剪定師 坂場章子 201606  
剪定のひとり見習ひと言ふ翁 五十嵐紀子 201606  
剪定の音に近づき遠ざかる 田村園子 201607  
砥石城へ剪定整ふりんご畑 鈴木庸子 風土 201607  
剪定の済みたる並木空の青 五十嵐富士子 末黒野 201607  
生垣の剪定時期を窺ひし 今井充子 201607  
刈草を積めば剪定鋏出て 田中とし江 201607  
来年の花へと繋ぐ剪定かな 高野昌代 201608  
麦わら帽寄ってたかって薔薇剪定 笹村恵美子 201609  
剪定の鋏の音や昼下り 佐藤まさ子 春燈 201705  
剪定の槙垣揃ふ冠木門 田中臥石 末黒野 201706  
剪定の音の清しき朝かな 早川八重子 末黒野 201707  
剪定す男子生れたる記念の樹 鈴木石花 風土 201706  
剪定師あすへ残しておく梯子 兒玉充代 201706  
柚子剪定棘のいくらか枝に置き 上野進 春燈 201707  
剪定の時期を探りて爪を切る 田中信行 201805  
剪定の動き迷はぬ大鋏 中野千代子 末黒野 201805  
剪定の音の聞こえる小昼かな 廣瀬雅男 やぶれ傘 201805  
五人目の孫を抱つこし剪定す 眞田忠雄 やぶれ傘 201806  
異国にて剪定の音故郷を恋ふ 伊吹之博 京鹿子 201806  
剪定の音響かせて枝宙に 能美昌二郎 201806  

 

2019年4月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。