16    21句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
留守番の子の手に電車蝉の声 神野未友紀 202210
蝉しぐれ弥生文化の講義中 山田ゆきこ 202210
やうやうに蝉声午後は雨上がる 林いづみ 風土 202210
炎立つ鞴の呼吸蝉時雨 大森尚子 風土 202210
初蝉や躍る湯玉に水を差し 六車佳奈 風土 202210
珠の眼を闇に見開き蝉生るる 六車佳奈 風土 202210
魂を吐出して落つ後の蝉 山田六甲 六花 202210
初蝉の雨後の晴間を鳴きはじむ 笹村政子 六花 202210
早発ちの鞍馬の宿や蝉しぐれ 笹村政子 六花 202210
初蝉の一声のみに終はりけり 志方章子 六花 202210
耳鳴りののち初蝉となりにけり 善野行 六花 202210
初蝉や瀬戸一望の崗の上 善野行 六花 202210
初蝉や汲み上げポンプの音続く 廣畑育子 六花 202210
午後の二時どこか控へめ蝉の声 出口誠 六花 202210
近づいて見ればみんみん蝉は碧 谷口一献 六花 202210
幼子の矯声の中蝉時雨 田尻りさ 六花 202210
神域にひびく砂利音蝉の声 磯野青之里 六花 202210
キャンパスはリモート授業蝉しぐれ 磯野青之里 六花 202210
蝉捕りや兄に倣ひし網さばき 磯野青之里 六花 202210
蝉の声集め波紋となりにけり 浜田久美子 六花 202210
蝉じんじん紆余曲折は後回し 久保夢女 202210
ソロはバリトンやがて朝蝉合唱団 上原玲子 京鹿子 202210
落蝉や世の七曜を垣間見て 塙誠一郎 202211
明六つや蝉鳴き始む登り口 須賀ゆかり 202211
初蝉ややうやくとどく良き知らせ 森清堯 末黒野 202211
松蝉や汀にしみる波の泡 岡野里子 末黒野 202211
休みゐる木椅子に降りぬ蝉時雨 黒滝志麻子 末黒野 202211
初蝉や二声三声それつきり 菅野日出子 末黒野 202211
ひとしきり玻璃に奏づる蝉の夜 長尾タイ 末黒野 202211
ひと声の蝉や芭蕉の句碑の寂 横路尚子 末黒野 202211
古墳ある鎮守の杜や蝉時雨 横路尚子 末黒野 202211
耳鳴りかいや初蝉に紛れなし 小林拓路 末黒野 202211
亭々と連なる雲や蝉しぐれ 小林拓路 末黒野 202211
東雲や日に先駆くる蝉時雨 田中由紀子 末黒野 202211
戸を繰るや朝風と入る蝉時雨 近藤知子 末黒野 202211
青空にひとすぢの雲蝉時雨 臼居澄子 末黒野 202211
雨上り木立を揺らす蝉時雨 鈴木英雄 末黒野 202211
初蝉や木洩れ日揺るる遊歩道 杉山くみ子 末黒野 202211
引つ剥がすガーゼの滲み蝉時雨 和田照海 京鹿子 202211
石庭を結界として蝉の鳴く 高木晶子 京鹿子 202211
羽化せむと蝉一瞬の力かな 上原玲子 京鹿子 202211
子の何故に答へを急かす法師蝉 伊吹之博 京鹿子 202211
熊蝉や木々に消されし蔵の影 柴田佐知子 202211
落蝉の頭支点に回り出す 吉田葎 202211
蝉交尾見てゐる我を見られをり 横井遥 202211
ややありてまた蝉の木となりゐたる 岩佐梢 202211
輪廻転生引潮どきの蝉しぐれ 山崎正子 202211
余命知るや灯に身を打てるちから蝉 五十嵐敏子 202211
里山の彼方此方みんみん蝉が鳴く 河合公八郎 202211
蝉時雨北鎌倉の賑やかに 河合公八郎 202211
暮れどきの静寂を破る蝉時雨 北川博司 202211
片翅の蝉を梢へ戻しやる 高橋詩 202211
法師蝉の声聞きにゆく並木路 黒澤次郎 やぶれ傘 202212
歩を止めて法師蝉鳴き終へるまで 小巻若菜 やぶれ傘 202212
出し抜けに雨降る夜に蝉のこゑ 柴崎和男 やぶれ傘 202212
午前四時鳴き出す蝉に起こされて 萩原久代 やぶれ傘 202212
満池谷墓園坩堝の蝉しぐれ 本郷桂子 ホトトギス 202212
走り根の峡にせり出す蝉時雨 坂口学 202212
夜の蝉いつか仙ふと捨てぬもの 田岡千章 202212
鳴りのよう異常気象の蝉の声 日置游魚 202212
神杉の杜の深さや法師蝉 森清堯 末黒野 202212
ベットより眠れぬ夜や夜の蝉 菅野日出子 末黒野 202212
蝉しぐれ古物商めく蔵の内 森清信子 末黒野 202212
不死男忌の蝉の一徹ひもすがら 池乗恵美子 末黒野 202212
蝉時雨の読経のごとし原爆忌 池乗恵美子 末黒野 202212
あひ老いて粥炊く夕べ法師蝉 亀卦川菊枝 末黒野 202212
公園へ犬集合や蝉時雨 吉田千恵子 末黒野 202212
古寺の静かさに鳴き残る蝉 佐藤勝代 末黒野 202212
遊具ぽつり日晒しの野に蝉しぐれ 兵泉美 京鹿子 202212
法師蝉師にたづねゐるオノマトペ 廣畑育子 六花 202212
油蝉声を限りに鳴く一樹 永田万年青 六花 202212
一匹の飛び立ちて止む蝉しぐれ 永田万年青 六花 202212
焦る子に宿題まだか法師蝉 草場つくし 六花 202212
原發に原爆がくる地下に蝉 佐藤竹僊 あを 202212
再会に話の尽きず法師蝉 北野節子 末黒野 202301
源流に聞く松蝉の一気鳴き 藤森すみれ 202301
蝉しぐれ寄添ふ低き無縁塚 山田和 京鹿子 202301
蝉の世となれり熊蝉一匹に 苑実耶 202302
黒板に混む数式や蝉しぐれ 永淵惠子 202304
松蝉に醒まされてゆく大地かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202305
松籟に乗り松蝉の奏で初む 稲畑廣太郎 ホトトギス 202305
松蝉や震災句碑の主亡く 稲畑廣太郎 ホトトギス 202305
松蝉や伝説多き松林 稲畑廣太郎 ホトトギス 202305
松蝉や天橋立見上げつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202305
松蝉や海岸線のある限り 稲畑廣太郎 ホトトギス 202305
松蝉に松膨らんでをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202305
室町の五線紙噺す夜の蝉 北川孝子 京鹿子 202306
逡巡のきはみ一気に蝉の鳴く 北川孝子 京鹿子 202306
自由とは何か言ひたき夜の蝉 北川孝子 京鹿子 202306
ゆるみなき夜の逡巡蝉の鳴く 北川孝子 京鹿子 202306
一山の祈りとも聞く蝉の声 稲畑廣太郎 ホトトギス 202307
蝉 →1

 

2023年7月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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