清 明 1   100句

清明の水菜歯ごたへよかりけり  鈴木真砂女   ザ・俳句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
清明の光ゲあふれをる左腦かな
西田孝
199906
清明の水泊梁山姑娘伴れ
松崎鉄之介
199906
清明の水泊梁山人満てり
宮城菊子
199907
清明の水泊梁山闘羊会
宮城菊子
199907
清明のこころ洗はる書信来る
定藤素子
雨月
199907
清明やかかげて小さき李白の詩
安田晃子
馬醉木
200006
清明や墨吸ふ和紙の息づかひ
高橋あゆみ
200006
清明の絶ゆることなき川の水
甲州千草
200006
清明の空ひとひらの雲を置く
小島美智子
風土
200007
清明や画架磔刑の肖像画
能城檀
船団
200010
清明や嬰児の目に空の色
梅田秀子
酸漿
200106
化粧品製造認可清明に
坂上香菜
200107
清明や殿下の居間の湿度計
能村研三
200107
清明や夕べ妻らの東歌
鱸久子
海程
200107
清明や机を拭いて掌
竹内悦子
200107
清明邸跡逢魔がときの白木蓮
川井政子
風土
200107
清明や盥に水の張られをり
村上瑪論
銀化
200107
清明や野をくる風のなかに母
小柴しげあき
200108
清明や小高き丘に村の墓地
前阪洋子
雲の峰
200205
清明の空澄みて星光りけり
岸野美知子
酸漿
200206
清明や威儀正し鳴く鴉をり
井口初江
酸漿
200206
清明の頃や小歩危の水の色
菅谷弘子
雨月
200207
清明や鷲の眼の浮く不動尊
万城希代子
200207
清明や産毛の泡立ち昇る
唯野まり
200207
清明の空の青容れ忘れ潮
千手和子
馬醉木
200306
清明や硯に慣らす筆の先
高橋あゆみ
200306
清明の雨に椋鳥軒にをり
永見博子
酸漿
200306
清明の雨美しき箱根かな
渡辺政子
雲の峯
200306
清明や伽藍に澄める鳩の声
市ケ谷洋子
馬醉木
200307
清明の雨のつめたさ肩にあり
島谷征良
風土
200308
清明やルクセンブルクの丘の風
小林優子
酸漿
200401
清明の爪先美しき弥勒佛
山元志津香
西の峰
200401
清明節斥鹵(せきろ)の中に人集ふ
松崎鉄之介
200406
清明の花輪銀色野の墓に
宮津昭彦
200406
清明や土の息濃き夕川原
小野恵美子
馬醉木
200406
清明や閉ぢしままなる御嶽門
酒井多加子
雲の峰
200406
清明節王義之の書を碑林で買ふ
本多佑子
200407
清明の野に一病を忘れきし
窪田佳津子
雨月
200407
清明の雨遍しや三波石
田中矢水
遠嶺
200407
清明の日向の国の田水張る
西屋敷峰水
河鹿
200407
清明の台湾に来て詩を吟ず
林美智
ぐろっけ
200407
清明の山鳥母衣を打ちにけり
長田秋男
酸漿
200411
龍井茶滝れて清明節の午後
細野恵久
ぐろっけ
200504
清明や光を髪に編み込みぬ
近藤喜子
200506
清明の窓に切絵のチューリップ
篠田たもつ
対岸
200506
ひと日野に清明の気をほしいまま
仙石君子
雨月
200506
清明の日や殊更の鳥の声
出口賀律子
雨月
200506
清明のまつたき塔か亀五匹
山元志津香
八千草
200506
清明や魚藍観音湾一望
三輪洋子
200506
清明やことに垣根の紅要黐
木村茂登子
あを
200506
清明や宙にとどまる飛行船
草野准子
200507
清明や潮目を分かつ大岬
和田幸江
春燈
200507
清明や陽を背に受けて孔子廟
渡辺民親
遠嶺
200507
清明や食卓に聴くアヴェマリア
阪本哲弘
200607
清明の雨ひた降れる彦根城
田中きよ子
酸漿
200609
清明や琴立てかけし二畳部屋
能村研三
200705
清明やスープの油膜壊しつつ
天野きく江
200706
清明やかの世まで空青く透き
樺山翠
雨月
200706
気まぐれの鶏清明の水を飲む
吉武千束
200707
おだやかに清明の日の昏れにけり
中谷葉留
風土
200707
退院や清明の空眩しみて
山本漾子
雨月
200707
清明や伊勢太神楽磯伝ひ
安住敦
春燈
200709
西陣へ清明社御輿のふれ太鼓
山田をがたま
京鹿子
200801
清明祭の獅子にかぢられ厄落とす
山田をがたま
京鹿子
200801
清明の御籤秘密に開封す
布川直幸
200806
清明や碑に懐かしきいろは歌
和田政子
200806
清明の畑に菜を摘む修道女
八木岡博江
酸漿
200806
清明や来客を待つ青畳
東芳子
酸漿
200806
清明や開け放たれし農具小屋
緑川啓子
馬醉木
200807
清明の酔ひの握手の湿りとも
加藤峰子
200807
清明やみどりごふはとくるまれて
鶴岡加苗
200811
清明や朝日に潮目輝いて
田所節子
200906
清明や笛の飛天の幼顔
丹羽晶子
炎環
200906
清明や芦屋夫人の眉匂ふ
和田孝村
春燈
200906
清明や香炉の波の透かし彫
竹内すま子
200909
清明や振子の長き古時計
鷹羽狩行
201005
清明や女人高野の石の階
三浦百合子
201006
清明や太極拳の靴は白
石倉千賀子
ろんど
201007
清明や三四郎池の鯉に紋
いそべみつ
ろんど
201007
清明の空あをあをと山家かな
川下明子
雨月
201007
清明や茶目つけ医師に癒されつ
渡邉紅華
酸奬
201008
清明やみすゞの詩の透明度 竹内喜代子 201106
清明の水につけおく青莱かな 浅木ノヱ 春燈 201106
宜候宜候ようそろようそろ清明の外海へ 柳川晋 201107
清明の潮満ち来る舟溜り 渡部節郎 201206
清明や白き粉をふく竹の幹 齋藤晴夫 春燈 201207
清明やゆつたり本を読んでをり 中島陽華 201207
清明の山はそのまゝ朝迎ふ 林美智 ぐろっけ 201207
清明や地曳網ひく浜の朝 有賀昌子 やぶれ傘 201209
清明や戦友訪ね来矍鑠と 酒井秀郎 返り花 201211
清明の社領を抜けて駅へ急ぐ 半田稜 ろんど 201406
清明やニスの匂ひの濃き机 広渡敬雄 201406
清明や土に降りくる雀たち 田中藤穂 あを 201406
清明や俯瞰の川のしろがねに 甲州千草 201406
清明や籠屋は蔓を均しゐる 浜口高子 火星 201406
清明の八雲かがよふ御神鏡 齋藤晴夫 春燈 201407
清明の野に出ていのち愛しをり 土屋草子 ろんど 201408
清明の雨聞いてをる阿弥陀仏 井上静子 201505
村人に会ふ清明の御陵かな 東野鈴子 雨月 201506
落款に清明と記し筆をさむ 加藤北天 雨月 201506
清明や玻璃戸は子規のファインダー 辻美奈子 201506
清明 →2      

 

2021年4月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。