山茶花 6     94句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
山茶花や刻なき鐘に散り急ぐ 岡本尚子 風土 202002
山茶花や祭壇奥のマリアさま 野村昌代 202002
山茶花や何為してこの大屋敷 上谷昌憲 202002
山茶花の重くうつむく雨の朝 中澤弘 京鹿子 202002
山茶花の辺り夕日の昏れ残る 笹倉さえみ 雨月 202002
山茶花の白きを濁し昼の雨 黒滝志麻子 末黒野 202002
山茶花の空やふるさと風の涯 田中臥石 末黒野 202002
やはらかく散る山茶花の日和かな 大坂正 末黒野 202002
山茶花の混浴かしましき温泉 奥田筆子 京鹿子 202003
山茶花や腹がへつたと猫の声 柴田佐知子 202003
山茶花や母の遠忌の夜の雨 田中臥石 末黒野 202003
山茶花の散りしく永久の別れかな 岡田史女 末黒野 202003
山茶花や江ノ電軒をすれすれに 中野大樹 末黒野 202003
山茶花や会ひたき人の山ほどあり 三上程子 風聴くや 202003
山茶花の散る数うすれゆく情 三上程子 風聴くや 202003
山茶花は散る花雨の石だたみ 尾崎みつ子 雨月 202003
あまさかる鄙の山茶花日に揺るる 岩崎俊 202003
山茶花の道ふと母の在りし頃 山岸明子 202003
山茶花の影はみだして散りにけり 笹村政子 六花 202003
廃屋のひとつに山茶花がまつ赤 大島英昭 やぶれ傘 202003
花嫁の道山茶花の二・三片 岡田桃子 202003
山茶花や近道の行き止まりなる 井上静子 202003
山茶花の白無垢をぬぎ今朝の白 中田禎子 202003
山茶花の散りつくしたる地の固さ 小島良子 202003
山茶花や風吹くたびに自由人 西村白杼 京鹿子 202003
出しそびれし手紙山茶花散りそむる 本郷公子 京鹿子 202003
散り山茶花メトロノームに急かされて 佐藤千恵 京鹿子 202003
山茶花の垣根の奥の小児科医 須賀敏子 あを 202003
山茶花のうふふうふふよ金平糖 庄司久美子 202004
山茶花はすぐに散る花燃えながら 山田暢子 風土 202004
山茶花の風吹きぬくる通し土間 大川暉美 末黒野 202004
山茶花の散り敷く墓にそを告げん 平居澪子 六花 202004
山茶花の零れつづける島老いて 陽山道子 船団 202006
落涙のごと山茶花のとめどなく 岩岡中正 ホトトギス 202007
サーファーのCDラジカセよりサザン 岩木茂 風土 202009
盛り上がるネット配信サザンの夏 井尻妙子 京鹿子 202010
江戸の風山茶花の白磨き上げ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202011
山茶花の散りて江戸の世近付ける 稲畑廣太郎 ホトトギス 202011
一片の山茶花庭の句読点 稲畑廣太郎 ホトトギス 202012
一片の山茶花庭の句読点 稲畑廣太郎 ホトトギス 202012
山茶花は今まっさかり寺の山 田中藤穂 あを 202101
窓越しの垣の山茶花紅濃くて 赤座典子 あを 202101
山茶花の咲きつなぎつつ零れつつ 森村江風 202101
山茶花の白は天帝誘へる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202101
幼稚園バス着く山茶花の近く 村田武 やぶれ傘 202101
山茶花の零れるほどに咲きにけり 亀岡睦子 やぶれ傘 202101
山茶花の咲き初む枝や実のはじけ 柳田秀子 202102
見納めの紅山茶花ぞ日に痛し 中里よし子 春燈 202102
山茶花や校門前の文具店 大西由美子 春燈 202102
山茶花の咲きし古里今は無く 池上昌子 春燈 202102
山茶花の散りてはつぼみ開きけり 西村洋平 春燈 202102
改めて山茶花の美を見つめけり 橘正義 春燈 202102
山茶花のかぶさり咲ける寺の磴 柿沼盟子 風土 202102
山茶花やウエストポーチに小銭鳴る 中嶋陽子 風土 202102
山茶花の雪落したる一羽かな 山田六甲 六花 202102
晴れて山茶花の紅の気の漂ふ 長崎桂子 あを 202102
山茶花や妹は紅姉は白 森なほ子 あを 202102
山茶花や身を重ねつつ散りてなほ 中野さき江 春燈 202103
白山茶花旧家の庭の屋敷神 森清堯 末黒野 202103
山茶花や指が道具と陶芸家 平澤侃 末黒野 202103
山茶花のさざれ石へと散りにけり 住田千代子 六花 202103
山茶花を窓の向こうに散髪す 松村光典 やぶれ傘 202103
山茶花の呵々と一叢大斜面 森清堯 末黒野 202104
山茶花の垣根の道は昭和なり 渡辺節子 202105
山茶花→ 1
山茶花の結界ふかき子の忌日 諸岡孝子 春燈 202112
ひんやりと触るる山茶花かくれんぼ 森なほ子 あを 202201
山茶花の一片水の黙を解く 稲畑廣太郎 ホトトギス 202201
山茶花の花びらの数知らぬなり 谷口摩耶 202201
山茶花の紅あたたかく咲き継げり 谷口摩耶 202201
山茶花の白に暮色の定まらず 川高郷之助 202202
苔に散る白山茶花や銀閣寺 森なほ子 あを 202202
山茶花の音なく散るや路地止り 永井惠子 春燈 202202
山茶花の散りしく朝の至福かな 持田信子 春燈 202202
散りしきる山茶花白し薬医門 佐俣まさを 春燈 202202
山茶花や涸るることなき井戸一つ 松本胡桃 風土 202202
塀越しの山茶花赤く溢れけり 山口地翠 春燈 202203
山茶花や何処へ行きても影の人 山田暢子 風土 202203
山茶花の咲き出して明日入院す 田中臥石 末黒野 202203
けふひと日庭の山茶花と茶を喫す 田中臥石 末黒野 202203
山茶花の咲き初むる丘汀女句碑 高木邦雄 末黒野 202203
山茶花の散り積む紅や手に溢れ 長尾タイ 末黒野 202203
庭石へ山茶花零れ喫茶室 前原マチ 末黒野 202203
山茶花や紅を灯して敷きつめて 喜田君江 末黒野 202203
山茶花の散る散る未完の私小説 山中志津子 京鹿子 202203
山茶花や番茶も出花鬼笑ふ 西村白杼 京鹿子 202203
山茶花の散る径を抜け裏門へ 谷口摩耶 202203
山茶花の日記の如く咲き継ぎぬ 湖東紀子 ホトトギス 202204
夕さりの風のささやき山茶花散る 本郷公子 京鹿子 202204
山茶花のまはりに鳥の声あふれ 岡村尚子 202206
山茶花の垣に消えたる白き猫 針谷忠郎 202210
掃かれずに山茶花庭を彩れる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202211
山茶花に古刹の景の改る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202211
山茶花の白見上げつつ庭手入 稲畑廣太郎 ホトトギス 202211
 

 

2022年12月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。