山茶花 5      100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
山茶花の花の白さを不思議とも 齋藤晴夫 春燈 201802
青魚提げて山茶花垣に沿ふ 小林愛子 万象 201802
二階からみて山茶花のさかりかな 久保田万太郎 春燈 201802
山茶花や湯呑みのひびの掌に馴染み 武生喜玖乃 雨月 201802
山茶花の余談のごときふたみひら 鷺山珀眉 京鹿子 201802
山茶花の薄紅色のカノンかな 瀬川公馨 201802
喪のこころ癒す山茶花金の蘂 柴崎英子 201802
さざんくわの道幾重にも嬰をくるみ 青谷小枝 やぶれ傘 201803
山茶花が伊豆の下田で花盛り 松村光典 やぶれ傘 201803
赤き山茶花白き山茶花庭晴れやか 佐藤淑子 雨月 201803
帰国子に咲く山茶花の赤ばかり 玉置かよ子 雨月 201803
座布団に無名庵の名山茶花咲く 石川純子 万象 201803
咲くよりも散つて山茶花らしくなり 片山煕子 京鹿子 201803
さざん花や径しきつめて荒筵 岡田史女 末黒野 201803
日溜りの山茶花の径通ひ径 今村千年 末黒野 201803
こんなところまで山茶花の散りきたる 升田ヤス子 六花 201803
満ちゐたる山茶花なるが淋しかり 住田千代子 六花 201803
山茶花や礎石の残る茶室跡 石黒興平 末黒野 201803
山茶花へ集金人の捨て台詞 田中臥石 末黒野 201803
山茶花や帰港の漁船遠くにす 田中臥石 末黒野 201803
山茶花の花の盛りをこぼれ継ぐ 菅野日出子 末黒野 201803
万蕾の山茶花一花紅反らし 岡野里子 末黒野 201803
氷点下されど山茶花凛と咲く 溝渕弘志 六花 201805
さざんくわの咲き継ぐ日日や納骨す 井尻妙子 京鹿子 201805
山茶花のこぼれゐるかな潦 佐々木あつ子 やぶれ傘 201806
山茶花の赤の静もる老いの身は 田尻勝子 六花 201806
山茶花よ黒い牧師が遠ざかる 坪内稔典 船団 201806
白さざんか背面跳の空気かな 奥田筆子 京鹿子 201806
山茶花や日向の椅子に母を置く 秋千晴 201806
コカコーラとサザンが好きなままパパに 片山煕子 京鹿子 201809
馴れ初めは白い山茶花揺れている 陽山道子 船団 201809
山茶花の咲き継ぐままに旅にあり 稲畑汀子 ホトトギス 201811
日本の美とは山茶花の一輪に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
散るといふ山茶花終の大舞台 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
白さざんくわ昨夜のいざこざ引き摺らず 鈴鹿呂仁 京鹿子 201901
山茶花の垣を曲がれば裏の川 大崎紀夫 やぶれ傘 201901
山茶花や富士の湧水町に添ふ 森高さよこ 風土 201901
生垣は低し山茶花紅ばかり 安藤久美子 やぶれ傘 201901
山茶花や三角池を眠らせず 稲畑廣太郎 ホトトギス 201901
山茶花に今日の終つてゆく濁り 今井肖子 ホトトギス 201901
山茶花を椿かと問ふ牛乳屋 田中藤穂 あを 201901
縁紅きさざんか門前清められ 柿沼盟子 風土 201902
山茶花や山廬にあまた竹箒 奥田茶々 風土 201902
山茶花や虻の纏はる終日 岡田正義 雨月 201902
犬と猫仲よき径の初さざんか 片山煕子 京鹿子 201902
山茶花の真紅迫り来〓(奴鳥)となり 渡辺節子 201902
芭蕉庵山茶花の香に母想う 渡辺節子 201902
山茶花の辻やひらひら手話弾む 柴田近江 201902
絵タイルの舗道山茶花日和かな 中村洋子 風土 201902
山茶花や夕の湿りの石畳 岡田史女 末黒野 201902
山茶花の散りこぼるるや時頼忌 岡田史女 末黒野 201902
山茶花の散り初むる庭踏み往きぬ 成井隆之 末黒野 201902
さざん花や安否気遣ふ垣根越し 岩崎藍 末黒野 201902
肩窄む山茶花梅雨や雨着多色 長崎桂子 あを 201902
山茶花や漏れ聞え来るアベマリア 相川健 201903
男山信長塀と山茶花と 竹内悦子 201903
さざんかやバブルの頃の懐しき 田中信行 201903
山茶花のこぼるる庭のほの明り 赤羽陽子 春燈 201903
一隅を照らす山茶花廟の裏 藤原文代 雨月 201903
山茶花の散り放題に至誠あり 松本鷹根 京鹿子 201903
山茶花の咲きつぐ勢ありにけり 森清堯 末黒野 201903
山茶花の庭より妻の見舞客 田中臥石 末黒野 201903
山茶花の盛りや庭のまくれなゐ 堺昌子 末黒野 201903
山茶花の散り敷く園や汀女句碑 高木邦雄 末黒野 201903
山茶花や子ら歌ひつつ通ふ道 久島しんの 末黒野 201903
山茶花の咲いて葉表輝いて きくちきみえ やぶれ傘 201903
山茶花が紅の絨毯丸く敷く 松村光典 やぶれ傘 201903
山茶花の夕陽に映えるバスの道 松村光典 やぶれ傘 201903
山茶花やわざとつかまる鬼ごつこ 柴田志津子 201904
思ひきり山茶花飛んではみたものの 直江裕子 京鹿子 201904
生誕碑のまはり山茶花咲き誇る 岩下芳子 201904
山茶花や百一歳の大往生 森清信子 末黒野 201904
山茶花や人も訪はぬに散り急ぎ 村上國枝 春燈 201904
さざんくわの白に重ねる追慕の歩 井尻妙子 京鹿子 201904
山茶花は聞き流すから植ゑておく 井上菜摘子 京鹿子 201905
山茶花に快晴の空拡げけり 重原爽美 201905
山茶花の籬に聞こゆミサの鐘 服部珠子 雨月 201905
さざんかを壊死しXYジュース 亀山朧 船団 201906
機町に灯の入る山茶花時雨かな 柴崎富子 白地 201909
散り敷きて咲きて山茶花日和かな 稲畑汀子 ホトトギス 201911
山茶花の蕾は明日を夢見つつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
山茶花の一片に日矢弾かるる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
山茶花の散りて未来を引き寄せる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
山茶花を敷いて大地は詩を紡ぐ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
山茶花の散るも古刹の景として 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
山茶花のこぼるる門を抜けて来し 稲畑汀子 ホトトギス 201911
留守の戸を押せば山茶花散り初むる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201912
散り敷いて山茶花雨に膨らめる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201912
山茶花の散る魂の枷を解き 稲畑廣太郎 ホトトギス 202001
山茶花の純白仰ぎ師を偲ぶ 松本鷹根 京鹿子 202001
山茶花の散りて暗渠へ流れゆく 谷田明日香 風土 202001
摩耶山の寺に山茶花確と咲く 大橋晄 雨月 202001
山茶花垣張りつくごとく花咲ける 浅野順子 雨月 202001
山茶花の今を盛りに人気なし 長崎桂子 あを 202001
紛ふほど山茶花色の返り花 赤座典子 あを 202001
妻子とて戦ひに散る白山茶花 松本鷹根 京鹿子 202002
どの道も紅山茶花の散ってをり 田中藤穂 あを 202002
山茶花の闇よりぬつと宵の月 藤岡紫水 京鹿子 202002
直角に曲がる山茶花垣に沿ひ 大崎紀夫 やぶれ傘 202002
山茶花が咲き参道に太鼓橋 渡邉孝彦 やぶれ傘 202002
山茶花 →6

 

2020年12月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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