百日紅 4       200句

百日紅この叔父死せば来ぬ家か   大野林火   青水輪

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
しばらくは百日紅の花の中 鈴木阿久 201010  
確固たる青空のあり百日紅 本多遊方 春燈 201010  
廃校と決まりし一もと百日紅 葦原葭切 春燈 201010  
寺よりもなほなほ古き百日紅 丸井巴水 京鹿子 201010  
百日紅一木供花となす鵜塚 大橋晄 雨月 201010  
秋はまた秋の白さよ百日紅 阿部ひろし 酸奬 201010  
家々の庭に競ひて百日紅 小浦遊月 酸奬 201010  
静もれる路地に散り敷く百日紅 大房帝子 酸奬 201010  
今朝ふっとおとろへの見ゆ百日紅 田中藤穂 あを 201010  
少年と一緒に見上ぐ百日紅 吉弘恭子 あを 201010  
燃えるごと銀座彩る百日紅 仁平則子 201011  
解体の梁に和数字百日紅 根橋宏次 やぶれ傘 201011  
百日紅通ひつづける母が許 林いづみ 風土 201011  
首失せし地蔵の天蓋百日紅 近藤幸三郎 風土 201011  
老人に飽きし一日百日紅 高倉恵美子 201011  
寺守のいたはる古木百日紅 青木陽子 酸奬 201011  
猛暑日の日と競ふがに百日紅 家塚洋子 酸奬 201011  
百日紅見しか白寿の兄の逝く 梅田秀子 酸奬 201011  
百日紅眩しく咲ける花万朶 武智恭子 ぐろっけ 201011  
延び延びの子らの逗留百日紅 垣岡暎子 火星 201012  
百日紅ドレッシングが酸つぱくて 金澤明子 火星 201012  
百日紅下級の武士の屋敷跡 久世孝雄 やぶれ傘 201012  
百日紅揺れて暑さの戻りけり 藤田満枝 万象 201012  
百日紅風なき空へゆれ止まず 本多慶子 万象 201012  
仲違ひせしまま三年百日紅 武田ともこ ぐろっけ 201012  
燈翳り白百日紅色こぼす 井口初江 酸奬 201012  
投票はいつも日曜百日紅 金子清孝 ぐろっけ 201102  
雪まとふ姿を闇に百日紅 阿部ひろし 酸奬 201103  
百日紅こぶしの芽吹天にあり 阿部ひろし 酸奬 201106  
我も又長寿とよばれ百日紅 稲畑汀子 ホトトギス 201107  
こぼす花結界越ゆる百日紅 稲畑汀子 ホトトギス 201107  
入れ違ひに家を離るる百日紅 吉弘恭子 あを 201108  
あつさりと引き悔残る百日紅 中江月鈴子 201109  
百日紅アナログテレビ葬りけり 佐藤洋子 201109  
住職は尼さんなりし百日紅 鈴木 セツ 201109  
しなやかに天を掃きゐし百日紅 塩千恵子 201109  
遠廻りして百日紅人を待つ 堀内一郎 あを 201109  
城山の谷の深さに百日紅 高田令子 201110  
童謡を流すうどん屋百日紅 福田かよ子 ぐろっけ 201110  
百日紅墨の香の濃き寂聴庵 山田春生 万象 201111  
桃色の朝を迎へし百日紅 中條今日子 万象 201111  
すれ違ふ作務衣の僧や百日紅 高野春子 京鹿子 201111  
巨福呂山百日紅と氷裂敷 田中貞雄 ろんど 201111 建長寺
死にに来し癌病棟の百日紅 中沢三省 風土 201111  
百日紅胸突き坂のレストラン 安藤久美子 やぶれ傘 201112  
転居せし人の消息百日紅 久世孝雄 やぶれ傘 201112  
重々しく打ち重なりぬ百日紅 北村香朗 京鹿子 201112  
百日紅捧先たわわ重さうに 北村香朗 京鹿子 201112  
寺守る大樹や紅き百日紅 鈴木加代子 末黒野 201112  
百日紅百日燃えて終ひけり 田村すゝむ 風土 201112  
手児奈灸とざして久し百日紅 大西八洲雄 万象 201112  
長い間咲きほこりたり百日紅 北村香朗 京鹿子 201201  
盛りすぎこぶりとなりし百日紅 北村香朗 京鹿子 201201  
無尽蔵の青春ありき百日紅 吉田葎 201204  
傾ぐまま支枝にゆだぬる百日紅 吉弘恭子 あを 201204  
山門の奥に風あり百日紅 細野恵久 ぐろっけ 201207  
光秀の念仏講や百日紅 神蔵器 風土 201209  
百日紅もう父母をらぬ家となり 北崎展江 くりから 201209  
墓参り周囲色どる百日紅 田島昭久 かさね 201210  
臈長けし碁打ちの手あり百日紅 中島陽華 201210  
百日紅水銀灯の点りけり 柴田久子 風土 201210  
白猫の朝の貴婦人百日紅 生田恵美子 風土 201210  
朱雀門はた唐門や百日紅 布施まさ子 風土 201210  
無機質のビール工場百日紅 森理和 あを 201210  
咲き終へて風の棲み処の百日紅 渡邊千枝子 馬醉木 201211  
街中の一寺鎮まり百日紅 中山良子 末黒野 201211  
天辺に魔物のけはひ百日紅 竹内悦子 201211  
百日紅のきに空つぽ燕の巣 鈴木初音 201211  
砂浴びのすずめの一家百日紅 中山純子 万象 201211  
散りもせず老いも知らずや百日紅 小菅礼子 春燈 201211  
逢ふたびに聞き役となり百日紅 柴田朱美 京鹿子 201211  
病むことは生き居る証百日紅 柴田朱美 京鹿子 201211  
追伸に本音ひと言百日紅 柴田朱美 京鹿子 201211  
若者は破調に生きて百日紅 柴田朱美 京鹿子 201211  
降り足らぬ空がのこりて百日紅 柴田朱美 京鹿子 201211  
一音のごと鳥すぎて百日紅 佐々木紗知 京鹿子 201211  
百日紅ひたすら電子辞書ひらく 鴨下昭 201211  
百日紅大地も我もほてる目よ 山本漾子 雨月 201211  
合宿の剣士の気合ひ百日紅 古林田鶴子 ぐろっけ 201211  
百日紅明治元勲庵跡 酒井秀郎 返り花 201211  
百日紅武家屋敷町きはやかに 酒井秀郎 返り花 201211  
身のどこか翳る気慨さ百日紅 水野恒彦 201211  
ゆつくりと水暮れてゆく百日紅 萩庭一幹 馬醉木 201212  
ユーモアのいつも空振り百日紅 まつのたく ろんど 201212  
村なかの当て曲げ道や百日紅 北村淳子 ろんど 201212  
崩れつつ雲かがやける百日紅 藤井美晴 やぶれ傘 201301  
アスファルト舗装の臭ふ百日紅 渡邊孝彦 やぶれ傘 201301  
百日紅在りし日のペン太きこと ふけとしこ 船団 201301  
百日紅咲き継ぐことに疲れおり 古川忠利 ろんど 201301  
百日紅程良き距離を彩りて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201307  
遠き日の日がな日直百日紅 山口キミコ 201310  
百日紅生きる力の美しき 山根征子 201310  
原色の季節の始め百日紅 中田のぶ子 ろんど 201310  
さまざまの日々に咲きけり百日紅 あかさか鷹乃 ろんど 201310  
百日紅住まひ探しに明け暮るる 田中貞雄 ろんど 201310  
百日紅しばし見ぬ間に又盛り 青木英林 かさね 201310  
百日紅身の近く積む本の数 工藤はるみ 風土 201310  
仰がるるところに盛る百日紅 長田曄子 火星 201310  
百日紅火生三昧模す堂裏 金子野生 京鹿子 201310  
百日紅咲きそめひと日踏み出せり 溝内健乃 雨月 201310  
青空をひきよせてゐる百日紅 佐々木紗知 京鹿子 201311  
百日紅墓に玩具の忘れられ 岩木茂 風土 201311  
野仏の天蓋と咲く百日紅 近藤幸三郎 風土 201311  
足とどむ古刹の旅の百日紅 鈴木みのる 風土 201311  
百日紅池のほとりに盛んなり 佐藤健伍 201311  
百日紅おのれの力絞り出し 板橋昭子 201311  
深閑と寺しんかんと百日紅 小倉正穂 末黒野 201311  
百日紅並木の道は海へ抜け 滝沢いみ子 末黒野 201311  
百日紅骨董品めく膝頭 荒木甫 201311  
表札に子の姓並ぶ百日紅 田原陽子 201311  
百日紅雨気はしづかに来たりけり 大崎紀夫 やぶれ傘 201311  
早朝の鳥声近し百日紅 丑久保勲 やぶれ傘 201311  
黙祷につぐ黙祷や百日紅 田中貞雄 ろんど 201311  
百日紅散り敷くなかに落蝉も 久保晴子 雨月 201311  
頑是なき列の續ける百日紅 北村香朗 京鹿子 201312  
担任の登校拒否や百日紅 鳳蛮華 201312  
秋の風ものに憑かれた百日紅 佐藤喜孝 あを 201312  
父ここの土となりけり百日紅 三屋英俊 万象 201312  
植木屋は百日紅から枝払ひ 居内真澄 ぐろっけ 201312  
百日紅≠「つも下だけ見てる吾 山本久美子 ぐろっけ 201312  
はなむけの心切なる百日紅 竹下陶子 ホトトギス 201405  
建売りの親子三人百日紅 平井奇散人 船団 201406  
古都の風甘く仕上げて百日紅 稲畑廣太郎 ホトトギス 201407  
又の名は投げ込み寺よ百日紅 長谷英夫 馬醉木 201409  
百日紅難病認定申請す 中江月鈴子 201409  
耐え耐えて生きる余生か百日紅 中江月鈴子 201409  
老木のいよよ華やぐ百日紅 川村文英 ろんど 201410  
友逝きて百日紅の色褪せる 池田光子 201410  
百日紅生きるが為に死を思ふ 荒井千佐代 201410  
枝先に紅をあつめて百日紅 武生喜玖乃 雨月 201410  
百日紅平和を願ひ黙祷す 大日向幸江 あを 201410  
尾の長き鳥来て鳴くや百日紅 稲田和子 201410  
白百日紅推理小説読みをへる 有賀昌子 やぶれ傘 201410  
石拾ふサッカー部員百日紅 渡邊孝彦 やぶれ傘 201410  
曇天に自づと照るや百日紅 飛高隆夫 万象 201410  
百日紅父の晩年長かれと 有松洋子 緑光 201411  
咲き盛る百日紅見て実家恋ふ 久保晴子 雨月 201411  
くれなゐに夜の帳の百日紅 北村淳子 ろんど 201411  
千日を姉の病み伏す百日紅 荒井千佐代 201411  
馬齢営々未だ八割百日紅 渡部節郎 201411  
百日紅葬りの帯を解きにけり 竹内悦子 201411  
青空を拭ひて白し百日紅 紅谷芙美江 万象 201411  
気に留めてほしくて揺るる百日紅 仲里奈央 201412  
百日紅野の一隅を癒しをり 田中信行 201412  
足もとをくすぐる色や百日紅 大坪景章 万象 201412  
夕焼けに紅をかさねし百日紅 大坪あきら 万象 201412  
触りたきもの枯園の百日紅 堀内一郎 堀内一郎集 201412  
百日紅の実におしやべりの初雀 赤堀洋子 万象 201504  
百日紅あふぎつ川の散歩道 上原重一 201509  
暮れ色に百日紅の根元から 佐藤恭子 あを 201509  
油彩展出でたる空の百日紅 市村明代 馬醉木 201510  
百日紅「沿線九条の会」へ行く 池田加代子 風土 201510  
句歴はや六十余年百日紅 佐藤淑子 雨月 201510  
線香花火闇がながいぞ百日紅 佐藤恭子 あを 201510  
いつみても路地をはみだす百日紅 鴨下昭 201510  
わが家系女系くつきり百日紅 上原重一 201510  
青空に深場のありぬ百日紅 小島良子 201511  
百日紅赤々照らす団地道 池田光子 201511  
百日紅母の声まだ衰へず 伊吹之博 京鹿子 201511  
魂離る方へ挨拶百日紅 元橋孝之 京鹿子 201511  
百日紅腕わなわなと達筆なり 加藤みき 201511  
夕闇の宙にただよひ百日紅 稲垣佳子 末黒野 201511  
女子校の窓辺に揺れて百日紅 早川八重子 末黒野 201511  
公園の熱気まとひて百日紅 塚越弥栄子 末黒野 201511  
彼の世には知る人多し百日紅 堀岡せつこ 201511  
彼の世には知る人多し百日紅 堀岡せつこ 201511  
目覚め良き目のゆくところ百日紅 岡田和子 馬醉木 201512  
天空に魔女のかんざし百日紅 宇田篤子 京鹿子 201512  
百日紅寺門にかかり足ならし 野中圭子 京鹿子 201512  
喪の家の百日紅の揺れてをり 近藤紀子 201512  
大岩の墓に寄り添ふ百日紅 高月巌 万象 201512  
風浚ふ百日紅の花の塵 野村重子 末黒野 201512  
きのふ見てけふ見てあすも百日紅 片山煕子 京鹿子 201601  
目印は百日紅の揺るる角 柴田志津子 201601  
あかあかと誰が死人でも百日紅 伊藤通明 201603  
百日紅虚子の疎開の語部に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201607  
青天をくすぐつてゐる百日紅 稲畑廣太郎 ホトトギス 201608  
子を二人この家に産みし百日紅 荒井千佐代 201609  
病みてなほ声の元気さ百日紅 加藤富美子 201609  
百日紅東司にならぶ下駄二足 庄司久美子 201609  
日輪は力強めて百日紅 山田六甲 六花 201609  
鯉の口ぽかりぽかりと百日紅 根橋宏次 やぶれ傘 201609  
下枝より咲き初め雨の百日紅 小川玉泉 末黒野 201610  
燃ゆるもの未だ溜めてをり百日紅 黒滝志麻子 末黒野 201610  
百日紅白猿の湯に浸りをり 竹内悦子 201610  
涼しさや百日紅の床柱 坂入妙香 春燈 201610  
百日紅赤心は古語死語ならず 杉本薬王子 風土 201610  
戦前の香りの館百日紅 久世孝雄 やぶれ傘 201610  
百日紅紫がかるこそ佳けれ 大橋晄 雨月 201610  
咲き継ぎて百日紅の名に恥ぢず 密門令子 雨月 201610  
日々深くなる空の青百日紅 片山喜久子 雨月 201610  
百日白百日紅もて城祝がむ 奈辺慶子 雨月 201610  
百日紅枝に触るればはらと落つ 大橋晄 雨月 201611  
百日紅の誰が寵姫か手弱女か 瀬川公馨 201611  
病みがちの眼が縋るいろ百日紅 岡田和子 馬酔木 201611  
百日紅つがひの蝶が来ては去り 岡田和子 馬酔木 201611  
唐破風の鳥居に触れぬ百日紅 杉本薬王子 風土 201611  
日を浴びてふはと膨らむ百日紅 永田万年青 六花 201611  
東から西へ爆音百日紅 森なほこ あを 201611  
雲光り百日紅の応へけり 飛高隆夫 万象 201611 百日紅 →5

 

2020年7月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。