桜紅葉 1   198句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
木歩碑へ桜紅葉の散る中を 小山徳夫 遠嶺 199903
こんな日は桜紅葉の人を待つ 朝倉晴美 船団 199903
桜紅葉残り僅かに井戸屋形 大場燈児 風土 199911
御室御所桜紅葉は列を組む 高木伸宜 船団 199912
注連張りし井筒に桜紅葉散る 朝妻力 俳句通信 199912
千本の桜紅葉に住むといふ ふけとしこ 船団 199912
志士の碑に且つ散る桜紅葉かな 岡本明美 俳句通信 200001
寺に銀杏神社に桜紅葉かな 松崎鉄之介 200002
桜紅葉冬のひかりを集めけり 三村禮子 酸漿 200003
君は来る桜紅葉の散る頃に わたなべじゅんこ 鳥になる 200003
大手門くぐりて桜紅葉かな 松宮幹彦 俳句通信 200012
櫻紅葉天の渚へ一枝かな 水野あき子 遠嶺 200101
散らすまじ桜紅葉の駒つなぎ 神蔵器 風土 200101
桜紅葉散り際もまたいさぎよし 二村節子 200102
これよりは桜紅葉の下乗札 星加克已 ぐろっけ 200102
戦争と櫻紅葉のむかしかな 稲見光 船団 200107
さきがけし桜もみぢに天深し 沖倉好秋 酸漿 200111
祭めく桜紅葉の峡の村 笠井操 200112
桜紅葉待ちたくて待つ一時間 清わかば 雲の峰 200112
ええ五体の桜もみぢでありにけり 竹中二花 200201
黒谷の桜もみぢの散華かな 竹中二花 200201
ひとひらのさくらもみぢの浄土かな 豊田都峰 京鹿子 200201
桜紅葉また満開のこころざし 春川暖慕 銀化 200201
縁側に桜紅葉の影のきて 市川伊團次 六花 200201
雨に色加へて桜紅葉かな 栗林眞知子 円虹 200201
桜もみぢ職場にて靴履き替ふる 中村房枝 六花 200211
大道芸桜紅葉に囲まれて 芝尚子 あを 200212
消防団桜紅葉に目が二つ 森理和 あを 200212
すつぽりとさくらもみぢの土手を行く 森理和 あを 200212
校庭をぐるりと桜紅葉かな 野田光江 雨月 200301
虫喰ひの桜紅葉の栞なり 荒井和昭 200302
禰宜の沓桜紅葉をすすみけり 中村恭子 200302
掃きつ仰ぐ桜紅葉の散りじまひ 廣島泰三 200302
岡城址桜紅葉に逍遥す 松尾緑富 ホトトギス 200303
桜紅葉の降り注ぎおり親友の墓 針谷律子 八千草 200306
桜もみぢ北面捨てし西行に 山田六甲 六花 200311
山車来る桜紅葉を散らしつつ 岡田万壽美 雲の峰 200312
いつの間に桜紅葉のはじまりし 石川英利 百鳥 200401
苗箱の桜紅葉を溜めてをり 中根美保 風土 200401
青空や櫻紅葉のつづく土手 長崎桂子 あを 200401
桜もみぢ一葉残して冬芽かな 金川眞里子 百鳥 200402
桜紅葉散りしく道の掃かずあれ 山村修 築港 200402
夕雀桜紅葉に集ひけり 国分七穂 酸漿 200402
やさしい嘘櫻紅葉の散る小径 若泉真樹 瑠璃 200407
恩師健在桜紅葉の夏目坂 川島和 帆船 200412
たましひの桜紅葉の日の斑かな 中村恭子 200412
魂よばむさくらもみぢの照るからに 豊田都峰 京鹿子 200412
ひたすら空へ伸びゆく櫻紅葉せり 中島ため 200501
郡役所残るに桜紅葉散る 松崎鉄之介 200501
川べりの櫻紅葉やむすびの地 宮澤さくら 遠嶺 200501
鶴ヶ城桜紅葉に人黙す 松崎鉄之介 200501
遠見にも桜紅葉の山日和 今里満子 火星 200501
桜紅葉箒担ぎて押し出せり 神蔵器 風土 200501
蔦紅葉桜紅葉の木をのぼる 辻恵美子 栴檀 200502
会津墓地桜紅葉の降りしける 橋添やよひ 風土 200502
陵に散りしく櫻紅葉かな 山田禮子 遠嶺 200502
桜紅葉始まる雨の童心居 秋田庫 200502
桜紅葉し初めて水上勉の忌 味村志津子 雨月 200512
桜紅葉散るへだたりの川辺かな 大島翠木 200601
目つむりて凭れて桜もみぢかな 阿部いく子 百鳥 200601
水踏んで桜紅葉を拾ひける 中野京子 200602
櫻紅葉思ひの丈を綴りをり 佐山苑子 遠嶺 200602
就中奈良八重桜紅葉かな 山田夏子 雨月 200602
道に敷く桜紅葉に雨あがる 山村修 酸漿 200602
石段や桜紅葉の吹き溜まり 物江昌子 六花 200603
石段の桜紅葉をよけ上る 物江昌子 六花 200603
壮行や桜紅葉を電車ゆく 堀内一郎 あを 200701
さくらもみぢ下照る道を大河沿ひ 木村茂登子 あを 200701
虚子の句碑桜紅葉の散るなへに 松尾緑富 ホトトギス 200701
真野陵へ桜紅葉の道続く 上原光代 酸漿 200701
青空や桜紅葉のきはやかに 岸野美知子 酸漿 200702
曇天を支へて桜紅葉散る 田中峰雪 雨月 200702
稲荷堂桜紅葉の散り残る 片野美代子 酸漿 200702
地に落ちて桜紅葉の大きかり 市場基巳 200703
桜紅葉吉野の里の雨の色 西山美枝子 酸漿 200703
冬桜紅葉の中に咲きはじむ 渡辺暁 酸漿 200703
古城守る桜紅葉の散る月日 小野寺節子 風土 200705
隅田川桜紅葉を流しけり 遠藤実 あを 200801
終り佳しさくらもみぢのきれいさび 木村茂登子 あを 200801
父母の樹と名付けて桜紅葉かな 竹内悦子 200801
桜もみぢふはりと句碑へ供へ物 林翔 200801
語らひつ桜紅葉の下を行く 小林れい 酸漿 200802
散り残る桜紅葉の雨の艶 山村修 酸漿 200802
妹子墳桜紅葉に埋もるる 大石喜美子 雨月 200802
墳丘を彩る桜紅葉かな 大石よし子 雨月 200803
酷暑経し桜紅葉に日和あり 永田二三子 酸漿 200803
さくらもみぢ小さき餅を口に入れ 松本桂子 200803
朝の湖さくらもみぢの吹きこめり 松本桂子 200803
先生へ桜紅葉を二、三枚 坪内稔典 稔典句集U 200804
狭霧なか桜紅葉のはじまれり 阿部ひろし 酸漿 200810
桜紅葉ちらほら仰ぐ登山口 上原重一 200811
霧ふかく影する桜紅葉かな 石原光徳 酸漿 200901
様々な桜紅葉の手に溢れ 森山のりこ あを 200901
受診あと桜紅葉に染まりけり 上原重一 200901
市もみぢ桜もみぢと疏水かな 浅田光代 風土 200901
桜紅葉ふみて三津子の登校す 緒方輝 炎環 200901
風なきに桜紅葉のはらはらと 前川千恵子 雨月 200902
掌の桜紅葉をいとほしむ 前川千恵子 雨月 200902
東京の桜紅葉の濁りなし 椿和枝 200902
解体のはかどり桜紅葉かな 中島陽華 200903
香のほのか桜もみぢの栞かな 松村光典 やぶれ傘 200903
いつの間に桜紅葉の落葉して 稲畑汀子 ホトトギス 200910
峰寺の桜紅葉を思ふさへ 稲畑汀子 ホトトギス 200910
一枝より桜紅葉の始まりぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200910
一山に紛れて桜紅葉かな 稲畑汀子 ホトトギス 200910
桜紅葉駐車メーター点滅し 水谷洋子 十進法 200911
明日は伐るさくらもみぢとなりにけり 辻美奈子 200912
父の忌の桜紅葉の美しき 大橋敦子 雨月 200912
崎鼻の桜もみぢや風啾々 松本三千夫 末黒野 200912
観音の桜紅葉の中に立つ 長谷川幸恵 酸漿 201001
宗祇句碑桜紅葉のなかにあり 石原節子 春燈 201001
角館桜紅葉を遠く見て 須賀敏子 あを 201001
桜紅葉のくれなゐ濃きに父想ふ 大橋敦子 雨月 201001
一日で緋を見る桜紅葉かな 高木智 京鹿子 201001
茶畑へ散り込む桜紅葉かな 小川玉泉 末黒野 201002
句碑護りて枝垂るる櫻紅葉かな 小山徳夫 遠嶺 201002
いつせいに公園の桜紅葉かな 石川元子 酸漿 201002
桜紅葉老の目笛かすれがち 廣瀬義一 雨月 201002
朝日射す桜紅葉の裏表 五ケ瀬川流一 六花 201003
淡墨の桜もみぢを此岸より 林かよ 201003
川岸の桜紅葉も終りけり 家塚洋子 酸漿 201003
状態を桜紅葉としてをりぬ 蔦三郎 ホトトギス 201003
山宿へ桜紅葉の散る中を 廣瀬雅男 やぶれ傘 201003
半分は散り敷く桜紅葉かな 稲畑汀子 ホトトギス 201010
若者は桜紅葉をストップウオッチ 長崎桂子 あをかき 201012
晩学や桜紅葉のひとひらも 豊田都峰 京鹿子 201012
虫食ひの桜もみぢを捨てられず 大坪景章 万象 201101
関趾に且つ散る桜紅葉かな 大竹淑子 風土 201101
老幹の桜紅葉や三の丸 井口初江 酸漿 201101
花追ふか桜紅葉の散るさまよ 山根征子 201101
桜紅葉登城のやうに坂を来て 坂場章子 201101
円墳のいただき桜紅葉かな 大島英昭 やぶれ傘 201102
風立ちて桜紅葉の散り初めし 島崎@久美子 酸漿 201102
斑鳩の桜紅葉や通り雨 都丸スミ代 やぶれ傘 201102
桜紅葉知らない街のバスに乗る 田中藤穂 あを 201102
重厚な桜もみぢの散り敷くは 数長藤代 201103
すぐに来る締切さくらもみぢかな 荒尾茂子 京鹿子 201103
関越ゆる桜紅葉を手にのせて 小林洋子 万象 201104
これよりの桜紅葉を描く園 稲畑汀子 ホトトギス 201110
朝夕の櫻紅葉となりにけり 井上信子 201111
先んじて吉野のさくらもみぢかな 神蔵器 風土 201111
百景の一つの桜紅葉これ 稲畑汀子 ホトトギス 201111
納骨の降る降る桜紅葉かな コ田千鶴子 花の翼 201111
よく降ると桜紅葉に父つぶやく 山田六甲 六花 201111
飛舸のやうさくらもみぢのながれかな 吉弘恭子 あを 201112
桜紅葉思はず一葉拾ひけり 早崎泰江 あを 201112
縁先を過ぎりて桜紅葉落つ 藤井美晴 やぶれ傘 201112
神田川桜紅葉に夕日照り 芝宮須磨子 あを 201201
散り急ぐ桜紅葉の続く土手 松木清川 ぐろっけ 201201
桜紅葉散り急ぐ性ひきずりて 北尾章郎 201201
桜紅葉今日のいろもて落ちにけり 齋藤厚子 201201
湖北なる桜紅葉の崎歩く 大橋伊佐子 末黒野 201202
坂下る桜紅葉の先は海 中村紘 ぐろっけ 201203
駅までをかつ散る桜紅葉かな 大島英昭 やぶれ傘 201203
牢記せる桜紅葉の虫食まる 熊谷ふみを ろんど 201204
祖国とす櫻紅葉の香の下を 熊谷ふみを ろんど 201204
通ひ路の桜紅葉と気づくまで 稲畑汀子 ホトトギス 201210
散ることを惜しまぬ桜紅葉とて 稲畑汀子 ホトトギス 201210
一雨に桜紅葉のはじまりぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201210
桜もみぢ急ぐ貫之邸趾かな 南奉栄蓮 風土 201211
桜紅葉勿来関址へ一丁場 酒井秀郎 返り花 201211
桜紅葉せり大崎観音寺 酒井秀郎 返り花 201211
風鐸の寂れて桜紅葉かな 宮地静雄 末黒野 201301
洩るる陽の桜紅葉の下に濃し 小川滋 やぶれ傘 201301
川濁り桜紅葉を映し得ず 佐藤喜仙 かさね 201302
秋風や桜もみぢの散りはじめ 菊谷潔 六花 201302
幼木のわづかな桜紅葉かな 上月智子 末黒野 201302
槙の山桜紅葉に日は入りぬ 菊谷潔 六花 201302
桜紅葉素屋根の天守囲みたる 大西和子 ぐろっけ 201302
高尾残照桜紅葉の散りにけり 都丸美陽子 春燈 201303
五十歩と百歩のまなかさくらもみぢ 吉弘恭子 あを 201312
懸け造りの長谷寺桜もみぢして 松本三千夫 末黒野 201312
野嶋崎桜紅葉を透かし見る 山田六甲 六花 201312
さくらもみぢセーターの胸に留め 竹内弘子 あを 201312
空ひろびろ桜紅葉の館林 塩田博久 風土 201401
鳶舞ひて桜紅葉の始まれり 加藤静江 末黒野 201401
城濠に降り積む桜紅葉かな 池内結 ろんど 201401
手にとりて桜紅葉を日にかざす 平居澪子 六花 201402
寺の鴟尾さくらもみぢが梵鐘に 吉弘恭子 あを 201402
東京タワー桜紅葉をぬってみる 吉弘恭子 あを 201402
逢ひにゆく桜紅葉の向かう側 高野春子 京鹿子 201402
晴れて散る桜紅葉や竜馬像 津野洋子 京鹿子 201403
桜紅葉打たれ強くて泣き虫で 北川孝子 京鹿子 201403
桜紅葉うち返りては流れけり 山田六甲 六花 201411
流人にも触れしや桜紅葉して 山田六甲 六花 201411
湖展く桜もみぢの並木果て 松本三千夫 末黒野 201501
蒼穹より桜紅葉の散り初むる 大橋晄 雨月 201501
木枯しや桜紅葉をひのふのみい 菊谷潔 六花 201501
まつさきの桜紅葉の二条城 永岡享子 京鹿子 201501
桜紅葉尻目に人生下り坂 鳳蛮華 201502
しばらくは桜もみぢの木洩れ日に 安藤久美子 やぶれ傘 201502
水に散る桜紅葉のさらにまた 久世孝雄 やぶれ傘 201502
奔流の桜紅葉を巻き込みぬ 平居澪子 六花 201503
般若面桜紅葉の祝園に 中島陽華 201503
桜紅葉終の一葉の華やげる 加藤静江 末黒野 201503
江戸博へ桜紅葉を踏んで入る 田中藤穂 201504
誰がために急かせる桜紅葉かな 雨宮桂子 風土 201512
柿紅葉桜紅葉とつづく坂 田中藤穂 あを 201602
桜紅葉 →2      

 

2021年9月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。