緑 雨 2     72句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
緑雨過ぎ六甲はきと遠望す 大橋晄 雨月 201108
緑雨きて畑の色合水彩画 長崎桂子 あを 201108
藤村と語らうてをる緑雨かな 前田美恵子 201108
大仏の頬を緑雨のすべり落つ 高木美波 万象 201109
海よりも山に降ってこそ緑雨 鎌倉喜久恵 あを 201109
隣人と歩を共にする緑雨あと 伊吹之博 京鹿子 201110
革命の碑文を洗ふ緑雨かな 井村和子 風花 201206
緑雨かな眼科の椅子にゐて眠し 辻美奈子 201207
受贈誌に緑雨の匂ひ濃かりけり 布川直幸 201207
ほつほつとやがて本気の緑雨かな 高瀬史 馬醉木 201209
生れし児を抱きて緑雨の夜明けかな 仲里奈央 201210
束の間も降らねばならぬかに緑雨 風間史子 201210
みづうみへ競り出す山や緑雨晴れ 鈴木夕起子 信州からの風 201302
緑雨です地図を広げて午後になる 陽山道子 おーい雲 201304
脳内をスクロールしている緑雨 陽山道子 おーい雲 201304
東京のルージュを足て緑雨の日 陽山道子 おーい雲 201304
キャンパスは大きな鳥籠緑雨して 陽山道子 おーい雲 201304
少年の腕にはじける緑雨かな 江見悦子 朴の青空 201307
青石のいよよ色濃に緑雨中 岡淑子 雨月 201310
神鈴の緒の湿りゐる緑雨かな 池内結 ろんど 201310
港の灯滲む緑雨の珈琲館 今井忍 ぐろっけ 201310
老いの身も緑風緑雨思惟尽きず 渕上千津 201407
ゴマ油で仕上ぐだし巻緑雨かな 藤原冬人 火星 201407
緑雨して産土の杜厳めしげ 長崎桂子 あを 201408
木曽馬の北を見てゐる緑雨かな 升田ヤス子 六花 201409
髪すこし切りて人待つ緑雨かな 原友子 201409
検査衣の紐を結べる緑雨かな 井浦美佐子 201410
奥庭の自然にかへる緑雨かな 柿沼盟子 風土 201411
街の色変へる緑雨を走りけり 竹中一花 201509
左肩濡らして歩く緑雨かな 山本無蓋 201509
緑雨中句碑歌碑巡り長谷詣 横山昭子 雨月 201509
緑雨晴芽吹き稲荷の鈴澄みて 成宮紀代子 201606
人待つや緑雨に光るマリア像 根岸文夫 馬醉木 201607
調律の和音緑雨へとけ入りぬ 吉田政江 201607
安芸灘の潮香をのせる緑雨かな 鈴鹿呂仁 京鹿子 201607
野の鳥の交ごも零す緑雨かな 本間羊山 風土 201608
ともだちの声を濡らして緑雨かな はしもと風里 201609
燧道を抜け浦宮の緑雨かな 水田壽子 雨月 201610
緑雨のち益荒男立ちの大鳥居 安藤しおん 201707
師の墓所のあかるさ緑雨やんでより 宮内とし子 201708
黒猫の未だ見飽きぬ緑雨かな はしもと風里 201709
琵琶の音や緑雨に濡るる竹生島 石川純子 万象 201709
スイッチバック緑雨に濡れて戻りけり 矢崎すみ子 201709
再会や旅の終りの緑雨なる 本郷公子 京鹿子 201801
光太郎の山畑詩のやうに緑雨 内山花葉 201808
寺や町町や寺なる緑雨かな 浅井青二 雨月 201808
緑雨去り光とどむる屋根瓦 安斎久英 末黒野 201808
軋む音の水車を回す緑雨かな 太田良一 末黒野 201808
底知れぬダム湖緑雨に鎮もれる 宮平静子 雨月 201809
緑雨して抜歯のくちびる閉まらない 陽山道子 船団 201811
友と寄る緑雨の中のレストラン 西住三惠子 201811
緑雨の夜マンボウ連れてマンタ来る 鶴濱節子 船団 201812
少年兵の完璧な遺書緑雨かな あさなが捷 201907
平成と令和をつなぐ緑雨かな 田中信行 201908
丹の橋にまた降り出して緑雨かな 高橋まき子 風土 201908
旅龍名の袴行灯緑雨くる 増成栗人 201908
雪笹を緑濃く茹で緑雨かな 七郎衛門吉保 あを 201908
句碑の字の彫りを深むる緑雨かな 宮平静子 雨月 201910
焦り失せ緑雨の涙マリア像 田中信行 202008
毒だしうがいしてみたりして緑雨かな おーたえつこ 202009
鳥の声緑雨こぼして飛び立てり 関道子 春燈 202108
緑雨来て緑雨を帰るスクーター 篠藤千佳子 202109
緑雨受く記念樹の葉のうすみどり 澤田英紀 202109
四阿に緑雨の傘をたたみたり 土井ゆう 風土 202109
鬱陶し緑雨といひてみたるとも 志方章子 六花 202110
花びらの微かに揺るる緑雨かな 谷口一献 六花 202207
縄文の森をあまねく緑雨かな 長山正子 202208
駆け上る駅階段の緑雨かな 門間としゑ 末黒野 202208
あめつちの阿吽の呼吸緑雨かな 鷺山珀眉 京鹿子 202209
街騒の緑雨に沈む夕べかな 池乗恵美子 末黒野 202209
草津の史つむぐ緑雨の詩ごころ 菊池和子 京鹿子 202210
落つるかに昇る緑雨のエレベーター 鈴木光影 202301
緑雨 →1

 

2023年7月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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