落 葉 21     100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
落葉舞ふ夕空色を失へり 江見悦子 万象 201803
落葉舞ふ日月の神讃ふべく 亀井福恵 京鹿子 201803
追ひかけて追ひかけられて落葉道 布施まさ子 風土 201803
欅落葉空の高さを楽しめり 布施まさ子 風土 201803
ひとしきり鳥のざわめき落葉山 片桐紀美子 風土 201803
朴落葉鉛の葉裏翻し 上辻蒼人 風土 201803
落葉踏む音のいつしか揃ひけり 笹村政子 六花 201803
落葉降る荷台に販ぐ弁当屋 笹村政子 六花 201803
掃き寄する落葉に杜の匂ひかな 森清信子 末黒野 201803
修羅なせる昨日より今日の落葉かな 安斎久革 末黒野 201803
落葉踏む人のいつしか消えてをり 田尻勝子 六花 201803
落葉踏む偲ぶこころをはぐくみつ 南うみを 風土 201803
辻祠うづむる欅落葉かな 菅野日出子 末黒野 201803
音もなく落葉せかせる池畔かな 菅野日出子 末黒野 201803
ふりやまぬ銀杏落葉の中に居り 伊藤由良 末黒野 201803
彩りの落葉根方に嵩く 橋場美篶 末黒野 201803
水の音落葉踏みゆく切通し 片岡さか江 末黒野 201803
落葉すら焚けぬ都会に棲み古れり 土屋啓 馬醉木 201803
腰掛けし石のぬくみや朴落葉 杉田智榮子 馬醉木 201803
歩かねば歩けなくなる落葉踏む 柴崎富子 春燈 201803
NHKホールヘ落葉踏み急ぐ 橘正義 春燈 201803
落葉掃く塵取りに犬座り来る 秋千晴 201803
落葉踏む音落葉より乾きをり 原友子 201803
かなしみは爪の先まで落葉踏む 松尾龍之介 201803
思ひ出の遡りゆく落葉道 水田むつみ ホトトギス 201804
吹かれきし落葉とどまる処なし 安原葉 ホトトギス 201804
時戻す音さくさくと落葉踏む 柴崎英子 201804
落葉落ち尽くして闘志芽を擡ぐ 山中志津子 京鹿子 201804
夕照のかけらをまとひ朴落葉 森清信子 末黒野 201804
やがてゆく景色が見えて落葉踏む 直江裕子 京鹿子 201804
落葉急スクランブルの交差点 山咲和雄 末黒野 201804
落葉して己の空をとりもどす 布施由岐子 末黒野 201804
足裏にも思ひ出のあり落葉踏む 渡辺美智子 末黒野 201804
終日の連日となる落葉掻 湖東紀子 ホトトギス 201804
まづは朴落葉拾ひて庭掃除 安原葉 ホトトギス 201804
静けさの降り積りゆく落葉かな 今橋眞理子 ホトトギス 201804
落し物めきて一枚朴落葉 今橋眞理子 ホトトギス 201804
この庭の春秋を詠み落葉踏み 水田むつみ ホトトギス 201804
落葉踏めば何故か思案をし始むる 大橋晄 雨月 201804
落葉積む露伴ゆかりの塔の跡 齋藤朋子 やぶれ傘 201804
手の平にその大きさを朴落葉 遠山のり子 201804
落葉して夢のかけらをまとふ木木 久保夢女 201805
その中に高僧も掃く樫落葉 稲畑廣太郎 ホトトギス 201805
幽かなる落葉の声の聴きとれず 中杉隆世 ホトトギス 201805
落葉積む日々あり俳句詠む日々も 黒川悦子 ホトトギス 201805
志士馳せし坂とや落葉駈け上る 千原叡子 ホトトギス 201805
落葉蹴るジャンヌモローになりきって 波戸辺のばら 船団 201806
城内に軍馬の碑あり落葉踏む 三井所美智子 201806
朝夕の落葉掻きをり無職なり 押田裕見子 201806
散り敷いて落葉思索の道となる 藤田美耶子 201808
円墳の眠りの深し樟落葉 黒滝志麻子 末黒野 201808
ジャッカルヘ暗号街は落葉期 宮嵜亀 船団 201809
落葉期順番が来て焼香す 宮嵜亀 船団 201809
常緑樹落葉樹草秋惜む 稲畑廣太郎 ホトトギス 201810
潮騒のさやか葉山の落葉径 平野無石 201811
濡れ落葉掃くに程良き痩せ箒 石川りゆうし 201811
掃いて又落葉の庭となりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201811
銀杏落葉二月堂へは一直線 沼田巴字 京鹿子 201811
落葉焚猫は素通りして行けり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
野良猫やふかふか落葉に移り住む 若泉真樹 201811
潮枯れのかそけき桜落葉かな 能村研三 201812
婚日和うれし淋しく落葉踏む 伊藤希眸 京鹿子 201812
塩害に生気失ふ柿落葉 吉田陽代 201812
風神の力くははる落葉道 藤井寿江子 馬醉木 201901
この音を聞きたくなりて落葉踏む 中村房子 馬醉木 201901
朴落葉掻きて梢を仰ぎゐて 能村研三 201901
朴落葉し尽してふと先師なる 望月晴美 201901
せせらぎと橅の落葉を踏む音と 藤井美晴 やぶれ傘 201901
卵塔は日の斑の中に落葉降る 瀬島洒望 やぶれ傘 201901
境内に程よき数の落葉かな 小山よる やぶれ傘 201901
青空や落葉溜りに日の当る 今井肖子 ホトトギス 201901
童女らよいちやう落葉を振りかぶり 大畑善昭 201901
「セザンヌ家」と路上に標識落葉道 七郎衛門吉保 あを 201901
気温差に五日臥所や落葉道 長崎桂子 あを 201901
朴落葉山路の茶屋のくるみ餅 佐藤稲子 やぶれ傘 201902
山荘の朽ちたる屋根に積む落葉 佐藤稲子 やぶれ傘 201902
百合の樹の落葉は鳥の舞ふごとく 時田義勝 やぶれ傘 201902
落葉掻く巫女ひとりにはむごき嵩 佐津のぼる 六花 201902
墨染の僧の寡黙や落葉掃く 升田ヤス子 六花 201902
散策の日かげの落葉やはらかし 永田万年青 六花 201902
風なくも落葉時雨の降り止まず 高木邦雄 末黒野 201902
シーソーに落葉二枚の重さかな 磯野青之里 六花 201902
きらめける銀杏落葉を掬ひ老ゆ 小林輝子 風土 201902
風無くて音無くて降る落葉かな 佐川三枝子 201902
落葉踏む音の変りし薄暮かな 植村蘇星 京鹿子 201902
出かけます一人つぶやき踏む落葉 犬飼典子 京鹿子 201902
たもを手に落葉掬いて露天風呂 植木やす子 201902
独り居の我に落葉の吹き溜る 吉岡睦子 馬醉木 201902
落葉踏む音の乾きに個を深め 三木亨 201902
生き様の跡形もなし落葉焼く 三木亨 201902
足裏よりひろごる記憶落葉径 黒滝志麻子 末黒野 201902
朴落葉一枚ごとの音たてて 及川照子 末黒野 201902
一枚の茶受けの皿に柿落葉 及川照子 末黒野 201902
箒目の流れをゆるく落葉掃く 升田ヤス子 六花 201902
百合樹の落葉は猫の顔めける 森なほ子 あを 201902
ひとつかみ足して重たき落葉籠 田丸千種 ホトトギス 201903
はみ出せる炎は叩き落葉焚 田丸千種 ホトトギス 201903
静かなる友の微笑み落葉道 波戸辺のばら 201903
踏んでみる銀杏落葉の吹き溜まり 松村光典 やぶれ傘 201903
空つぽのベンチに銀杏落葉かな 秋山信行 やぶれ傘 201903
      落葉→1

 

2020年12月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。