落 葉 20     100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
吹きだまる落葉蹴りけり登校児 菅野日出子 末黒野 201703
銀杏落葉打ち重なりていよよ黄に 竹内喜代子 雨月 201703
落葉して樹齢重ねし庭明り 水田壽子 雨月 201703
武蔵野やけやき落葉の枯れつぷり 飛高隆夫 万象 201703
落葉いまエスカレーターのぼりゆく 小林愛子 万象 201703
水溜りの落葉ふみふみ子ら遊ぶ 森美佐子 やぶれ傘 201703
天心の墓は落葉に囲まれて 湯本正友 やぶれ傘 201703
重なりて大地温むる落葉かな 箕輪カオル 201703
落葉掃く寝起きが悪いとなりの子 山田正子 201703
落葉しぐれ関西弁に降りかかる 松尾龍之介 201703
足音のして足跡のなき落葉 山本素竹 ホトトギス 201704
音を聞くための落葉を踏みにけり 山本素竹 ホトトギス 201704
煩悩を落葉だまりに羅漢寺 村田あを衣 京鹿子 201704
飯噴く香落葉まみれの家に住み 小林愛子 万象 201704
落葉降る一樹の思ひつきるまで 本多俊子 201704
漱石忌落葉溜りの文学館 加藤静江 末黒野 201704
淡々と落葉溜りの音を踏む 塚越弥栄子 末黒野 201704
落葉踏み語りし朋は既に逝き 神田惣介 京鹿子 201704
鯉の口ときに塞げる落葉かな 原田しずえ 万象 201704
落葉してわれも市塵にまぎれけり 岩岡中 ホトトギス 201705
友情は降り積もるもの落葉道 岩岡中正 ホトトギス 201705
森深く来たる思ひの庭落葉 水田むつみ ホトトギス 201705
吾が影を掃き寄せもして落葉掻 嶋田一歩 ホトトギス 201705
落葉して炭焼く道へ細るなり 中川句寿夫 ここのもん 201705
北越の落葉踏みしめ旅をはる 手島南天 万象 201705
柔かく膝緩びゆく落葉道 中村弘 万象 201705
吹き溜る落葉仄かに日の温み 中村弘 万象 201705
地に形崩さず銀杏落葉して 嶋田一歩 ホトトギス 201705
落葉積む音に山廬の夜の更くる 木村享史 ホトトギス 201706
いま落ちし葉にはかまはず落葉掃く 角野良生 201706
落葉一枚二枚三枚我一人 長沼佐智 船団 201707
七回を産まれ変りし落葉かな 山田六甲 六花 201710
垣根越落葉掃き寄せ湿りをり 黒澤佳子 あを 201711
掃かず置く落葉楽しむ日々のあり 稲畑汀子 ホトトギス 201711
落葉する又落葉する明るさよ 稲畑汀子 ホトトギス 201711
尽くす日の近きも庭の落葉かな 稲畑汀子 ホトトギス 201711
庭師来しとは思はれぬ落葉かな 稲畑汀子 ホトトギス 201711
掃くよりも落葉する庭なりしかな 稲畑汀子 ホトトギス 201711
妻留守の庭彩れり柿落葉 松本幹雄 馬醉木 201711
幼子と犬は落葉の溜まり場へ きくちきみえ やぶれ傘 201711
暗闇を近づき来るは落葉なり 小山陽子 やぶれ傘 201711
掃き寄せて掃かずに置くも落葉かな 稲畑汀子 ホトトギス 201712
これ以上落葉することなき庭に 稲畑汀子 ホトトギス 201712
落葉掃き残して今日の客を待つ 稲畑汀子 ホトトギス 201712
猫二匹褥としたる落葉かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201712
数多の声の賑にぎし柿落葉 柴田靖子 201712
霊場池紅葉落葉を敷き詰めて 枝みや子 やぶれ傘 201712
かくれんぼ鬼が落葉の音させる 齊藤實 201801
葉脈に刻む生き様朴落葉 稗田寿明 201801
拾得となりて落葉を掃きにけり 岩下芳子 201801
蝶のごと舞ひ散る落葉十字の碑 山荘慶子 あを 201801
肋骨の奥の喪心朴落葉 松原智津子 万象 201801
踏まれたる落葉の悲鳴持ち帰る 丸井巴水 京鹿子 201801
サンタめく落葉袋の五つ六つ 森なほ子 あを 201801
男らの二人一組落葉掃く 森なほ子 あを 201801
男らの落葉に隠す鼠捕り 森なほ子 あを 201801
退院をかみしめ歩く落葉道 七郎衛門吉保 あを 201801
落葉掃いつしか無心になつてをり 府川昭子 春燈 201801
鶏が蹴散らしてゐる落葉かな 柴山志津子 201801
五合庵訪ふや落葉に足埋め 菊川俊朗 201802
一期一会の重ぬる色の落葉かな 黒滝志麻子 末黒野 201802
朴落葉こころ許なく裏返る 寺田すず江 201802
二親より貰ふ寿命や柿落葉 新倉ゆき江 末黒野 201802
一片の詩欲しき日の落葉籠 赤石梨花 風土 201802
かさこそと風とささめく落葉かな 及川照子 末黒野 201802
いっしんに黄葉尽して落葉どき 今井妙子 雨月 201802
火掻棒くべて終りの落葉焚 米山のり子 馬醉木 201802
落葉道梵字一つの僧の墓 須崎淑子 馬醉木 201802
黄落葉バザー賑はうニコライ堂 黒澤佳子 あを 201802
ニュートンも驚く軽さ舞ふ落葉 七郎衛門吉保 あを 201802
駅前のけやき落葉に托鉢僧 飛高隆夫 万象 201802
鳩を追ひ落葉を追ひて子ら楽し 飛高隆夫 万象 201802
尼寺の夕べは早し落葉焚く 市村明代 馬醉木 201802
踏むほどに音の淋しき落葉径 森和子 万象 201802
柄の馴染む箒片減り落葉掻く 森和子 万象 201802
栃落葉踏みしめ登る流刑小屋 佐野和子 万象 201802
落葉の香沼はいよいよ碧たたへ 大上充子 馬醉木 201802
ぬくもりの足に伝はる落葉かな 宮本加津代 万象 201802
水底をゆれて落葉の影流る 宮本加津代 万象 201802
落葉踏む山路やこころ和みゆく 安立公彦 春燈 201802
四阿に憩ふ膝へも朴落葉 上野進 春燈 201802
掃き寄せる落葉のひかり會津墓地 鈴鹿呂仁 京鹿子 201802
我が踏める落葉の音に振り返る 大石喜美子 雨月 201802
陽を散らし銀杏落葉のどつと落つ 藤岡紫水 京鹿子 201802
落葉降り消え入りさうな影を消す 高木晶子 京鹿子 201802
風もなく落葉や肩に舞ひ乗りぬ 藤波松山 京鹿子 201802
落葉降る遠近法の先に塔 諸岡和子 201802
落葉して眠りに入りし森の精 近藤喜子 201802
朴落葉我が身を離れ去りしもの 岩月優美子 201802
落葉皆何が遠慮で伏せてゐる 犬塚芳子 201802
那谷寺の自然智落葉明かりかな 岡田桃子 201802
友だちと明日落葉を踏みに行く つじあきこ 201803
落葉降り積むミルフィーユのやうに 辻水音 201803
来たことがあると気づいて落葉踏む 大島英昭 やぶれ傘 201803
走り根の落葉を分けてゐるところ きくちきみえ やぶれ傘 201803
微笑仏落葉さざめく堂の四方 本多正子 雨月 201803
合歓の木は居眠るやうに落葉する 田中たつを 雨月 201803
影法師重ねて歩く落葉道 稲岡みち子 雨月 201803
如何したと鯉の浮きくる落葉焚 森岡正作 201803
錐もみの銀杏落葉に日の跳ねて 岡田正義 雨月 201803
落葉 →21

 

2020年12月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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