落 葉 19     100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
幻聴や朴の落葉の山に入り 内山花葉 201612
踏んづけてまた踏んづけて落葉籠 内海良太 青嶺 201612
かなかなのこゑ落葉松へ綴らるる コ井節子 馬醉木 201612
古法華榎落葉に実のまじり 山田六甲 六花 201612
落葉の中の木の実を拾ふ仁王門 中江月鈴子 201612
落葉敷くまま尽くるまま家居して 稲畑汀子 ホトトギス 201612
落葉して掃かぬ風情を楽しめる 稲畑汀子 ホトトギス 201612
華やげる落葉の色を置く大地 稲畑汀子 ホトトギス 201612
柿落葉積もる三年留守の家 室井津与志 春燈 201612
嫂さんが古民家してる春落葉 伊藤五六歩 船団 201612
踏みしだく落葉に朴の山深し 水田壽子 雨月 201701
落葉降る音は人来る音に似て 落合絹代 雨月 201701
天に満ち満つ落葉松の芽吹く音 ほんだゆき 馬醉木 201701
いてふ落葉拾ふは夢のあるしるし 本間羊山 風土 201701
落葉ふむ夢は欠片に落葉ふむ 鈴鹿呂仁 京鹿子 201701
落葉道トランペツトの音走る 森川絢子 京鹿子 201701
驚けばとべるにはとり夏落葉 片山煕子 京鹿子 201701
音立てて空地を走る落葉かな 大坪景立 万象 201701
落葉降る音は人来る音に似て 落合絹代 風土 201701
紙ひかうきのごとき着地や朴落葉 加藤季代 万象 201701
園長も赤き落葉を集めをり 鍋島広子 万象 201701
妙義嶺を越す落葉松の降る中を 手島南天 万象 201701
落葉しぐれ関西弁に降りかかる 松尾龍之介 201701
葉の裏に銀を湛へて朴落葉 能村研三 201701
拾はるる事の幸せ朴落葉 小松誠一 201701
落葉舞ふ遊び盛りの風が来て 板橋昭子 201701
落葉積む象舎の溝の深きかな 齊藤實 201701
黄色い落葉赤い落葉と掃かれゐる きくちきみえ やぶれ傘 201701
パンパンに落葉の詰まる護美袋 きくちきみえ やぶれ傘 201701
角のポストに吹き溜る落葉かな 廣瀬雅男 やぶれ傘 201701
幾重にも桜落葉が車庫の屋根 瀬島洒望 やぶれ傘 201701
坂下の交番前に降る落葉 瀬島洒望 やぶれ傘 201701
落葉掃く晴れわたりゐて快き 長崎桂子 あを 201701
主婦若し落葉掃きゐる身のこなし 田中藤穂 あを 201701
落葉道まだ灯りゐる保育園 田中藤穂 あを 201701
車疾走銀杏落葉の舞ひ踊る 大橋晄 雨月 201702
落葉踏みつつ吉田山征したり 大橋晄 雨月 201702
夜すがらの落葉時雨にねまるかな 佐藤淑子 雨月 201702
奥へ奥へ行ってみたくて落葉径 大石喜美子 雨月 201702
落葉踏む萩往還の石畳 川上恵子 雨月 201702
住職もその輪の中に落葉焚 岡田正義 雨月 201702
落葉降る観音像の掌に 岡田正義 雨月 201702
此の道も彼の路も愛づ落葉して 松橋輝子 末黒野 201702
落葉焚兼ねて身辺整理かな 葦原葭切 春燈 201702
肩に来し落葉にふつと力抜く 武藤嘉子 201702
光陰の落葉時雨に佇めり 佐久間由子 201702
ひとつづつ音を重ねて朴落葉 石橋みどり 201702
踏み込んで銀杏落葉に染まりけり 岩下芳子 201702
夢と消えし一句が赤きこの落葉 有松洋子 201702
落葉掃く手に馴染みたる竹箒 今井充子 201702
九十九折光る落葉の川となり 西村将昭 201702
土に還ることの姶めの落葉踏む 荒木甫 201702
踏むたびに落葉流転の音鳴らす 南光翠峰 馬醉木 201702
入相の鐘に急かされ朴落葉 尾藤榮 馬醉木 201702
朴落葉流れ堰きつつ押されくる 南うみを 風土 201702
落葉松を焼べるストーブ無心なり 高川令子 201702
武蔵野の落葉に妹を訪ねけり 笹村政子 六花 201702
一枚は討ち死にのごと朴落葉 鈴鹿呂仁 京鹿子 201702
もう跳べぬ小川の向かう銀杏落葉 塩貝朱千 京鹿子 201702
老いの日日落葉と共に流れゆく 藤岡紫水 京鹿子 201702
落葉舞ふフランス山に井戸遣構 井口ふみ緒 風土 201702
朴落葉思慮あるやうに坂下る 山崎靖子 201702
道連れは落葉踏む音裏参道 尾藤榮 馬醉木 201702
薪小屋へ続く階落葉敷く 高川令子 201702
篝火や落葉の占むる湯に憩ふ 田部井幸枝 201702
錦なす樹齢の幅の落葉かな 前田美恵子 201702
神の森落葉の道を栗鼠過る 濱谷和代 万象 201702
落葉踏み羊群急ぐ牧舎かな 大内マキ子 万象 201702
神域の土へと還す落葉掻く 中條睦子 万象 201702
落葉焚く煙は海にとけゆけり 中條睦子 万象 201702
骨神へ赤秀落葉をばりと踏む 大湾宗弘 万象 201702
雨音のしだいにしづむ落葉かな 大湾宗弘 万象 201702
道標に落葉かさなす塩の道 長谷川信也 万象 201702
音たてて一歩一歩の落葉道 吉澤恵美子 春燈 201702
考へのまとまるまでを落葉道 板橋昭子 201702
落葉降る誰も滑らぬすべり台 菊川俊朗 201702
陽光の包む安らぎ柿落葉 中澤弘 春燈 201702
後より追越してゆく落葉かな 山口地翠 春燈 201702
落葉踏むかまくら古道いつも濡れ 佐藤良二 末黒野 201702
落葉掻終へて暫しの立ち話 高木邦雄 末黒野 201702
石段の色濃き落葉掃き残す 長谷川はまゆう 末黒野 201702
吹き溜まる落葉分け入る番鴨 岡田正義 雨月 201702
落葉踏む心身解す響かな 長崎桂子 あを 201702
落葉しつくして大樹はソクラテス 熊川暁子 201703
何の夢抱いて銀杏落葉かな 犬塚芳子 201703
カサカサと落葉追ひけり庭の栗鼠 水谷直子 京鹿子 201703
落葉ふむ明日雨の予報あり 藤波松山 京鹿子 201703
落葉踏む目を閉ぢながら深呼吸 布川孝子 京鹿子 201703
積もりゆく落葉や軽くなる記憶 楠原幹子 201703
圧巻のいてふ落葉を受く背伸び 加藤峰子 201703
落葉踏む楽しさをいつ覚えたる 飛高隆夫 万象 201703
水に入りなほひるがへる落葉かな 飛高隆夫 万象 201703
風向きを確かめ梵妻落葉かく 山本漾子 雨月 201703
銀杏落葉色を尽くせり社家の町 竹内喜代子 雨月 201703
飛び石や落葉散り込む法の庭 岡野里子 末黒野 201703
夕風や落葉せかせる鳥の声 菅野日出子 末黒野 201703
並木路銀杏落葉の輝ける 塚越弥栄子 末黒野 201703
一舟となりて瀞ゆく朴落葉 正谷民夫 末黒野 201703
キングの塔へ銀杏落葉や霧笛鳴る 北郷和顔 末黒野 201703
硬き実の音踏みにけり落葉道 北郷和顔 末黒野 201703
落葉 →20      

 

2020年12月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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