沖 縄 1      100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
碑に沖縄戦記梯梧咲く 山路紀子 風土 199910
沖縄に来てサボテンの氷菓かな 山路紀子 風土 199910
沖縄やカンブリア紀の青がある 塩見恵介 虹の種 200005
流汗に削らるる身や沖縄忌 藤田宏 200007
沖縄の地図を見ている追儺かな 片岡秀樹 海程 200106
うららかに沖縄人の迎へ受く 宮城菊子 200107
沖縄は老も明るし田植歌 近藤暁代 馬醉木 200110
沖縄の焼酎もらふ敬老日 斎藤耕次郎 春耕 200112
沖縄に有刺鉄線時計草 阪本哲弘 200202
パイナップル包む沖縄タイムス紙 岡淑子 雨月 200211
沖縄や平和の礎明易し 須賀敏子 あを 200308
黒糖に渋味沖縄忌の過ぎぬ 吉田順子 帆船 200401
潮吹いて鯨仰け反る春の海(沖縄) 酒井多加子 雲の峰 200406
三線の夜風にひびく沖縄忌 杉江茂義 雲の峰 200408
茂りゐて福木並木の迷路かな 森木久美 雲の峰 200408
錨絡めしままの漁網や沖縄忌 横田初美 春燈 200409
沖縄の歌向日葵に太き雨 斎藤くめお 対岸 200409
沖縄をうぶすなとして燕の子 松尾濤子 春燈 200409
沖縄人盆の墓参を訝れり 松崎鉄之介 200409
沖縄に住みて用なき氷点下 田村すゝむ 風土 200504
沖縄の魔除けもらへり春浅し 大西八洲雄 万象 200505
沖縄の梅雨も明けたと聞きゐしに 山田六甲 六花 200507
ガジュマルの幹の弾痕沖縄忌 伊東湘三 春燈 200509
沖縄の終戦の日や花梯梧 松崎鉄之介 200509
沖縄忌果てし礎(いしじ)のほてりなほ 當間シズ 万象 200510
沖縄の魂真っ赤花梯梧 田中時子 八千草 200511
沖縄戦緋は悲の色に緋寒桜 中野英歩 八千草 200607
湿疹はヘルペスかしら沖縄忌 稲嶺法子 遠嶺 200608
雷低くとどろき沖縄慰霊の日 田中芳夫 200609
沖縄忌太郎次郎も命(みこと)にて 吉村摂護 200609
空中戦の自慢話を長き夜(沖縄戦) 野中啓子 200701
赤瓦のシーサー鎮座沖縄忌 上間和子 八千草 200701
沖縄へ飛びいきなりの更衣 伊藤真代 200705
沖縄の壺より茘枝もろく裂け 長谷川かな女 ぐろっけ 200708
沖縄の太き海雲が咽とほる 竹内弘子 あを 200708
目に痛きまでの碧海沖縄忌 三輪温子 雨月 200709
今生きてゐるこの不思議沖縄忌 辰巳比呂史 200710
沖縄忌蹠離れぬ星の砂 長谷英夫 馬醉木 200808
飛魚が波にひらめく沖縄忌 遠藤真砂明 200809
桜桃の玉の多なり沖縄忌 藤田宏 200809
沖縄忌いつも小さき島バナナ 小林朱夏 200811
プロペラ機沖縄本島春日浴ぶ 赤座典子 あを 200904
窪みたる砥石の月日沖縄忌 藤原はる美 200908
紅型に火の色沖縄戦忌かな 中山純子 万象 200909
句点まだ打てぬ戦後や沖縄忌 岩井泉樹 春燈 200909
海に投ぐる供花百本や沖縄忌 荒井書子 馬醉木 200909
沖縄のいくさ止みし日海紅豆 三村八郎 炎環 200909
沖縄忌礎(いしじ)に父の名祖父母の名 伊舎堂根自子 万象 200909
沖縄よ戦後引き摺る基地まつり 伊舎堂根自子 万象 200909
沖縄は夏の聖地てふ灼くる日々 伊舎堂根自子 万象 200909
刻銘に敵味方なし沖縄忌 辻泰子 春燈 200909
うをのめに目玉二つや沖縄忌 大坪景章 万象 200909
戦経て沖縄に咲く花鬱金 片野光子 ぐろっけ 200910
沖縄忌その日も咲ける仏桑花 奥村眞人 雨月 200910
考へて走り出す蟻沖縄忌 次井義泰 200910
甎全を愧ぢし一日沖縄忌 田中芳夫 200912
春寒し沖縄の唄聞いてをり 赤座典子 あを 201006
春や春沖縄の海遠かりし 鈴木多枝子 あを 201006
潮騒に和する島唄沖縄忌 荒井書子 馬醉木 201008
國破れて沖縄の夏のこる 堀内一郎 あを 201008
真青なる海の声なり沖縄忌 本多俊子 201009
基地の波常より高し沖縄忌 松本三千夫 末黒野 201009
夫たちの防人の楯沖縄忌 小野口正江 末黒野 201009
沖縄忌ひめゆりの紅いとほしや 中嶋昌子 春燈 201009
沖縄忌「ざわわ」の歌の胸に沁み 小澤菜美 201009
畑から今も骨出づ沖縄忌 有本勝 ぐろっけ 201010
奪はれし兄は命(みこと)の沖縄忌 吉村摂護 201012
白服の女が夢に沖縄忌 大坪景章 万象 201109
沖縄忌過ぎしうねりや夜光虫 益本三知子 馬醉木 201109
語り部は視線とほくに沖縄忌 甕秀麿 201110
ビー玉に青き海透く沖縄忌 藤原はる美 201110
沖縄忌亀の甲羅も鉄かぶと 須賀充子 パミール越え 201206
リハビリ室に沖縄言葉若葉風 赤座典子 あを 201207
陽炎や沖縄の塩舌にのせ 平田恵美子 ぐろっけ 201208
浮き沈むほうたるの闇沖縄忌 神田恵琳 春燈 201208
沖縄に牛車あばれし暑さかな 北崎展江 くりから 201209
殉職の恩師故山に沖縄忌 木曽鈴子 ぐろっけ 201209
泡盛や沖縄びとと夜を更かす 北崎展江 くりから 201209
沖縄の砂糖菓子なめ春立てり 大坪景章 万象 201305
新聞に小さく載せある沖縄忌 布川直幸 201306
波を聞き風に向かいて沖縄忌 入江節子 ろんど 201309
沖縄忌ハイビスカスは火の色に 中里よし子 春燈 201310
早口の沖縄なまり初電話 江見巌 六花 201404
黙祷に蝶も加はれ沖縄忌 内海良太 万象 201409
黒飴を噛みつぶしたり沖縄忌 大坪景章 万象 201409
沖縄へ祈りのひと日蛍舞ふ 伊藤憲子 201409
誰がための海の青さや沖縄忌 吉澤恵美子 春燈 201410
沖縄の塩ひとつまみ薺粥 鎌田篤 雨月 201504
みるくよがやゆらと唱ふ沖縄忌 大坪景章 万象 201509
鉄砲百合沖向く沖縄慰霊の日 小張昭一 春燈 201509
残りし人多くは逝きぬ沖縄忌 石川博臣 末黒野 201510
沖縄忌叔父の名見ゆる碑銘あり 石川博臣 末黒野 201510
晒されし珊瑚を拾ふ沖縄忌 村上和義 万象 201511
沖縄忌墓誌を浮かべし真珠湾 阿久津勝利 万象 201512
沖縄の待春陸奥の待春 稲畑廣太郎 ホトトギス 201601
花八つ手昭和沖縄健忘症 池田光子 201602
推敲の果ての一句や沖縄忌 衣斐ちづ子 201602
沖縄いま師走の波の青清し 鴨下昭 201603
ふいに雨今日沖縄は慰霊の日 須賀敏子 あを 201608
新たなる名を刻みゐる沖縄忌 大日向幸江 あを 201608
梯梧は血の色よ沖縄慰霊の日 小泉三枝 春燈 201609
兄眠る壕知らざりき沖縄忌 菅野日出子 末黒野 201610
沖縄の女ふるへる江戸の冬 大坪景章 万象 201702
吹雪く夜を沖縄人と飲み語り 林陽子 万象 201703
梅雨明けと云へど沖縄慰霊の日 赤座典子 あを 201708
朝刊の手にずつしりと沖縄忌 内海保子 万象 201709
兄の名の彫られし礎沖縄忌 上柿照代 馬醉木 201709
「礎(いしじ)」より声の聴こゆる沖縄忌 吉澤恵美子 春燈 201709
沖縄忌心や海の青すぎて 山田夏子 雨月 201710
黙祷の固き拳や沖縄忌 森清信子 末黒野 201711
沖縄や狂ひ花には狂ふ故 鈴木光影 201801
沖縄の壷の指跡夏の波 加藤翅英 京鹿子 201801
洞窟は洞窟のまま沖縄忌 角野良生 201712
コーヒーに沖縄黍糖寒の夜 鈴木石花 風土 201805
平成の合掌強く沖縄忌 永田万年青 六花 201809
記念碑を撫づる皺の手沖縄忌 友田悠子 末黒野 201810
初唄や沖縄の海平らかに 市ケ谷洋子 馬醉木 201904
儒艮の死も弔うてをり沖縄忌 辻泰子 春燈 201908
未だ壕にねむれる兄や沖縄忌 菅野日出子 末黒野 201909
沖縄の日なり夾竹桃の白 増成栗人 201909
絆てふ不確かなもの沖縄忌 林いづみ 風土 201909
沖縄忌手榴弾など知らぬ世に 川村欽子 雨月 201909
空の青海の碧さや沖縄忌 滝口洋子 末黒野 201910
これがあの沖縄らふてい霧の雨 冷泉花 六花 201912
さかしまに蜜吸ふ鳥や沖縄忌 大沢美智子 202009
語部の強き言の葉沖縄忌 平野秀子 末黒野 202009
沖縄の古酒こそよけれ星月夜 小林良作 202011
月桃の蔭に逃がれて沖縄忌 藤代康明 202109
沖縄忌伯父の名のある慰霊塔 天野美登里 やぶれ傘 202109
沖縄の忌日鶯老を鳴く 稲畑廣太郎 ホトトギス 202206
ハイビスカス沖縄復帰五十年 谷口摩耶 202207
沖縄→2      

 

2023年8月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。