おでん 3      89句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
串おでん表通りを来し人と 井上菜摘子 京鹿子 201801
起居ひとり呼び鈴鳴らしおでん鍋 七郎衛門吉保 あを 201801
おでん酒好みは東千代之介 安居正浩 201802
膨らみて土鍋はみ出すおでん種 加藤直人 末黒野 201802
鬼の笑ふ話ばかりやおでん酒 和田照海 京鹿子 201802
おでん酒一強多弱を嘆きをり 佐藤雄二 万象 201802
煮るほどにおでん膨らむ夕餉かな 坂入妙香 春燈 201802
ひとつ灯に肩を寄せ合ひおでん酒 池野つむぎ 馬醉木 201803
おでん鍋具沢山で蓋出来ず 溝渕弘志 六花 201803
コンビニのおでんの鍋はレジの横 きくちきみえ やぶれ傘 201803
おでん酒締めの茶飯とすることに 根橋宏次 やぶれ傘 201803
コンビニのおでんを囲む中国語 たかはしすなお 201803
おでん処にチー様がゐる私もね 辻水音 201803
古稀になる団塊世代おでん煮る 鈴木みのり 201803
赤門を出ておでん屋に集りぬ 和田華凛 ホトトギス 201804
をのこらは皆母が好きおでん鍋 小田嶋野笛 末黒野 201805
きさらぎや味ほのぼのと加賀おでん 浅井青二 雨月 201806
いさかひもいつかおでんの湯気の中 三羽永治 201811
三日目の温めおでんの匂ふ部屋 石谷淳子 雨月 201902
他愛なき喜劇なりしとおでん鍋 赤座典子 あを 201902
おでんの香雷門の外国人 佐藤恭子 あを 201902
さりげなき言葉の温みおでん酒 片山喜久子 雨月 201903
結論を急がぬ話おでん鍋 阪上多恵子 雨月 201903
言はですむ以心伝心おでん鍋 瀬戸峰子 春燈 201903
聞き役の腹立ててをりおでん酒 石黒興平 末黒野 201903
コンビニと我が家比べるおでん鍋 七郎衛門吉保 あを 201904
夫婦漫才みたいな会話おでん鍋 波戸辺のばら 201904
大根の照りをまづ誉めおでん酒 南うみを 風土 201904
直ぐに煮ゆ卓の焜炉のおでん鍋 小川玉泉 末黒野 201904
おでん買ふ好物三つ変らざる 大橋晄 雨月 201905
大鍋に狭しと煮ゆるおでんかな 住田千代子 六花 201905
鳩時計少し弾んでおでん煮る 渡部恭子 201907
窓には星のイルミネーシヨンおでん鍋 山田邦彦 201907
変る世の変らぬ風味おでん鍋 三羽永治 201907
おでん屋の常連といふ枢機卿 稲畑廣太郎 ホトトギス 201912
おでん屋の湯気の向かうの密(ひそ)ばなし 鈴鹿仁 京鹿子 202001
七癖のひとつ断ち切るおでん酒 鈴鹿仁 京鹿子 202001
帰郷する友と別盃おでん鍋 田中臥石 末黒野 202002
こぽこぽと鳴るはおでんの煮えし音 小山よる やぶれ傘 202002
口の中やけどさせたるおでんかな 出口誠 六花 202002
忘却の彼方が肴おでん酒 柴崎甲武信 京鹿子 202002
二つ目の信号を右おでん屋は 青谷小枝 やぶれ傘 202002
遮断機のまた降りる音おでん鍋 植田桂子 馬醉木 202002
おでん煮る赤提灯の揺れどほし 鈴鹿呂仁 京鹿子 202002
妻の愚痴一つ加へておでん鍋 鈴鹿呂仁 京鹿子 202002
ひとり増えおでんの湯気の丸くなり 菊池和子 京鹿子 202003
小夜更けて遣らずの雨のおでん酒 鷺山珀眉 京鹿子 202003
をんなだつて良いではないかおでん酒 井尻妙子 京鹿子 202003
議論百出おでん酒 岡村彩里 雨月 202003
夜が更けてぐうたらになるおでんさま 陽山道子 船団 202003
丸四角三角かさねおでん鍋 辻由紀 雨月 202003
おでん仕込む良きこと一つ舞ひ込むで 井尻妙子 京鹿子 202003
おでん煮る大根役者の域を出ず 西村白杼 京鹿子 202003
おでん大根われは主役と脛を出す 菊池和子 京鹿子 202003
少量のおでん買ひたるコンビニや 大日向幸江 あを 202003
闘はす俳論ありておでん酒 木村享史 ホトトギス 202004
虚子貶すのはまた君かおでん酒 木村享史 ホトトギス 202004
おでん酒虚子のことなら負けはせぬ 木村享史 ホトトギス 202004
おでん煮るひと日雨音聞くばかり 与田幸江 末黒野 202005
北国の乗換へ駅のおでん酒 山田佳乃 ホトトギス 202005
おだてたりおだてられたりおでん酒 長谷川博 船団 202006
ここだけの筈の本音やおでん酒 石原孝人 京鹿子 202101
憎まれ口たたき叩かれおでん鍋 中山惠子 202101
おでん種いつもの店で買ひにけり 小池一司 やぶれ傘 202101
しみじみとひとりのおでん辛子利く 宮崎紗伎 春燈 202102
迷うてもいつも同じやおでん種 横山さくら 春燈 202102
福々と大根の煮ゆるおでんかな 中根美保 風土 202102
川音の染みておでんの味の佳し 森なほ子 あを 202102
注文のおでんの袋何つむる 深川敏子 春燈 202103
身の程の暮しまづまづおでん酒 森清信子 末黒野 202103
幸うすき娘と囲むおでん鍋 菅野日出子 末黒野 202103
酒すすみ会話の弾むおでん鍋 江口恵子 やぶれ傘 202103
おでんの灯誘ひし人もはや逝きて 北川孝子 京鹿子 202104
極堂も子規も若かりおでん酒 和田華凛 ホトトギス 202104
おでん酒皿に五本の串並ぶ 黒滝志麻子 末黒野 202104
辛子にも恋にも泣いておでん酒 木暮陶句郎 ホトトギス 202106
簡単に今宵おでんと決まりけり 稲畑汀子 ホトトギス 202112
おでん酒にもボルドーといふ漢 稲畑廣太郎 ホトトギス 202112
蛸踊り竹輪笛吹くおでん鍋 森岡正作 202201
おでん酒湯気に解け出す本音かな 橋添やよひ 風土 202202
おでん吹く児に相好を崩すかな 石井美智子 風土 202202
歯応へのなくてよろしきおでんかな 山田健太 風土 202203
今宵はも親族兄弟おでん鍋 今村千年 末黒野 202203
くつくつと仕切り仕切りやおでん酒 田中春江 末黒野 202203
救いがたいおでんの玉子老いもする 直江裕子 京鹿子 202203
おでんとて一見客はお断り 三村純也 ホトトギス 202204
煮えきらぬ漢の食らふおでんかな 小林清彦 末黒野 202204
救いがたいおでんの玉子老いもする 直江裕子 京鹿子 202205
おでん屋の壁に市バスの時刻表 岩田公次 ホトトギス 202206
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2023年1月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。