おでん 1      100句

おでんくふよ轟くガード頭の上   篠原鳳作

作品
作者
掲載誌
掲載年月
まつすぐに帰るつもりがおでん酒 小島緑泉 199903
コンピュータ整備士おでんの大根好き 折原あきの 船団 199903
おでん酒はぐれし人と遭ひにけり 小宮山勇 青胡桃 199905
風の暖簾にくすぐられ食ふおでんかな 林翔 200001
おでん屋のあるじに味の出てきたり 小菅暢子 200001
点けて消すおでんの鍋や風激し 原茂美 俳句通信 200001
一つづつ仕事をこなしおでん酒 桑垣信子 いろり 200001
日本海の入日の岬おでん食ぶ 磯野たか 風土 200002
おでん屋に吊る万太郎一句かな 木田千女 200003
おでん屋の湯気を愛して一人をり 小田道知 円虹 200003
目鼻まで似たもの夫婦おでん鍋 伊藤重美 雲の峰 200003
浅草や臓煮とおでん半分こ 品川鈴子 ぐろっけ 200003
おでん屋にならぶ背中の疲れかな 稲岡長 ホトトギス 200004
独居して遊び心のおでん煮ゆ 北原志満子 海程 200005
おでんの汁うず巻きやがて出航す 山内崇弘 海程 200006
おでん煮ておけば千客万来に 稲畑汀子 ホトトギス 200012
茹卵又箸逃げておでんかな 稲畑汀子 ホトトギス 200012
ひとりよりふたりまたよしおでん鍋 保坂加津夫 いろり 200101
おでん鍋かこみ姉妹の高笑ひ 室田美代子 いろり 200102
待ち人に煮詰まつて来しおでんかな 営麻幸子 俳句通信 200102
おでん酒明日ありとふを信じをり 梅田泰正 ぐろっけ 200102
おでん屋にだんだん夜の集り来 後藤立夫 ホトトギス 200103
おでんたこ焼えんぶり広場こみ合へる 野沢しの武 風土 200103
おでん屋へどやどや練習帰りの子 平山八十子 雨月 200103
聞かせたく聞きたき話題おでん酒 大堀鶴侶 雨月 200103
目を張りぬ食べしおでんの串の数 大堀鶴侶 雨月 200103
おでん酒首のタオルとネクタイ並む 笠原ひろむ 200103
おでん突つき屋台常連名も知らず 笠原ひろむ 200103
つけられてゐるよおでんのこんにやくに 彌榮浩樹 銀化 200103
おでん鍋つるりと卵すべらせし 大橋敦子 雨月 200104
おでん鍋背中さびしく父のゐる 田渕昌子 京鹿子 200201
定時制職員室のおでんかな 青池亘 百鳥 200201
墨東や運河にゆらぐおでんの灯 鷹羽狩行 200201
おでん鍋その大きさをもてあまし 赤座典子 あを 200201
東京の人かと問はれおでん食ぶ 志水芳秀 雲の峰 200202
小座敷に詰めて俳談おでん酒 滝本香世 百鳥 200202
たいがいのおでん種なら解るけど 熊谷みどり いろり 200202
湯上りの素顔の囲むおでん鍋 侭田伊都希 いろり 200202
妻の留守おでんはいった紙コップ 鎌田俊雄 いろり 200202
失業の受け皿なくておでん酒 佐藤節子 銀化 200202
おでんぐつぐつ宝さがしの素晩年 沼田巴字 京鹿子 200202
おでん鍋蒟蒻ばかり余りをり 代田青鳥 風土 200203
愚直てふ言葉尊しおでん食ぶ 伊藤月江 雲の峰 200204
おでん酒孤独の怖い男どち 長井順子 200204
その上司おでんに當ること激し 中原道夫 銀化 200301
おでん鍋内孫外孫五人前 中里栄 帆船 200301
父と子の和むおでんの鍋かこみ 鈴木清子 遠嶺 200302
木屋町や路地のおでん屋宵の口 大堀鶴侶 雨月 200302
音立てて降る雨となりおでん酒 三代川次郎 雲の峰 200302
おでん屋のおかへりと言ふ女将かな 三遊亭金遊 百鳥 200302
仲直りせむとおでんを煮込みをり 関章子 百鳥 200302
喜んで呉れる人ありおでん煮る 足利ロ子 ぐろっけ 200302
おでん酒軍人勅諭知る人と 塩路五郎 200303
丸の後角を食べたきおでんかな 阪西敦子 円虹 200303
人情と云ふ重みある串おでん 野村嶺北子 ホトトギス 200304
串おでん馬手弓手にはコップ酒 野村嶺北子 ホトトギス 200304
妻として恋人としておでん食ぶ 藤野佳津子 ホトトギス 200304
おでん屋に浮世の時間忘れけり 藤野佳津子 ホトトギス 200304
おでん屋にさみしがりやの顔並び 藤野佳津子 ホトトギス 200304
ビル谷間おでん屋台のけふの位置 清水里美 ホトトギス 200304
おでんやの夫婦いはくのありさうな 清水里美 ホトトギス 200304
おでん屋の雲のかけらになる湯気か 後藤洋子 ホトトギス 200304
屋台透け星澄む路地のおでん酒 寺出訓三 ホトトギス 200304
呉越とてしばし休戦おでん酒 寺出訓三 ホトトギス 200304
おでん屋を出れば星降るビル谷間 寺出訓三 ホトトギス 200304
おでん酒女将にほの字なりし日も 柴尾一浪 ホトトギス 200304
碁敵とおでんに夫を預け来し 大野伊都子 ホトトギス 200304
話にも辛子にも泣きおでん酒 大野伊都子 ホトトギス 200304
人生のおほよそ見えておでん酒 大野伊都子 ホトトギス 200304
狭さうに食べねばおでん美味くなし 木村淳一郎 ホトトギス 200304
おでん食べれば肩叩き易くなる 木村淳一郎 ホトトギス 200304
赤い灯になつておでんが招きをり 木村淳一郎 ホトトギス 200304
おでん屋のこぼす昔の灯色かな 山田弘子 ホトトギス 200304
おでん屋の頭上阪神電車過ぐ 山田弘子 ホトトギス 200304
独りでは酔へさうもなきおでんかな 山田弘子 ホトトギス 200304
おでん食ぶ眼鏡はづしてはにかみぬ 相賀藍人 ホトトギス 200304
浜風を連れておでんの客となる 相賀藍人 ホトトギス 200304
暫くはおでんの中は関ケ原 和田幽齋 ホトトギス 200304
蓋とればおでんへ槍の勢揃ひ 和田幽齋 ホトトギス 200304
家族留守中継さかなにおでん酒 林克己 ホトトギス 200304
かの駅のかの夜の縁おでん酒 石田遊水 ホトトギス 200304
おでん屋に大人ばかりの一葉忌 青山丈 200304
吹き荒ぶ風もひと味おでん煮る 浅利恵子 ホトトギス 200305
ばらばらに夕餉の家族おでん煮る 浅利恵子 ホトトギス 200305
おでん屋へ風に背中を押されけり 浅利恵子 ホトトギス 200305
えじぷとやおでんの中のピラミッド 曽根治子 銀化 200305
俳諧の危機を語りておでん酒 稲畑廣太郎 ホトトギス 200312
書き上げて夕餉のおでん冷めてをり 稲畑汀子 ホトトギス 200312
又同じものが残りしおでんかな 稲畑汀子 ホトトギス 200312
おでん酒鬼も嗤ひぬ未来像 鈴鹿仁 京鹿子 200312
ほんの小さき私の秘密おでんやに 富安風生 200312
おでん酒端の座席は空けてあり 秋田谷明美 帆船 200402
大鍋を出し来ておでん炊き始む 福原信子 築港 200402
その中のこんにゃく好きでおでん煮る 細川コマヱ 雨月 200402
おでん酒人生論を得意とし 細川コマヱ 雨月 200402
おでん屋の壁に女優のサインかな 谷野由紀子 雲の峰 200402
のれんよりはみ出す背中おでん酒 内山照久 200404
団塊の愚痴のいろはやおでん酒 磯崎清 200405
おでん酒自己申告の串の数 品川鈴子 ぐろっけ 200412
永らへば善き日悪しき日おでん酒 水原春郎 馬醉木 200502
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2021年1月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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