長 閑 2    51句

長閑さや障子の穴に海見えて   正岡子規   寒山落木

作品
作者
掲載誌
掲載年月
死に仕度一度は済ませ母のどか 高橋将夫 蜷の道 201703
日の当る櫨の冬芽のとがりかな 原田しずえ 万象 201704
波がのどか浮木ものどか見てそして 定梶じょう あを 201704
長閑さのこころ時空に遊びゐて 安立公彦 春燈 201705
長閑やかに影追ふ鳩のリズムかな 高埜良子 春燈 201705
のどかさや休むことなき子の遊び 高橋将夫 201706
長閑さやゆつくり進む耕運機 高橋将夫 201706
長閑けしや寺の耳門の少し開き 松本三千夫 末黒野 201707
長閑けしや雀飛び込む潦 五味絋子 末黒野 201707
長閑なる山の声あり人の事 犬塚芳子 201708
のどかさや稲刈り済みし塩田平 石森理和 あを 201712
心いまくつろぐ時間長閑かな 稲畑汀子 ホトトギス 201804
駅弁の仕切りのどかに半回転 兵藤惠 201805
長閑けきやときどきしやべる鸚哥かな 大日向幸江 あを 201805
大楠の幣の湿りものどかかな 辻水音 201806
長閑さや渾名で呼んだり呼ばれたり 井上静子 201807
長閑さや微笑む雲を見送りて 今井充子 201807
のどかさも亦独り占めしたきもの 湯川雅 ホトトギス 201808
大荒れの一転長閑なる都心 稲畑廣太郎 ホトトギス 201903
忌日寺てふ長閑なる異空間 稲畑廣太郎 ホトトギス 201904
こんなにも長閑なりけり一人住 稲畑汀子 ホトトギス 201904
天体の動きも止まるほどのどか 高橋将夫 201905
長閑けしやはるかに見ゆる彦根城 海村禮子 春燈 201906
乱気流着陸のどか定刻に 伊吹之博 京鹿子 201906
のどかなるびんずるさんを撫で足らず 辻水音 201906
風まぶし人のまぶしとのどかなる 黒滝志麻子 末黒野 201906
堂のどか坊っちゃん遺稿玻璃のなか 竹内喜代子 雨月 201907
長閑しや韓国庭の甕の数 加藤静江 末黒野 201908
病よき佳人迎へて句座のどか 安原葉 ホトトギス 201909
里山の川鯉泳ぎ長閑かな 吉宇田麻衣 201909
長閑なる日々ありてこそ大花火 須賀敏子 あを 201910
天守閣無く石垣の無く長閑 稲畑廣太郎 ホトトギス 202003
あの事件忘れたやうに宮長閑 稲畑廣太郎 ホトトギス 202003
「乗り降りは二両目より」てふ駅のどか 林いづみ 風土 202007
長閑さやピーナツバター厚く塗る 大槻春美 202007
のどかさの猫の香箱座りかな 松尾龍之介 202010
世は病んで山野のどかに紅葉かな 菊谷潔 六花 202102
長閑さや木組灯台守る岬 松本鷹根 京鹿子 202105
長閑さや無人ショップの服探し 七郎衛門吉保 あを 202105
長閑さや同窓の老石の椅子 長崎桂子 あを 202106
長閑しや羽繕ひせる残り鴨 西谷恵美子 春燈 202107
長閑なりペンをカップに持ち替へて 土井三乙 風土 202107
長閑けしや野菜並ぶる陶器店 加藤静江 末黒野 202108
男等の饒舌絶えず浜長閑 伊藤美緒 末黒野 202108
カウベルの響き長閑や牧の昼 黒滝志麻子 末黒野 202109
のどかさや寄席中継と餡パンと 鈴木崇 202110
長閑さやしきりに動く山羊の顎 里村梨邨 202205
断崖の向かうはのどか海青し 辻泰子 春燈 202206
長閑なり尺八の音も吹く父も 蘭さと子 202207
のどか→ 1

 

2023年4月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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