猫 柳(ねこやなぎ) 4    117句

猫柳大利根ゆるぎなく流れ    渡辺潔

作品
作者
掲載誌
掲載年月
逆光の恋の櫂先猫柳 中山皓雪 201502
遠くより見つつ来し川猫柳 稲畑汀子 ホトトギス 201502
曇る日も花穂艶やか猫柳 飯田美千子 201504
老年の不確かな耳猫柳 田中藤穂 あを 201504
猫やなぎ帰り路父母の墓訪はむ 生田恵美子 風土 201505
猫柳光り初めたる最上川 遠藤逍遙子 風土 201505
せせらぎに合はせて戦ぐ猫柳 内田梢 末黒野 201505
山裾の川風やさし猫柳 東小薗美千代 末黒野 201505
この橋の向うは他郷ねこやなぎ 柴田志津子 201505
小流れに苞脱ぎ初めし猫柳 笠井敦子 201505
モノクロに光添へたり猫柳 高橋信一 201505
船腹のタイヤ寄りくる猫柳 根橋宏次 やぶれ傘 201505
川音のやさしくなりぬ猫柳 樺山翠 雨月 201505
さざ波の片寄る小川猫柳 乗光雅子 雨月 201505
逸る瀬の音にさゆれて猫柳 千原叡子 ホトトギス 201507
猫やなぎ土橋に茣蓙の敷かれゐる 大崎紀夫 虻の昼 201510
燦々と家郷の野川猫やなぎ 間宮あや子 馬醉木 201604
川風を浴びて膨らむ猫柳 小林共代 風土 201604
猫柳姉妹よく似る笑ひ声 吉村さよ子 春燈 201605
川ほとりまたたきゐたるねこやなぎ 小林文良 春燈 201605
頬と指で感触違ふ猫柳 高橋将夫 201606
猫柳毛並のよさを知つてをり 高橋将夫 201606
何詠まむ休耕田の猫柳 小野寿子 201606
猫柳一ト枝程のぬくみかな 野村鞆枝 京鹿子 201606
黄昏の堰の水音猫柳 森清信子 末黒野 201606
美容院の鏡のなかの猫柳 加藤季代 万象 201606
猫柳沼の波よりまぶしかり 片桐帆一 万象 201606
猫柳川辺に降りて来し二人 稲畑汀子 ホトトギス 201702
しろがねの風のつつたつ猫柳 柴田久子 風土 201705
川風に日向の匂ひ猫柳 川田好子 風土 201705
猫柳かもめの腹の幾つ過ぐ 内藤静 風土 201705
その先は本流となる猫柳 足立典子 雨月 201705
川二つ交はる所猫柳 岡田正義 雨月 201705
猫柳猫ふつくらと光るなり 犬塚芳子 201705
おさな子の撫づれば光る猫柳 清水美子 春燈 201705
ほとばしる水の濁りや猫柳 岡田史女 末黒野 201706
水音のかすかや光る猫柳 上野静子 末黒野 201706
春の水飛沫を恵み猫柳 小林はじめ 六花 201706
水を噛み風をつかんで猫柳 笹村政子 六花 201707
曲りくる早瀬の光猫柳 藤生不二男 六花 201707
信樂燒けふ猫柳欲しと思ふ 小林愛子 万象 201707
猫柳水音近く引寄せて 稲畑汀子 ホトトギス 201802
猫柳右折虚子館近付けて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201802
猫柳絡め八十路のドライバー 稲畑廣太郎 ホトトギス 201802
アンジェラス揺すぶつてゐる猫柳 稲畑廣太郎 ホトトギス 201802
猫柳記念館へは約千歩 稲畑廣太郎 ホトトギス 201802
猫柳付け爪をして猫になる 東英幸 船団 201802
薄濁る流れに日差し猫柳 瀬島洒望 やぶれ傘 201805
ゆく水の残すひかりや猫柳 森清堯 末黒野 201806
写真屋に請はれて笑まふ猫柳 中田みなみ 201807
踊り場に腰を下ろして猫柳 三宅やよい 船団 201809
風邪声もいいな窓辺に猫柳 坪内稔典 船団 201809
猫柳かがやくいのち芯にもち 沼田巴字 京鹿子 201902
真っ青な空はぬくもり猫柳 山田邦彦 201902
猫柳ささやくごとく川流る 永井惠子 春燈 201905
猫柳河原に降りて行く径 稲畑汀子 ホトトギス 202002
猫柳夫を誉め上げ卒寿越ゆ 井上正子 春燈 202004
猟犬の墓まあたらし猫柳 広渡敬雄 202005
丸見えのスポーツジムや猫柳 渡邉孝彦 やぶれ傘 202005
湖のぎんねずびかり猫柳 佐久間由子 202005
朽ち舟の水につかりし猫柳 江見巌 六花 202006
気紛れに解けし光り猫柳 住田千代子 六花 202006
日々という私の窓の猫柳 藪ノ内君代 船団 202006
川波も空も眩しや猫柳 遠山のり子 202010
目測をあやまる川や猫柳 豊谷ゆき江 春燈 202105
池めぐる上着を腰に猫柳 西谷恵美子 春燈 202105
路地裏の川に吹かるる猫柳 鈴木石花 風土 202105
産卵の魚の瀬につく猫柳 森岡正作 202105
土手下に小さき渡船場猫柳 石塚清文 やぶれ傘 202105
大壺に投げ入れ活けし猫柳 佐藤稲子 やぶれ傘 202105
比叡より比良のしろがね猫柳 藤井啓子 ホトトギス 202106
柵の綺羅をまとひて猫柳 升田ヤス子 六花 202106
猫柳ぎゆつと抱かれしその昔 善野行 六花 202106
猫柳瀬石ひかりに洗はれて 善野行 六花 202106
川に来て心地晴れたり猫柳 善野行 六花 202106
猫柳瀬石光に洗はれて 善野行 六花 202106
猫柳ぎゆつと抱かれしその昔 善野行 六花 202106
川に来て心地晴れたり猫柳 善野行 六花 202106
猫柳護岸工事のぬかりなく 太田チヱ子 末黒野 202107
猫柳日差しを弾く鰭あまた 亀井福恵 京鹿子 202107
土手下に小さき渡船場猫柳 石塚清文 やぶれ傘 202108
靴底の軽しほつほつ猫柳 伊藤隆 202110
猫柳山の消息聞く流れ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202202
猫柳水音とどまるときもなし 橋本貴美代 春燈 202204
野の川の曲りゆるやか猫柳 諸岡和子 202204
川の名を変へて湾へと猫柳 坂下成紘 202204
立山の巓に白置き猫柳 鈴鹿呂仁 京鹿子 202204
猫柳賀茂の河原の曇りぐせ 井尻妙子 京鹿子 202204
猫柳しなやかに生き逞しく 河本由紀子 春燈 202205
猫柳淵に見つけて母は亡し 永井惠子 春燈 202205
小流れの清の水音猫柳 森ふく 春燈 202205
猫柳ひよいと貌出すもろ雀 西村白杼 京鹿子 202205
堰越ゆる軽き水音猫柳 石原孝人 京鹿子 202205
川沿ひの日の斑風の斑猫柳 小嶋紘一 末黒野 202205
早春賦を口遊む姉猫柳 東小薗美千代 末黒野 202205
襟立てて渡る木橋や猫柳 土井三乙 風土 202205
せせらぎの音階変はり猫柳 土井ゆう子 風土 202206
猫柳の水辺「ちひろ」の子らも来て 本郷公子 京鹿子 202206
曇天に二心を抱かず猫柳 磯部恵美子 京鹿子 202206
差し伸ぶる釣り竿の先猫柳 森清堯 末黒野 202206
猫柳堰の魚道の光りけり 升田ヤス子 六花 202206
猫柳天使の羽が解きゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 202302
せせらぎに色翻し猫柳 稲畑廣太郎 ホトトギス 202302
猫柳→ 1

 

2023年2月12日 作成

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