猫 柳(ねこやなぎ・猫やなぎ) 2     116句

猫柳大利根ゆるぎなく流れ    渡辺潔

作品
作者
掲載誌
掲載年月
青空が好き猫柳触れてみる 玉川梨恵 200405
猫柳円空塚にほゝけ初む 古川昭子 栴檀 200405
猫柳人の屈光淋しめり 伊丹さち子 馬醉木 200405
声あげて堰落つる水猫柳 那須淳男 馬醉木 200405
ねこやなぎ水きらきらと風を伴れ 村上一葉子 200405
猫柳の大きく揺れし春の雷 植木戴子 200406
猫柳から陽の昇る散策路 藤井久仁子 ぐろっけ 200406
ねこやなぎ余呉に合戦場の絵図 高松由利子 火星 200406
光りあふ空と大地よ猫柳 稲畑汀子 ホトトギス 200502
この中の目立たぬ枝が猫柳 稲畑汀子 ホトトギス 200502
いくたびも出てみる川辺猫柳 稲畑汀子 ホトトギス 200502
川風と海の風合ふ猫柳 稲畑汀子 ホトトギス 200502
赤芽猫柳の長さ持たさるる 伊藤白潮 200503
風に解く真紅の苞や猫柳 石原光徳 酸漿 200504
さつきまで伊吹見えゐし猫柳 大山文子 火星 200504
ぱぴぷぺぽ春のはじける猫柳 武田美由 六花 200504
猫柳青春キツプの旅に出る 梅村五月 六花 200504
舟漕ぐは湖賊の裔か猫柳 橋添やよひ 風土 200504
怨みつこなしの指切り猫柳 田村園子 200505
野の川のひかり溢れて猫柳 徳田正樹 河鹿 200505
病む日々の暦は速し猫柳 土生逸麿 河鹿 200505
白濁の早瀬となりぬ猫柳 菅野正一 帆船 200505
一円の価値知るレジの猫柳 渡辺孝子 帆船 200505
トタン板を張られし木戸に猫柳 松崎鉄之介 200505
輝けば迷はずに撮る猫柳 松崎鉄之介 200505
ほとぶまで日の斑のあそぶ猫柳 田中英子 火星 200505
遠きほど眩しき湖や猫柳 今里満子 火星 200505
猫柳護岸工事のまだすまず 豊岡美千江 築港 200505
露天湯に傘さして入る猫柳 若月栄枝 万象 200505
水音のいつもやさしく猫柳 長沼紫紅 200505
街道に一膳飯屋猫柳 竹内旦 百鳥 200506
陽を溜めし綿毛や今朝の猫柳 廣戸次郎 200507
江戸川辺冬芽光りし猫柳 松村東亜未 200508
赤き芽やはじけてみれば猫柳 植木やす子 200508
洋館の中の茶室や猫柳 長南憲章 200508
猫柳川原に下りてみることに 稲畑汀子 ホトトギス 200602
一枚の川原の日向猫柳 稲畑汀子 ホトトギス 200602
目の前の卓に活けある猫柳 稲畑汀子 ホトトギス 200602
猫柳活けて午後より雨となる 稲畑汀子 ホトトギス 200602
うまさうに水飲んでゐる猫柳 中村昭義 百鳥 200602
猫柳川はきらめき始まりぬ 滝沢伊代次 万象 200602
猫柳風も光を得たりけり 島谷征良 風土 200602
さざなみをかなめあつめに猫柳 鷹羽狩行 200603
猫柳の綿毛ちらほら日脚伸ぶ 松崎鉄之介 200603
時計店ウインドーに早や猫柳 辻恵美子 栴檀 200603
猫柳いつからここでこの岩と 丸山佳子 京鹿子 200603
一雨に光にはかや猫柳 長坂ヤス子 酸漿 200604
紅き芽の並び初めけり猫柳 鎌倉喜久恵 あを 200604
竜神へ芽の膨らめり猫やなぎ 岡本敬子 万象 200605
出羽三山の息吹きいただく猫柳 市川玲子 春燈 200605
喫水の浅き渡船や猫柳 中村春宵子 春燈 200605
猫柳まだ覚めやらぬ瀬音かな 藤井佐和子 200605
猫柳の咲き出でし花むくつけし 松崎鉄之介 200605
登校の子らの触れゆく猫柳 木暮剛平 万象 200605
水音をおぼえてをりぬ猫柳 青野れい子 200605
算数は今でも苦手猫柳 吉田叔子 対岸 200605
猫柳揺れて光の綺羅となる 東野一彌 ホトトギス 200606
猫柳奔流せめぎ合ふところ 栗本まつみ 200606
しろがねは神巫いちこのいろか猫柳 本多俊子 200606
猫柳撫で童心に帰るべし 村越化石 200606
猫柳のま昼漁師の立話 山田美恵子 火星 200606
猫柳富士湧水は音を立て 嶋田一歩 ホトトギス 200607
体調を問うてゐしこと猫柳 稲畑汀子 ホトトギス 200702
猫柳水辺輝きゐるところ 稲畑汀子 ホトトギス 200702
影置きて午後の明るさ猫柳 稲畑汀子 ホトトギス 200702
午後よりの天気占ふ猫柳 稲畑汀子 ホトトギス 200702
多摩川の靄濃きところ猫柳 鷹羽狩行 200703
乾びたる鍬浸しあり猫柳 小山香月 酸漿 200704
猫柳芽吹く峠の風やさし 松元末則 酸漿 200704
走り井のきらきらと明け猫柳 宇田喜美栄 200705
翳りては利休ねづみに猫柳 藤岡紫水 京鹿子 200705
いぶし銀の命ほつほつ猫柳 荻野千枝 京鹿子 200705
やさしさの言葉とならず猫柳 荻野千枝 京鹿子 200705
猫柳せせらぎを聞く耳となる 荻野千枝 京鹿子 200705
源流の光を蒐め猫柳 三輪温子 雨月 200705
泉わく池のほとりの猫柳 宇佐美ゆき 酸漿 200705
対岸に故郷見てをり猫柳 東亜未 あを 200705
茶羽織を先づ脱ぎてをり猫柳 篠田純子 あを 200705
貧乏が唯一財産猫柳 篠田純子 あを 200705
瀬の音の夜は高鳴れり猫柳 田中藤穂 あを 200705
猫柳みどり子白歯みせ笑ふ 田中藤穂 あを 200705
時空から力加はり猫柳 吉弘恭子 あを 200705
目つむりて頬撫でてみる猫柳 赤座典子 あを 200705
猫柳子等さざめきて下校せり 赤座典子 あを 200705
思ひ出し笑ひのぽろり猫柳 赤座典子 あを 200705
橋下をまり流れゆく猫柳 安部里子 あを 200705
猫柳ひとりぼつちの子がつまむ 鎌倉喜久恵 あを 200705
受け流す母の繰言猫柳 斉藤裕子 あを 200705
弟と撫でて遊ぶや猫柳 斉藤裕子 あを 200705
猫柳電線屋根を下りくる 定梶じょう あを 200705
気に掛かる門扉の軋み猫柳 須賀敏子 あを 200705
猫柳もうだまつてはいません 森理和 あを 200705
猫柳それから先は知らなくて 森理和 あを 200705
まつさきに朝のとびつく猫柳 佐藤喜孝 あを 200705
船の影音なく過ぎぬ猫柳 瀧春一 200706
猫柳三面鏡の奥点す 安原ときこ 遠嶺 200707
猫柳より俳磚の風となる 稲畑廣太郎 ホトトギス 200802
猫柳河川敷とは犬の庭 稲畑廣太郎 ホトトギス 200802
天辺に風遊ばせて猫柳 稲畑廣太郎 ホトトギス 200802
猫柳今宵は銀座明日芦屋 稲畑廣太郎 ホトトギス 200802
猫柳→ 3      

 

2021年2月9日 作成

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