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作品
作者
掲載誌
掲載年月
薬味葱刻む庖丁始かな 野畑さゆり 201704
川ひとつ渡り矢切の葱畑 新谷フクヱ 末黒野 201705
裏戸より女小走る囲ひ葱 中田みなみ 201705
葱買うて道々太さ誉めらるる 鎌田光恵 201705
帰耕庵と掲げて葱の種を干す 中川句寿夫 ここのもん 201705
下仁田の葱のあまさや鍋奉行 菅野日出子 末黒野 201705
朝粥の一椀のみや分葱饅 田中臥石 末黒野 201706
友情が時に漂流葱買うか 鶴濱節子 船団 201707
葱を抜き皮剥き食めり猿の群れ 奥山テル子 万象 201802
手掴みの葱やきのこや芋煮会 岸洋子 201803
葱刻むうしろ姿に声かけて 山内四郎 春燈 201803
素うどんや千住の葱に京七味 太田良一 末黒野 201803
泥つきの葱の重さを諾へり 加藤静江 末黒野 201803
馴れるとはあきらめること葱きざむ 橋添やよひ 風土 201803
葱頬に当てて恋する夕暮れよ 森有子 201803
春の星数へながらに葱を抜く 秋川泉 あを 201804
囲ひ葱抜くやかはたれ刻の月 菅野日出子 末黒野 201804
素うどんに葱たつぷりと寒戻る 田中珠生 馬醉木 201804
葱豆腐買うてひとりの寒ひと日 橋本榮治 馬醉木 201804
葱畑畝盛り上ぐる老農夫 長尾タイ 末黒野 201804
海鳴やよろけ縞なす葱畑 斉藤マキ子 末黒野 201805
葱提げてスクランブルの交差点 吉田万喜子 雨月 201806
分葱ぬた盛りて形見の白磁鉢 大塚かずよ 末黒野 201808
葱刻み泣きの涙をごまかせり 住田千代子 野に遊ぶ 201811
味噌これぞ葱鉄砲をくらひても 石川桂郎 風土 201811
自転車に青葱積んで流れ橋 浅田光代 風土 201902
泥葱の剥けば光れる寒さかな 森なほ子 あを 201903
道ばたの無人売場に葱二本 有賀昌子 やぶれ傘 201903
老人が葱をつかんで通りけり 白石正躬 やぶれ傘 201903
脈拍の正しき音や葱刻む 中貞子 201903
葱きざむ俎己が歳月よ 安田優歌 京鹿子 201904
繊悔室神父に葱の匂ひせり 荒井千佐代 201904
けふ妻の検診日なり分葱饅 田中臥石 末黒野 201905
帰りしな娘手渡す分葱束 田中臥石 末黒野 201905
日本を旅立つ日とて葱刻む 山田佳乃 ホトトギス 201905
葱の花落第坊がいとほしむ 定梶じょう あを 201906
葱百円大根百円梅三分 竹内悦子 201906
庭畑の葱ふんだんに根深汁 森脇貞子 雨月 202002
老いたれば薬味の葱の欠かされず 川田好子 風土 202002
久々の友の来訪葱鮪鍋 佐俣まさを 京鹿子 202002
限界に来てゐる手足葱の泥 高木品子 京鹿子 202003
無印の葱や大根いただきます たかはしすなお 202003
青い目の少女のリュックに葱一本 野村昌代 202003
葱括る縄の弾力恃むかな 能村研三 202003
バス停に袋飛び出る葱の先 谷島弘康 末黒野 202003
葱汁や元気印をよびこまん 柴田靖子 202003
鉢植えの青葱きざむ匂ひかな 大塚たきよ 202003
雲走る防風林と葱畑 庄司久美子 202004
葱刻む音整うてきたりけり 山田佳乃 ホトトギス 202005
納豆に添へる朝餉のきざみ葱 広瀬済 やぶれ傘 202006
分葱饅播鉢のまま卓に出す 小林輝子 風土 202006
一畝は葱の擬宝珠の列となる 新沢伸夫 202006
葱提げて日暮れの道を怒り肩 大西乃子 202007
何にでも葱は我が家の隠し味 稲畑汀子 ホトトギス 202012
葱畑の畝の窪みに雨の跡 山本久枝 やぶれ傘 202101
葱刻む一日雨となる夜の 林いづみ 風土 202102
葱は青味噌は白てふ京女 古賀しぐれ ホトトギス 202103
世話好きの浪花女は青葱派 古賀しぐれ ホトトギス 202103
酒好きの東男は白葱派 古賀しぐれ ホトトギス 202103
朝刊につつむ下仁田葱の味 江草礼 春燈 202103
高き畝崩さぬやうに葱抜かむ 沼崎千枝 末黒野 202103
大和まほろばつんつんと葱畑 林未生 202103
菜園の葱の葉先のみな垂れて 倉澤節子 やぶれ傘 202103
葱畑の畝に腹擦り鳩歩む 中根美保 風土 202104
初分葱茹でてゐる窓少し開け 大内幸子 六花 202106
括りゐて弾力のある矢切葱 能村研三 202111
葱刻む厨に夕日招き入れ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202112
葱下げて雀色時別れけ 三宅文子 春燈 202203
軒下にどさり白根の根深葱 種田利子 春燈 202203
数へ日や葱青々と囲はるる 浜福恵 風土 202203
朝市の一束残る九条葱 浅田光代 風土 202203
瀬の石にひつかかりつつ葱の屑 南うみを 風土 202204
葱買うて包み切れざる車中の香 間島あきら 風土 202204
白葱の白さ増して寒さ行く 江口九星 202206
泥葱をかかへ体臭変りけり 上野紫泉 京鹿子 202206
雪折れの葱を甘しと帰郷の子 原友子 202208
忽ちに似たる葱の字十二月 塙誠一郎 家系図 202211
葱束を立たせ八百屋の表口 秋山信行 やぶれ傘 202302
太葱をこんがり焼いて塩ふつて 秋山信行 やぶれ傘 202302
五分ほど葱下げて聴く聖歌隊 岡田順子 ホトトギス 202305
泥付きの下仁田葱やつつく鍋 山中ミツ 末黒野 202305
葱刻む役は夫に譲りけり 須賀敏子 あを 202302
青葱の三重に疊まれ売られゐる 佐藤竹僊 あを 202304
畝上げて土乾きゐる葱畑 中島和子 やぶれ傘 202304
泥葱の衣を脱ぎきりし真白かな 坂井博 202305
肴にはこれあれば足る分葱ぬた 村田武 やぶれ傘 202306
万屋で泥付きの葱売られゐる 吉田幸恵 やぶれ傘 202306
葱 →1

 

2023年12月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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