7    100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
弾痕をほほに父は夏帰国 吉弘恭子 あを 200508
大日のはらわた夏のまくらがり 栗栖恵通子 200508
江ノ島のこよなく碧き海の夏 寺島順子 雨月 200508
柴門や孟夏の別れ君子どし 川崎洋吉 遠嶺 200508
少年のポケット夏のはじけさう 水野あき子 遠嶺 200508
籠堂障子しろじろ夏を断つ 下山田美江 風土 200508
住吉の石蕗むら夏の兆あり 石脇みはる 200508
かけまくもかしこきみ熊野の夏に 中島陽華 200508
種痘痕夏よろこばぬ媼なり 泉田秋硯 200508
夏を病む吾に老い給ふ姉在して 仙石君子 雨月 200508
どたどたと夏来て旅の後列に 瀬下るか 200509
ももちやんと呼ばれる駱駝夏の旅 斧田綾子 対岸 200509
ややありて夏曉の風が木にうまる 瀧春一 菜園 200509
カスタネット鳴らす踵や夏来たる 片山タケ子 200509
キヤンバスに臍出しルツク夏来たる 松永弥三郎 河鹿 200509
ピンク着ておのれを奮ひ立たす夏 丹生をだまき 京鹿子 200509
ポスターの海と空より夏来る 浜和佳子 百鳥 200509
夏に入り生きる証の銃創持つ 松崎鉄之介 200509
夏はじめ新書にひそむ正誤表 工藤進 200509
夏めくや父の形見の藍紬 青木治代 栴檀 200509
夏惜む人らはかなき顔をならべ 瀧春一 菜園 200509
夏日照り漁港の濁りひろごれる 瀧春一 菜園 200509
夏夕ベ静かに時をすごしけり 中村輝子 酸漿 200509
夏立つやカレーライスを辛口に 木村真魚奈 京鹿子 200509
海港の灯の街に來り夏惜む 瀧春一 菜園 200509
外套を負ひて炎夏の街をかへる 瀧春一 菜園 200509
強い羽根柔らかい羽根夏に入る 片岡静子 200509
渓流の轟き初夏の大気裂く 大橋晄 雨月 200509
御木曳に初夏の潮騒高まり来 森下光江 築港 200509
最早や初夏同じ此の世で幸不幸 岩崎憲二 京鹿子 200509
採血の白き指さき夏に入る 西口鶴子 遠嶺 200509
蔀戸の開け放たれて夏旺ん 堀井乃武子 ぐろっけ 200509
住吉のつはぶきむらに夏兆す 石脇みはる 200509
初夏の口縄坂を下りけり 磯崎清 200509
初夏や赤糸縅大鎧 瀬川公馨 200509
女神像手を上げてをり夏没日 堀内一郎 あを 200509
石柱の罅に尿する夏の犬 竪山道助 風土 200509
洗車するしぶきに初夏の光りあり 坂口美代子 河鹿 200509
即是空大きな糞を夏の象 本多俊子 200509
大聖堂燭に十字を切りて夏 堀内一郎 あを 200509
弔辞読む真夏の闇の中に立ち 柿澤喜三郎 百鳥 200509
長柄鎌匂ふまで研ぎ夏に入る 田中明子 万象 200509
鳥容れて梢静かや夏はじめ 坪井洋子 200509
並足で吾を追ひ越せり夏乙女 林翔 200509
砲台の島に一灯夏の宵 飯田政子 築港 200509
名曲に心遊ばせ夏の夜半 芝宮須磨子 あを 200509
黙しつつ匂ひつつ森夏に入る 木内憲子 200509
幼子の声する窓辺夏の朝 山荘慶子 あを 200509
理不尽な夢に声あぐ真夏の夜 早崎泰江 あを 200509
鴉啼き良くも悪くも夏の果て 村越化石 200509
夏に死すゴツホの自画像濃き青き 杉本薬王子 風土 200509
あだたらの智恵子の空の夏深し 小澤克己 遠嶺 200510
うしろ向きにコイン投げ入れ夏の果て 中道愛子 200510
おもかげの後ろ向きなり夜半の夏 南奉栄蓮 風土 200510
すり鉢の罅も想ひ出夏厨 赤池英津子 遠嶺 200510
ひまはりをすつくと挿して夏の果て 久永淳子 春燈 200510
ひまはりをすつくと挿して夏の果て 久永淳子 春燈 200510
エアコンを使ふ日多し夏太り 須賀敏子 あを 200510
コタンより夏見舞とて一行詩 三由規童 雨月 200510
ピアスからイヤリングに替へ夏の婚 倉持梨恵 200510
ミーイズム感染拡大夏の果 佐藤恭子 あを 200510
鵜の家に獣医のバイク夏果つる 安藤しおん 200510
夏が好き向日葵が好き深呼吸 中川壽子 百鳥 200510
夏に書く寒中見舞豪州へ 次井義泰 200510
夏のおもひで玉砕といふ鏖 竹内弘子 あを 200510
夏の宵誓ひの曲のアンコール 浜田久美子 六花 200510
夏旺んシェフの白衣の眩しかり 鈴木とき子 対岸 200510
夏果てて動く歩道の早歩き 能村研三 200510
夏深し祝賀会へと大階段 三輪慶子 ぐろっけ 200510
夏深むマリアの抱くみどりごに 荒井千佐代 200510
海山の四温返さず最早や初夏 岩崎憲二 京鹿子 200510
巻貝の巻きを強めて立夏かな 飯塚やす子 200510
眼裏に湖たつぷりと夏惜しむ 宮澤さくら 今生 200510
桐下駄の足どり軽く夏に入る 大山妙子 酸漿 200510
言の葉の醍醐味知るや夏の「雪舟」 永田歌子 遠嶺 200510
口笛で終るシャンソン夏行けり 吉田かずや 春燈 200510
骨壺は手捻りなりし夏の果 近藤公子 200510
首夏の日を返し鵜の羽ぬれば色 池田鶴月 栴檀 200510
週明けのヨットハーバー夏旺ん 田中みのる 火星 200510
初夏に入る道行く人の白くなり 岩崎憲二 京鹿子 200510
初夏の旅の荷小さく纏めけり 野口光江 遠嶺 200510
畳屋の二代目夏に店じまひ 芝宮須磨子 あを 200510
水底の木々の屈折夏深し 松岡隆子 200510
世離れの一夜らんぷに夏惜しむ 山田暢子 風土 200510
聖書読む夏さぶの灯を低うして 荒井千佐代 200510
潮くらく寄せゐて夏の終りかな 松井志津子 200510
背番号ある子ない子も夏来たる 井上輝男 築港 200510
畑のもの熟れゆく夏の匂ひかな 藤井淑子 百鳥 200510
帆船の結び目堅く夏に入る 栗城静子 200510
ふるさとや暮れゆく夏の日の重さ 太田佳代子 春燈 200510
まだ夏に居坐られをる乳房かな 黒田咲子 200511
カリヨンの音階はづれ夏果つる 鎌田篤 雨月 200511
ジャンプ台仰ぎオスロの夏惜しむ 小林成子 200511
一頭のパンダが帰り夏終る 竹内弘子 あを 200511
引潮の渦の高鳴り夏果てぬ 新田巣鳩 馬酔木 200511
雲は山に影おとしゆく夏の果 服部早苗 200511
延長戦制し球児の夏了る 栗城静子 200511
遠望の桜島見ゆ夏の果 前田陽子 200511
夏果ての森匂はせて通り雨 坪井洋子 200511
兜虫放ちて兄の夏終る 小林朱夏 200511
口上の夏や撒手拭手中にし 本城布沙女 雨月 200511
夏→ 8

 

2021年6月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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