2   100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
夏の恋存在理由はキス百回 尾上有紀子 わがまま 200002
♭な君♯な私(ナチュラル)な夏 尾上有紀子 わがまま 200002
奇術師がきて掌に夏を置く 中林明美 ヒッポ千番地 200003
夏の闇天地無用の箱覗く 中林明美 ヒッポ千番地 200003
百階をまっさかさまに夏の闇 わたなべじゅんこ 鳥になる 200003
夏の句も皇帝の塔も未完成 三宅やよい 玩具帳 200004
初恋や夏の浅瀬のきらめきぬ 石川義倫 海程 200005
茫洋と芒を描きし夏茶碗 能村登四郎 200005
偲ぶことなつかしむこと阿波の夏 稲畑汀子 ホトトギス 200005
男坂女坂過ぎ夏の寺 稲畑廣太郎 ホトトギス 200005
草原の羊は夏の消失点 塩見恵介 虹の種 200005
フライパン幾夏灼いて卵焼 塩見恵介 虹の種 200005
尽されしこと忘れまじ伊賀の夏 稲畑汀子 ホトトギス 200006
幾峠いくたび越えぬ夏の旅 稲畑汀子 ホトトギス 200006
二百回共に学びてきたる夏 稲畑汀子 ホトトギス 200006
山容にこころゆきたる夏茶碗 山尾玉藻 火星 200006
別れなさい婦人公論夏しぶき 山本純子 船団 200006
三成の豪気はここに夏伊吹 鈴鹿仁 京鹿子 200007
故郷を出でず海など知らぬ夏 保坂加津夫 いろり 200007
星々の座の移り来て夏の岩 小澤克己 遠嶺 200008
「いきてをる」一言友の夏便り 川端実 遠嶺 200008
凭れゐし大樹に夏の匂ひけり 山田禮子 遠嶺 200008
火柱や人のまはりの夏の闇 小山森生 200008
粗注連のかたむき夏の来たりけり 栗栖恵通子 200008
ジグザグに寄り道増やす夏の午後 桑垣信子 いろり 200008
書き味の時折悪しき夏日かな 桑垣信子 いろり 200008
音立てて落ちし真夏の朴一葉 阿部ひろし 酸漿 200008
石畳古りて革命広場の夏 樺山翠 雨月 200008
ちからある山の音して夏匂ふ 吉野のぶ子 八重櫻 200008
黒潮にぽつんと置かれ夏の島 中川二毫子 夏木立 200008
酔ふほどに夏深まりし中華街 小澤克己 遠嶺 200009
夏もはや半ばを過ぎぬ凌霄花 阿部ひろし 酸漿 200009
夏闇をきれいな水の流れくる 秋山百合子 200009
船よりも航跡白き島の夏 津田経子 火星 200009
真夏日を流しくれたる昨夜の雨 二村蘭秋 雨月 200009
お馬流し夏の別れの潮引き刻 松崎鉄之介 200009
わたくしは夏のさかりのトタン屋根 櫂未知子 船団 200009
夏もはや半ばを過ぎぬ凌霄花 阿部ひろし 酸漿 200009
この夏の賞味期限はあとわずか 松山律子 六花 200009
短かかりし夏よみんみんも秋の蝉 林翔 200010
石畳まつすぐ海へ夏の森 水野あき子 遠嶺 200010
呑舟の魚なる夏の隅田川 桑垣信子 いろり 200010
恙なく夏百日を生かされし 小野喬樹 馬醉木 200010
蝶の粉幾匙もれば夏と逝く 中原道夫 銀化 200010
草の丈木の丈揃ひ牧の夏 鷹羽狩行 200010
夏怒涛髪振り乱し太鼓打つ 植松幸子 俳句通信 200010
大雨のからりと上がることも夏 小竹由岐子 円虹 200010
好ききらい好き好ききらい夏に編む 中原幸子 「遠くの山」 200010
砂浴びて朱夏の雀となりゐたり 小山森生 200010
高山に夏の朝餉の朴葉味噌 北村香朗 京鹿子 200010
山小屋の声筒抜けに夏終る 中原幸子 「遠くの山」 200010
向き合いて夏の沈黙のステージ 董振華 海程 200010
ラタンの陰にドレスの裾は割れて夏 阿部吉友 海程 200010
天空へ塔の聳ゆる夏の丘 朝倉富次 酸漿 200010
北の果夏もストーヴ土産店 大森ムツ子 ぐろっけ 200010
らしきもの見えて来ずして夏送る 保坂加津夫 いろり 200010
石抱いて真夏は絵本読む季節 中原幸子 遠くの山 200010
夏故に女がわいて嵐山 津田このみ 船団 200010
城あれば牢ある国の夏寒き 村松紅花 ホトトギス 200010
水彩の画布の静けさ夏の森 水野あき子 遠嶺 200010
夏送る夜の雨音の強くして 村越化石 200010
髪切りて身近かとなりし夏漢 渡辺俊子 京鹿子 200010
一夏を鍵も掛けざる山小屋よ 阿部寒林 200010
鶏の眸をとぢる夏の土 飯塚ゑ子 火星 200011
健啖の二人の夏も終りけり 西川五郎 馬醉木 200011
月桃の畑つづきをり朱夏の潮 延広禎一 200011
無漂白家族にぴぴと夏の韻 市原光子 海程 200011
七輪に夏を煮つめてまるくいる 稲田豊子 海程 200011
地面じづら見て物おもう癖夏の雉 金子兜太 海程 200011
目の裏の夏の素粒子草揺れる 伊東聖子 海程 200011
やや冷えて夏の百日はじまりぬ 岡本眸 200011
軒に吊る薬草干あがり夏がゆく 宮下本平 200011
ネクタイのたたまれてある夏期講座 辻前冨美枝 200011
耳聡くして話聞く夏の午後 桑垣信子 いろり 200011
昼過ぎの睡魔をつねり夏期講座 二瓶洋子 六花 200012
相席に夏大島と問へば否 ならぶ真希 200012
壮健という宿痾抱きて夏のランナー 阿部吉友 海程 200012
鉛筆に蟻を上らせ夏期講座 佐藤博美 200012
夏期講座眠し講師の京なまり 小西瑞穂 ぐろっけ 200012
夏期講座揃はぬ椅子を集めけり 島田節 ばさら紀 200012
鐘ひとつ思いはるかに夏の森 田口七海 船団 200101
夏過ぎてしまふ漣見てをりぬ 真保喜代子 200101
朽ち色の糸瓜大事にされて夏 ふけとしこ 船団 200101
藩主別邸夏を旨とす構かな 密門令子 雨月 200101
夏の皺寄せて返して多島海 高木伸宜 船団 200102
海へ行く道のみ覚え夏の客 細川和子 ぐろっけ 200102
学舎の夏の終りの胡桃の木 東莎逍 船団 200102
朽ち色の糸瓜大事にされて夏 ふけとしこ 船団 200102
坊津に遣唐船の浮かぶ夏 水上博子 船団 200102
背中裂けきれず真夏をくるひけり 仁藤さくら 船団 200103
清箱しのはこといふ裏側にひかる夏 仁藤さくら 船団 200103
ちからある山の音して夏匂ふ 吉野のぶ子 遠嶺 200105

 祝「波」25周年

白波の群羊めきて湾の夏

鷹羽狩行 200106
遊びたくて遊びたくて子が駈けて夏 岡本眸 200107
二三人四五人寄れば館の夏 稲畑汀子 ホトトギス 200107
この夏も飛びそびれたる帽子なり 松本康司 銀化 200107
唇がイエスキリストなりし夏 男波弘志 200107
デパートの風のフロアは夏一色 中野哲子 六花 200107
だつたんの竹を火伏せに奈良の夏 志水芳秀 俳句通信 200108
朱夏の絵に金色の鶴ならび飛ぶ 高橋将夫 200108
夏 →3      

 

2021年7月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。