10    100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
夏逝かす橋の袂に小魚見て 松本鷹根 京鹿子 200612
夏逝くや地球の丸く見える丘 西山春文 200612
夏兆す腕章留める安全ピン 中嶋陽子 風土 200612
行く夏の木の根にからむ木の根かな 高橋千美 京鹿子 200612
捨て上手子に学びつつ夏果つる 北川孝子 京鹿子 200612
大路行く一人一人に夏果つる 青木朋子 200612
病まず来しことが身上夏深む 北川孝子 京鹿子 200612
藁編みのスリッパ捨てて夏果てぬ 秋田直己 ぐろっけ 200612
今頃に夏の疲れが五七五 梶浦玲良子 六花 200701
白きもの白く洗ひて夏来る コ田千鶴子 馬醉木 200701
外来種の草の勢い夏の陣 藤原りくを 八千草 200702
品書きの夏のままなる紅葉茶屋 鈴木政子 200702
立夏なり大河を前に身を正し 清水裕子 200702
陸奥湾の雪時雨るるや夏泊 嶋田武夫 遠嶺 200703
潤沢に浸って流れる夏数多 臼井昭子 200704
街淡く淡く立夏でありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200705
活けられて卓上も又夏めける 稲畑汀子 ホトトギス 200705
祝ぎごとの縫ふもの多し夏めける 百瀬七生子 海光 200705
蕉心会美女軍団の夏めける 稲畑廣太郎 ホトトギス 200705
大川の芥夏めく流れかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200705
大方は探鳥人よ首夏の船 西山美枝子 酸漿 200705
二年てふ歳月早し蝦夷の夏 稲畑廣太郎 ホトトギス 200705
六甲の端山より夏来りけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200705
夏に入る日付変更線を越ゆ 岩下芳子 200706
鴨跖草(つゆくさ)や旅裝束も夏のまま 瀧春一 200706
水の長さはホースの長さ夏来る 高野万里 200706
赤屋根にシーサー夏の立ちにけり 栗原完爾 春燈 200706
猫たちも夏バテ気味かゴロゴロリ 横山迪子 六花 200706
羨しさは旅立つ人の夏すがた 瀧春一 200706
キューピーの臍の弾力夏はじめ 掛井広通 200707
ドレミファは一二三四夏は来ぬ 堀内一郎 あを 200707
衣ずれをさはさはと聞く夏に入る 山口天木 雨月 200707
夏に入る流線形のドアのノブ 小嶋洋子 200707
夏暁や生簀の海豚餌を乞ふ 阿部悦子 酸漿 200707
夏初め猫の首輪を新しく 芝尚子 あを 200707
夏浅し初めましてはガラス越し 須賀敏子 あを 200707
夏立てり竿竹売の一番乗り 長崎桂子 あを 200707
起き抜けのシヤワー温めに夏来る 相沢有理子 風土 200707
黒潮や沖の白帆が夏を呼ぶ 宇都宮滴水 京鹿子 200707
武蔵野の夏をいくたび大蛇松 田中藤穂 あを 200707
木に草に力とひかり夏来たる 上原重一 200707
玻璃器みな磨き直して夏めく日 園多佳女 雨月 200707
きびきびと十指働く夏はじめ 生方ふよう 200708
はつ夏や産声たしか半鐘台 宇都宮滴水 京鹿子 200708
やることの多きわが庭夏に入る 大西洵子 遠嶺 200708
キャプションに「無題」とありて夏惜しむ 能村研三 200708
クレーンもて冷凍鮪夏めく日 出来由子 200708
ジャズの音の波止にあふれて夏来る 丸尾和子 雨月 200708
引き金に冷夏の指のありにける 栗栖恵通子 200708
夏きざす庭師の首の和手拭 有田蜂太 200708
夏はじめアクロバットの飛行雲 金澤明子 200708
夏めくややるべき仕事多かりき 芝宮須磨子 あを 200708
夏めくや再び開く師の句集 西口鶴子 遠嶺 200708
夏めくや青といふ字を考へる 芝宮須磨子 あを 200708
夏めくや知育玩具の木の匂 服部早苗 200708
夏浅き輪島の市に箸えらぶ 竹田昭子 風土 200708
夏来たる逆にまはせぬ男帶 遠山みち子 200708
夏来ぬと遠くの嶺へ目を細め 上林孝子 200708
夏来ると肌にひんやり湿布薬 相沢有理子 風土 200708
夏来る女子大学の壁鏡 白井友梨 馬醉木 200708
夏来る青信号を駆けぬけて 栗原公子 200708
夏立つや教会のなき町に住み 井上信子 200708
海見ゆるホテル沖より夏来る 森脇貞子 雨月 200708
海風へ首夏のハンドル大きく切る 北川英子 200708
街路樹の影の夏めく石畳 上林孝子 200708
犬多き歩行者天国夏きたる 水原春郎 馬醉木 200708
鍵束をひからせて夏来たりけり 青野れい子 200708
古伊万里の藍の濃淡夏きざす 七種年男 200708
古民家の家具の展示や夏きざす 木村冨美子 遠嶺 200708
公用といふて夏めく京へゆく 井上信子 200708
合宿所あけつぴろげの夏に入る 小田司 馬醉木 200708
今朝夏の斎庭に雨の心地よし 小澤克己 遠嶺 200708
志功画の裸婦の量感夏来る 山本康夫 200708
視界ゼロ立山夏のブリザード 金山藤之助 200708
巡航船白波を立て夏来る 大石喜美子 雨月 200708
身のどこかいつも軋みて夏深む 藤井昌治 200708
水の田に月のゆらゆら夏めけり 中條今日子 万象 200708
水飲めば体は夏の匂ひせり 竹下昌子 200708
青くあをく散らすパセリや夏立ちぬ 橋本榮治 馬醉木 200708
茶を焙じをり夏深くなりしかな 岡本眸 200708
弟の夏六文銭と登山靴 堀内一郎 あを 200708
天気図は夏の兆しよ卵溶く 延広禎一 200708
読みふけるクリステイ集夜半の夏 相沢有理子 風土 200708
日に透くるからたちの棘夏はじめ 中谷葉留 風土 200708
波穏やか丸められし地球の夏 あさなが捷 200708
帆はらむは夏待つ風の力かな 橋口桂子 200708
晩鐘とひづめの音と夏めける 稲嶺法子 遠嶺 200708
百幹の竹青さ増す夏来たる 岡田章子 ぐろっけ 200708
北信五岳夏立つ雲を脱ぎにけり 橋本榮治 馬醉木 200708
密事めく首夏の若狭井口づくる 鈴木榮子 春燈 200708
無風なる大きな夏の中にかな 近藤公子 200708
木道の夏の日バッタゐるゐるゐる 森理和 あを 200708
はつ夏の歩いてもあるいても草の原 遠山みち子 200709
もの書くに岩を卓とし夏深む 加瀬美代子 200709
キャンパスに太鼓の乱打夏兆す 甲斐惠以子 200709
一筋の夏の横雲富士を切る 岡田章子 ぐろっけ 200709
一輪車くるくる光り夏来る 近藤きくえ 200709
雨に日に踏切匂ふ夏はじめ 坪井洋子 200709
夏の婚赤きドレスのサンバ曲 鈴木照子 200709
夏の菜園盛大に食む先住民 赤座典子 あを 200709
夏→1

 

2023年7月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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