菜の花 7     209句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
菜の花や路傍の小さき太子堂 金森教子 雨月 201707
叱られて泣きに来る子や菜の花黄 栗山恵子 雨月 201707
農小屋のあたり菜の花明りかな 宮本俊子 雨月 201707
菜の花や嬰の匂ひのすれちがふ 笹村政子 六花 201707
菜の花や子規の自画像眉太し 宮崎高根 201707
展けたる車窓に海と菜の花と 苑実耶 201706
菜の花や雲ひとつなき海の色 樋口みのぶ 201706
菜の花とガードレールの一直線 大村かし子 万象 201707
長堤の菜の花烟る愁ひかな 大木茂 万象 201707
菜の花や遠目に人のてんてんと 黒澤佳子 あを 201707
菜の花の咲いて散歩の歩をのばす 吉田きみえ 末黒野 201708
菜の花や沖に白帆の見えかくれ 久貝芳次 末黒野 201708
菜の花や嘉兵衛青嵐顕彰地 千原叡子 ホトトギス 201708
海よりも菜の花の黄の光る時 今橋眞理守 ホトトギス 201708
菜の花や岩に凭るる磨崖仏 戸栗末廣 201707
菜の花の風に歩けば涙目に 水野加代 万象 201708
菜の花のなごり咲き見ゆ魚野川 大沢美智子 201710
母在すだけの菜の花灯りかな 西村白杼 京鹿子 201801
地平まで菜の花いろの干拓地 北村梢 京鹿子 201801
菜の花の色の遠さを引寄せて 稲畑汀子 ホトトギス 201802
菜の花の鉢を並べて忌を修す 平居澪子 六花 201805
菜の花や地球似の星あるといふ 湯上稔子 春燈 201805
フェリー着く安房の菜の花先頭に 松本三千夫 末黒野 201805
強き風受けて菜の花倒れけり 出口誠 六花 201806
菜の花を見てなのはないろの灯に帰る 千田百里 201806
潮の香や菜の花を挿す無人駅 樋口みのぶ 201806
佇めば菜の花畑の黄にめまひ 山田正子 201806
花は散り散らぬ菜の花主役かな 七郎衛門吉保 あを 201806
菜の花に川ゆらゆらと曲りけり 犬塚季里子 201807
菜の花の葉陰に月の蒼さかな 中嶋陽子 風土 201807
SLの菜の花色と化す湖国 平野多聞 201808
もう弾かぬピアノ菜の花が眩しい 井上菜摘子 京鹿子 201808
漬けてなほ菜の花の黄の鮮やかに 荻巣純子 雨月 201808
菜の花にまみれて恋を告げられし 窪みち子 201808
菜の花や山は日暮れにさしかかり 山田正子 201808
菜の花の黄そのほかのものなにもなし 柴崎和男 やぶれ傘 201808
菜の花ぼっちここは朝から昏れてゐる 直江裕子 京鹿子 201810
菜の花を供えて黄泉へ片便い 日置游魚 201902
菜の花や波音響く青き海 石森理和 あを 201903
菜の花を右に左にペタル踏む 山田暢子 風土 201904
菜の花や真砂女の里は潮伝ひ 宮崎洋 春燈 201905
菜の花や子に托せざる事のあり 松本胡桃 風土 201905
菜の花の傾きながら咲いてをり 出口誠 六花 201905
菜の花の頂に丸く咲いてをり 出口誠 六花 201905
雨上る菜の花畑輝けり 延川笙子 六花 201905
菜の花の棄つるに惜しき一人膳 武田ナオミ 末黒野 201905
シーフードサラダに菜の花咲いてをり 熊川暁子 201905
菜の花と比良を借景湖の色 荻布貢 201905
川の名の村は菜の花盛りかな 中貞子 201905
母在さば茶寿よ菜の花蝶と化し 藤井明子 馬醉木 201906
菜の花や小学校は授業中 山内四郎 春燈 201906
菜の花や風に潮の匂ひあり 竹内悦子 201906
菜の花やこの世やさしき世と思ふ 有松洋子 201906
菜の花と丈くらべする園児達 前田美恵子 201906
菜の花の蝶と化したる風の中 井上静子 201906
世の中は人工知能と菜の花と 片山煕子 京鹿子 201906
菜の花を生けとりあへず平和なる はしもと風里 201906
菜の花やお足不如意な漢たち 赤松赤彦 六花 201906
菜の花や一村を染め風を染め 森清信子 末黒野 201906
菜の花や二反歩ほどの休耕区 岡田史女 末黒野 201906
菜の花や嫌な話はまた後月 出牛進 201907
菜の花の朝のきいろと夕べの黄 鈴木直充 春燈 201907
気象予報士揚げる菜の花蕗の薹 波戸辺のばら 201907
モーテルの裏は菜の花咲く畑 瀬島洒望 やぶれ傘 201907
菜の花の匂ふ夕べや川の音 亀卦川菊枝 末黒野 201907
大棚田菜の花いつぱい風いつぱい 高村令子 風土 201909
菜の花やたこ焼き六つ分眠い 津田このみ 船団 201910
菜の花の揺れてるあたり昔かも 火箱ひろ 船団 201910
海光を曳きて菜の花明かりかな 山田正子 201911
考へを止めよ菜の花月夜なり 増成栗人 201904
川の名の村は菜の花盛りかな 中貞子 201905
菜の花や真砂女の里は潮伝ひ 宮崎洋 春燈 201905
菜の花と比良を借景湖の色 荻布貢 201905
シーフードサラダに菜の花咲いてをり 熊川暁子 201905
菜の花の棄つるに惜しき一人膳 武田ナオミ 末黒野 201905
雨上る菜の花畑輝けり 延川笙子 六花 201905
菜の花の頂に丸く咲いてをり 出口誠 六花 201905
菜の花の傾きながら咲いてをり 出口誠 六花 201905
菜の花忌深海に棚あるといふ 佐久間敏高 201905
菜の花や子に托せざる事のあり 松本胡桃 風土 201905
菜の花や二反歩ほどの休耕区 岡田史女 末黒野 201906
菜の花や一村を染め風を染め 森清信子 末黒野 201906
菜の花や小学校は授業中 山内四郎 春燈 201906
菜の花やお足不如意な漢たち 赤松赤彦 六花 201906
菜の花を生けとりあへず平和なる はしもと風里 201906
沖はるかみえゐて遠し菜の花忌 平田きみこ 風土 201906
世の中は人工知能と菜の花と 片山煕子 京鹿子 201906
菜の花の蝶と化したる風の中 井上静子 201906
菜の花と丈くらべする園児達 前田美恵子 201906
菜の花やこの世やさしき世と思ふ 有松洋子 201906
菜の花や風に潮の匂ひあり 竹内悦子 201906
母在さば茶寿よ菜の花蝶と化し 藤井明子 馬醉木 201906
坂上に雲あらはれし菜の花忌 松下道臣 201907
モーテルの裏は菜の花咲く畑 瀬島洒望 やぶれ傘 201907
気象予報士揚げる菜の花蕗の薹 波戸辺のばら 201907
菜の花の朝のきいろと夕べの黄 鈴木直充 春燈 201907
菜の花の匂ふ夕べや川の音 亀卦川菊枝 末黒野 201907
菜の花や嫌な話はまた後月 出牛進 201907
大棚田菜の花いつぱい風いつぱい 高村令子 風土 201909
菜の花の揺れてるあたり昔かも 火箱ひろ 船団 201910
菜の花やたこ焼き六つ分眠い 津田このみ 船団 201910
海光を曳きて菜の花明かりかな 山田正子 201911
瀬戸内の沖の魚島菜の花忌 増成栗人 202004
菜の花や小流れ伝ひ畦づたひ 森清信子 末黒野 202005
菜の花の土手にひと日を使ひ切る 森祐司 202005
菜の花や向かうの岸はとうに暮れ 秋山信行 やぶれ傘 202005
菜の花の整列したる畑かな 出口誠 六花 202005
印南を菜の花雲が走りけり 山田六甲 六花 202005
書肆のあるじの黒縁眼鏡菜の花忌 千田百里 202005
菜の花や三方海の吾妻山 久保寺眞佐子 末黒野 202005
菜の花を花瓶いっぱい歩の気分 長崎桂子 あを 202006
渚には近づけぬ足菜の花忌 小林輝子 風土 202006
菜の花の芥子和へある夕餉かな 村田武 やぶれ傘 202006
いちめんの菜の花に雨そして雨 増成栗人 202006
河津川菜の花ゆらす風かろき 堺昌子 末黒野 202006
菜の花や乗りこんで待つ村のバス 斉藤マキ子 末黒野 202006
菜の花やひいふうみいと下校生 堺昌子 末黒野 202006
菜の花や海の青さを手放さず 仁上博恵 202006
菜の花やここは蕪村の母の里 延川笙子 六花 202006
菜の花は蝶に山頭火は旅に 岩木茂 風土 202006
菜の花や艇庫にカヌー積み上げて 菊地光子 202006
菜の花の向かうに海のきらめける 浅嶋肇 やぶれ傘 202007
菜の花の沖を密かに潜水艦 熊川暁子 202007
おばしまに菜の花風のかよひけり 善野行 六花 202007
菜の花や昭和の唱歌口ずさむ 西本花音 春燈 202007
菜の花や海に開聞岳凛と 室井津与志 春燈 202007
泣いてゐる子が菜の花の真ん中に 浅田光代 風土 202007
採光は菜の花淀の小さきカフェ 岡本尚子 風土 202007
独りして菜の花の里招かれん 阿部さちよ 202008
菜の花の涯よりこぼれ遠汽笛 森清信子 露の堂 202008
駅前の菜の花畑乳母車 村田敦子 末黒野 202008
菜の花や畑一枚の夕明り 石川東児 202009
議事堂を灯す菜の花明りかな 堅山道助 風土 202011
菜の花や軽トラックの豆腐売り 中田禎子 202104
菜の花や田の神として石一つ 山内宏子 202104
荒波を背に菜の花を束ね売る 荒井千佐代 202104
菜の花やひとりひとりの明日に夢 池乗恵美子 末黒野 202104
菜の花の化したる蝶が目の前を 大崎紀夫 やぶれ傘 202105
菜の花と無人売り場とバス停と 大島英昭 やぶれ傘 202105
捨てられし畑に菜の花咲きにけり 廣瀬雅男 やぶれ傘 202105
菜の花のパスタテーブルクロス赤 青谷小枝 やぶれ傘 202105
菜の花のはるかに浄土ありさうな 中貞子 202105
菜の花漬ひとりの膳の茶づけかな 久津摩英子 春燈 202105
一菜は安房の菜の花辛子和へ 林いづみ 風土 202105
夢語る明るき海や菜の花忌 三好康子 風土 202105
菜の花や歩いて行かう農協は 大日向幸江 あを 202105
夕べには菜の花づくし白ワイン 大日向幸江 あを 202105
菜の花や聖火リレーの始まりて 須賀敏子 あを 202105
菜の花茹で一本はコップに挿す 由良則子 202105
富士に向かう電車菜の花分けて行く 石川東児 202105
菜の花に戻りて蝶のみな消ゆる 高橋将夫 202106
菜の花に溺れゐる子を置き去りに 森岡正作 202106
書き出しの決り菜の花蝶と化す 千田百里 202106
水平の菜の花空の喫水線 森村江風 202106
菜の花やファームに山羊の親子かな 浜福惠 風土 202106
菜の花に埋もれて村の診療所 高村令子 風土 202106
ままごとの碗に菜の花溢れけり 石井美智子 風土 202106
プランターあふるる香り菜の花黄 山浦紀子 春燈 202106
華やげる菜の花堤長良川 種田利子 春燈 202106
菜の花や駅に貼らるる新ダイヤ 西本花音 春燈 202106
寝転びて菜の花畑かくれんぼ 秋川泉 あを 202106
菜の花なかにぽつりと無人駅 釜田敬司 202107
荒波を背に菜の花を束ね売る 荒井千佐代 202107
菜の花の大多喜は雨霽れにけり 田中臥石 末黒野 202107
菜の花に見えて影置く紋黄蝶 堺昌子 末黒野 202107
山越せば里は菜の花日和かな 太田良一 末黒野 202107
菜の花や音軽やかに耕運機 伊藤美緒 末黒野 202107
菜の花や牛舎の明りほのとして 能美昌二郎 202107
主旋律上げて菜の花明りかな 菊池和子 京鹿子 202107
菜の花や五時のチャイムの流れくる 吉田幸恵 やぶれ傘 202108
菜の花の土手を背にして鷺一羽 黒澤次郎 やぶれ傘 202108
菜の花の土手消す雨となつて来し 河原敬子 202108
菜の花やこはごは渡る沈下橋 星野椿 ホトトギス 202110
菜の花やどどどと山羊のくる牧場 北村操 202110
仕上げには菜の花散らし雛の膳 畑田久美子 202110
菜の花の先まで駅の数いくつ 森祐司 202110
幼稚園菜の花畑の真ん中に 松田那羅生 202110
菜の花や雲ゐを渉る友が魂 農野憲一郎 春燈 202201
菜の花や近江に多き観世音 成瀬櫻桃子 春燈 202204
菜の花へ電車一両入りにけり 沼崎千枝 末黒野 202204
菜の花や蛇行のひかる河津川 上野静子 末黒野 202204
菜の花や中天くもりながら照る 辻美奈子 202205
菜の花が花瓶に垂れてをりにけり 白石正躬 やぶれ傘 202205
菜の花の波や彼方の富士堂々 内山みち 末黒野 202205
菜の花や降りる子のなき縄電車 橋添やよひ 風土 202205
菜の花をすつきり生けて卓上に 池上昌子 春燈 202206
言の葉の美しく菜の花蝶と化す 秋山蔦 春燈 202206
菜の花や祠明るくなりにけり 小林共代 風土 202206
菜の花の風の生まるる土手の道 山田世都子 202206
菜の花の眩しきほどの日を返す 鈴木容子 202206
菜の花へかぶさる桜地方線 田中臥石 末黒野 202206
菜の花の電車大多喜城を往く 田中臥石 末黒野 202206
菜の花や堰に渦なす水の音 岡田史女 末黒野 202206
菜の花やのぼりくだりの三浦崎 西計郎 末黒野 202206
菜の花に触れて減速ローカル車 植村蘇星 京鹿子 202207
菜の花や声の弾けるドッグラン 瀬戸薫 風土 202207
菜の花や対岸に黄の一文字 西計郎 やぶれ傘 202207
菜の花やメンバー揃ふ草野球 鈴木英雄 やぶれ傘 202207
菜の花を鶴の墓へと一握り 笹村政子 六花 202207
菜の花や内房線の固き椅子 林紀夫 春燈 202207
傾ぎつつ往く菜の花の一輌車 田中臥石 末黒野 202208
菜の花や風と光のカンタータ 北野節子 末黒野 202209
菜の花に海人族の墳溺れをり 坂口学 202211
竹筒を添へて菜の花頂きぬ 河原敬子 202211
菜の花が筑紫次郎を甘やかす 星加鷹彦 202211
光ごと鋤きて菜の花畑かな 田中とし江 202212
菜の花の黄と黄が擦れ黄をこぼす 星加鷹彦 202212
菜の花や青空広き古墳群 田中とし江 202302
菜の花や向う岸へと一輛車 岩下きぬ代 202302
菜の花 →1

 

2023年4月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。