菜の花 6     100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
菜の花や百八十度海開け 田中幹也 万象 201505
菜の花を眺め蕪村の句を慕ふ 大橋晄 雨月 201505
菜の花を抱くお日さまを抱くやうに 樺山翠 雨月 201505
菜の花の幸せさうな黄にあふれ 樺山翠 雨月 201505
菜の花を故事来歴の里に摘み 荻巣純子 雨月 201505
菜の花の黄のこんなにも懐しく 後藤立夫 ホトトギス 201506
北梅田ビルの屋上菜の花咲く 細川コマヱ 雨月 201506
菜の花や百歩足らずの距離に母 福島照子 京鹿子 201506
菜の花の畑に水車まはる音 渡邉孝彦 やぶれ傘 201506
菜の花や岸辺の木々の上気して 飛高隆夫 万象 201506
道真忌愛でし菜の花ふんだんに 相沢有理子 風土 201506
菜の花の風に包まれ祠神 高村令子 風土 201506
菜の花の蝶となりゆく鴫立庵 小林共代 風土 201506
菜の花の風をこぎ出す三輪車 小山繁子 春燈 201506
菜の花や馳する駿馬の蹄あと 茂木なつ 春燈 201506
菜の花の咲いていづこも笑聲 長崎桂子 あを 201506
菜の花や土の乾ける牛の腹 石黒興平 末黒野 201506
菜の花を散らし昼餉のパスタかな 及川照子 末黒野 201506
菜の花は君の色だと言はれけり 宮崎高根 201506
菜の花に弾けさうなる夕日かな 岩月優美子 グピドの瞳 201506
街角の処々の菜の花明りかな 小松誠一 201506
菜の花やただいまの声弾み来て 本池美佐子 201506
菜の花を分けて電車の迫り来る 中林晴雄 201507
菜の花や村の外れの一軒家 山内四郎 春燈 201507
菜の花やみんな隠れて鬼ひとり 外山節子 末黒野 201507
菜の花や崖の真下に相模湾 佐藤晴子 万象 201507
菜の花に一息ついて握り飯 吉村光子 万象 201507
菜の花や山羊闘はす峡の村 比嘉半升 万象 201507
菜の花や軍神の家あのあたり 白水良子 201508
菜の花の色押し流す筑後川 吉村摂護 201508
菜の花に囲まれてゐる農家かな 白石正躬 やぶれ傘 201508
家々や菜の花いろの燈をともし 木下夕爾 春燈 201508
異人墓地菜の花あかりまとひたる 木下夕爾 春燈 201508
夕月の出でて菜の花消えゆけり 大坪あきら 万象 201508
菜の花の空に展がる日本アルプス 岡田桃子 201508
菜の花の昼にねずみの穴また穴 大崎紀夫 虻の昼 201510
直角に生き菜の花のつぼみ食む 大政睦子 京鹿子 201601
菜の花や解けゆく胸のわだかまり 森岡正作 201604
遠目よし菜の花乱れ咲きしより 塩貝朱千 京鹿子 201604
菜の花やベンチそれぞれ二人連れ 加藤榮一 末黒野 201604
菜の花に手を翳しけり風やはし 篠田純子 あを 201604
菜の花や交番かこむ花明り 原久栄 末黒野 201605
菜の花や橋を渡れば隣村 山内四郎 春燈 201605
菜の花の先に武州の雑木林 廣瀬雅男 やぶれ傘 201605
菜の花の風にわが身を晒しをり 犬塚李里子 201606
菜の花を厠の神に奉る 成宮紀代子 201606
菜の花に屈むは花に浸るごと 西住三惠子 201606
菜の花の天地黄に染めいのちなが 伊藤希眸 京鹿子 201606
菜の花の上のほうのみ残りけり 出口誠 六花 201606
菜の花や貸自転車の二人乗 黒滝志麻子 末黒野 201606
野仏を埋め菜の花咲きにけり 大橋伊佐子 末黒野 201606
菜の花に浮かぶ鉄塔ちぎれ雲 加藤季代 万象 201606
車窓より菜の花畑の続く続く 大橋晄 雨月 201606
湖風の岸辺菜の花蝶と化す 益本三知子 馬醉木 201606
薄日さし菜の花畑広ごりぬ 松尾芳子 万象 201607
菜の花や白波蹴って船戻る 川口崇子 万象 201607
半島が占領されし菜の花に 濱上こういち 201607
菜の花や膝より眠くなつてくる 関谷ひろ子 201607
菜の花の匂ふ古墳をまはりけり 丑久保勲 やぶれ傘 201607
噎せ返るほどに菜の花咲き満てる 堀井英子 雨月 201607
菜の花や校舎は道の駅となり 岡尚 風土 201607
菜の花やどこまでつづく干拓田 本間羊山 風土 201607
菜の花に身をすつぽりと隠るる児 小川玉泉 末黒野 201607
菜の花や昼を掲ぐる十日月 安斎久英 末黒野 201607
菜の花の蝶と化す里白き雲 浅岡麻實 末黒野 201607
菜の花や貨客混載単車輌 卯月十六 末黒野 201607
一面の菜の花に見る安堵かな 岩月優美子 201607
菜の花や馬柵の一隅くづれゐて 大森三保子 馬醉木 201608
菜の花に囲まれ野菜直売所 石黒興平 末黒野 201608
菜の花の黄より明るきランドセル 安斎久英 末黒野 201608
なまめきて菜の花明り川明り 小林清彦 末黒野 201608
菜の花や三脚と待つ一輌車 金子正道 京鹿子 201608
合掌造り出て菜の花をぶしめり 内海良太 万象 201610
菜の花は海のどこまで見てますか 若林武史 船団 201701
菜の花やおばけとなりしショベルカー 赤坂恒子 船団 201701
菜の花を縫うて下校の二三人 南北佳昭 船団 201701
宿場町の菜の花そふる菜飯かな 河本由紀子 春燈 201704
菜の花やあららぎ高き国分寺 森幸 雨月 201704
一本の菜の花を手に旅を欲る 窪田佳津子 雨月 201705
菜の花や遊ぶ仔を呼ぶ親狸 井上石動 あを 201703
菜の花にあっと云ふ間の夕日かな 犬塚芳子 201705
沼尻のあたり菜の花まつ盛り 大崎紀夫 やぶれ傘 201705
老夫婦寄れば菜の花蝶と化す 千田百里 201705
いちめんの菜の花空のはじけさう 安居正浩 201705
菜の花や潮目さやかに安房の海 菅谷たけし 201705
菜の花の明るき朝母覚めず 塙誠一郎 201705
菜の花や五分遅れの時計塔 横山さくら 春燈 201705
菜の花の一面淡し風優し 大橋晄 雨月 201706
菜の花を齎し一座和み初む 安部和子 雨月 201706
菜の花の茎ずっしりと瑞々し 久保晴子 雨月 201706
菜の花のポタージュとありシャンソンと 七郎衛門吉保 あを 201705
菜の花やこんなところに皇子の墓 田中藤穂 あを 201705
菜の花や遠く相模の海青く 田中臥石 末黒野 201706
菜の花や海沿ひに行く一輌車 森清信子 末黒野 201706
菜の花の倒されてなほ上を向く 出口誠 六花 201706
大和絵のやうな菜の花畠かな 堺昌子 末黒野 201707
菜の花の映ゆる川面やささら波 竹内涼子 末黒野 201707
菜の花をからし効かせて夕飼かな 中里昌江 末黒野 201707
菜の花の埋みに母の毀れゆく 直江裕子 京鹿子 201707
菜の花のサラダが付いてBランチ 井尻妙子 京鹿子 201707
菜の花→7      

 

2021年4月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。