菜の花 4      100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
全身に菜の花の黄を貰ひけり 須賀敏子 あを 201006
菜の花に囲まれ茶のみ爺と婆 八木紀子 ぐろっけ 201006
菜の花やふる里を図で教へけり 鈴木多枝子 あを 201006
菜の花や風はシルクの肌さはり 北川キヨ子 201006
闌けたるを菜の花和えに老の昼 岩木眞澄 ぐろっけ 201006
巡礼の村や菜の花蝶と化す 雨宮桂子 風土 201006
菜の花を和へめひかりを揚げにけり 根岸善行 風土 201006
菜の花を両岸にして舟下り 西山美枝子 酸漿 201006
菜の花や鉋のあとに釘打つ音 小林朱夏 201006
菜の花や残りし鷹の輪のひとつ 水谷洋子 201006
菜の花や今朝は静かに桜島 横川良子 万象 201006
菜の花や俄かに暗き安房の海 檀原さち子 酸漿 201006
菜の花や遠く近くに農婦見え 桂敦子 201006
菜の花の拡ごる果五重塔 三輪温子 雨月 201006
菜の花の黄色じゅうたんかおりつき 廣瀬結麻 201006
菜の花の奥の菜の花空にあり 原田達夫 201006
菜の花の囲む学校作法室 松岡和子 201006
菜の花に囲まれ断りの電話 田部なほ子 201006
蝶と化す菜の花の夢昼の月 冨松寛子 201006
山波へ菜の花堤続きけり 海上俊臣 酸漿 201007
菜の花や日がな一日島は風 廣瀬雅男 やぶれ傘 201007
菜の花や西も東も山は晴 竹内悦子 201007
菜の花の日曜行きて弥撒聴かな 定梶じょう あを 201007
菜の花の黄のとぎれたり碍子鳴る 浜口高子 火星 201007
菜の花に太平洋に日の昇る 西山美枝子 酸漿 201007
遠さかるものにトンネルと菜の花と 古川忠利 ろんど 201007
巡拝や菜の花満つる土佐にをり 久保東海司 201008
菜の花やたて笛吹いて下校の子 樋囗みのぶ 201008
菜の花道ただてくてくとてくてくと 丹生をだまき 京鹿子 201008
菜の花のなかにこゑするかくれんぼ 國保八江 やぶれ傘 201010
菜の花の誰も迷はぬ迷路かな 相良牧人 201102
喪心を菜の花明り解きゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201103
富士よりの風に菜の花立ち上る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201103
せせらぎを跳んで菜の花日和かな コ田千鶴子 馬醉木 201104
摘みてきし菜の花飾る厨窓 大内由紀 末黒野 201104
朝粥に母の菜の花芥子和へ 松崎雨休 風土 201105
菜の花が咲けば会おうと約せしに 富川明子 201105
菜の花の沖に満月上りけり 大坪景章 万象 201105
菜の花の土手の日溜船だまり 木村コウ 酸漿 201105
海沿ひの菜の花畑一輌車 片岡久美子 201105
比良晴れて菜の花まぶし湖まぶし 中原吟子 雨月 201105
菜の花を下りて荃を仕掛けけり 山尾玉藻 火星 201105
菜の花や誰も急がぬ明日香みち 田中珠生 馬醉木 201105
菜の花の苗を大事に園児来る 小野口正江 末黒野 201105
菜の花の堤やいつも人の影 小澤菜美 201105
菜の花の咲ききらぬ間に誕生日 鴨下昭 201105
菜の花の向かうのきみを呼ぶ夕べ 藤原若菜 春燈 201105
土手に坐し菜の花入りの握り飯 上原重一 201105
血のうすき五指に菜の花明りかな 川崎俊子 馬醉木 201106
バケツ一杯に菜の花を活く忌日 山本耀子 火星 201106
菜の花や海に裾引く薩摩富士 苑実耶 201106
菜の花を分けて行くなりねこ電車 木戸宏子 201106
菜の花を咲かせて重し淡路島 内藤三男 ぐろっけ 201106
菜の花や夕やけ歌ふ母子連れ 南栄海 酸漿 201106
菜の花や人に優しき作家司馬 竹内悦子 201106
菜の花や幾年ねむる水車小屋 清海信子 末黒野 201106
菜の花やこんな小川はまだ跳べる 川村文英 ろんど 201106
菜の花も潮も照りて鬱なりし 荒井千佐代 201106
菜の花の夕日に映ゆる段畑 三浦カヨ子 酸漿 201106
菜の花の川渡りけり野辺送り 西村節子 火星 201106
菜の花の桜に映ゆるお濠端 梶井和呼 酸漿 201106
菜の花の吉備に国分寺国分尼寺 三輪温子 雨月 201106
菜の花に払ひたる鬱地震の後 中川すみ子 201106
菜の花と柳を前に雪の山 原田敦子 酸漿 201106
菜の花や富士を遙かにのぞむ畑 青木政江 酸漿 201107
夕さりや菜の花明りまだ黄なり 上辻蒼人 風土 201107
菜の花を飾り獅子舞待つ甲賀 松岡和子 201107
菜の花や波静かなる海展け 乙坂きみ子 末黒野 201107
菜の花やハモニカ吹きし少年期 増田甚平 ろんど 201107
菜の花の黄勝に葺きて花御堂 田中春子 雨月 201107
菜の花や一途に湖へ出る道へ 西村雪園 風土 201108
菜の花や卑弥呼の里の古墳群 木村幸 201108
菜の花を踏みしだきゆく耕耘機 久世孝雄 やぶれ傘 201108
菜の花や群青の袖ひるがへす 湯村真翠 201108
菜の花の茎の短し実朝忌 柳澤宗正 万象 201108
菜の花や片手で拝む石仏 松下八重美 夢見の鐘 201203
一面の菜の花の果て光る海 小嶋紘一 末黒野句集 201203
玄関の菜の花朝の日を浴びぬ 市川伊團次 六花 201204
小躍りをする児菜の花日和かな 長崎桂子 あを 201204
菜の花を咲かせテラスは喫煙所 高橋泰子 201204
菜の花や朝日に両手合はす人 上月智子 末黒野 201204
菜の花や心ゆくまで日を浴びて 美田茂子 末黒野 201204
菜の花や空の青さのいや増さる 長崎桂子 あを 201204
菜の花の色をつづりてゆく車窓 稻畑汀子 ホトトギス 201204
菜の花の色に紛れて無人駅 稻畑汀子 ホトトギス 201204
菜の花の香に集ひたり飛び交ひて 長崎桂子 あを 201204
菜の花のささへの棒に咲きにけり 出口誠 六花 201205
菜の花を孕める牛にあたへけり 小林照 万象選集 201205
菜の花やローカル線の無人駅 小山繁子 春燈 201205
菜の花と海岸線と昼の月 千田百里 201205
菜の花が狭める道のありにけり 黒澤登美枝 201205
段畑菜の花菜の花父眠る 陽山道子 船団 201206
古民家の庭の菜の花明りかな 塩路五郎 201206
脱藩の道は菜の花つづく道 細川知子 ぐろっけ 201206
田んぼ道菜の花畑見付けたり 筒井八重子 六花 201206
菜の花の咲き細りしやふかき空 山荘慶子 あを 201206
沖を遠くに菜の花と桃の花 石脇みはる 201206
菜の花やサナトリウムは対岸に 松本周二 かさね 201206
菜の花の対岸へ行く橋のなし 助口もも 火星 201206
菜の花の瑞々しさを摘みにけり 阿久澤利男 やぶれ傘 201206
菜の花 →5      

 

2021年4月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。

 
21/04/21 2021年4月21日 2021年4月21日