菜の花 3      100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
菜の花の水に倒れて咲きゐたる 出口誠 六花 200807
壇上に青き県旗と菜の花と 濱上こういち 200807
生きよとて菜の花の黄よ太陽よ 堀井英子 雨月 200808
母となるこころ菜の花明かりかな 坂本緑 幸せのかたち 200808
菜の花や搭見える席空いてをり 城孝子 飛火野 200808
菜の花や子牛人恋ふ夕まぐれ 川合八重子 酸漿 200808
菜の花や仕事に急ぐひとばかり 倉持梨恵 200808
菜の花の固き蕾に乗る雨滴 ことり 六花 200903
折りとりし菜の花の茎みづみづし ことり 六花 200903
息あらく登る菜の花明りかな 森ゆみ子 炎環 200904
菜の花の照る只中にカメラマン 水原春郎 馬醉木 200904
菜の花や歩けば声に出て唱歌 杉良介 200904
菜の花黄さとうきび畑ふちどりぬ 赤座典子 あを 200904
菜の花や日をこなごなに朝の海 森ゆみ子 炎環 200904
菜の花や上総の海のアンダンテ 大坪景章 火星 200904
菜の花の明るさに歩をのばしもし 青垣和子 雨月 200904
御嶽杜苦菜の花の天に噴き 呉屋菜々 万象 200905
菜の花いちめん黄のはづみ気の弾む 森ゆみ子 炎環 200905
菜の花のひと叢にくる日照雨かな 谷村幸子 200905
菜の花や休耕田に名知らぬ芽 長崎桂子 あを 200905
菜の花や天が下なる畝傍山 中島陽華 200905
菜の花を岸に小川の速きかな 前川明子 200905
湾凪ぎて菜の花盛り丘の道 加藤克 200905
菜の花や輪ゴムで縛る花がつを 山本無蓋 200905
菜の花や明日嬉しき人と会ふ 鎌倉喜久恵 あを 200905
菜の花や突き当りたる研究所 片岡啓子 遠嶺 200905
菜の花や事故のチョークの人の形 丹沢亜郎 炎環 200905
菜の花や佐分利の子らへ勉の書 岩木茂 風土 200905
菜の花や故郷明き黄金色 芝宮須磨子 あを 200905
菜の花の水平線の高さまで きくちきみえ やぶれ傘 200905
菜の花の昭和の色でありにけり 三浦カヨ子 酸漿 200905
菜の花に展ける湖の白帆かな 笹井康夫 200905
菜の花に蝶現れて初初し 早崎泰江 あを 200905
遠けれど菜の花畑の送る風 阿部ひろし 酸漿 200905
喝采のやうな菜の花明りかな 森ゆみ子 炎環 200905
川曲るあたり菜の花ひとしほに 豊田都峰 京鹿子 200906
赤信号の向かう菜の花水平線 波田野雪女 炎環 200906
菜の花の庭に殖えたり眩しけれ 大井彌雨 雨月 200906
宮参り済みて菜の花月夜かな 中里よし子 春燈 200906
丘に咲く甘菜の花のやさしさよ 星アヤ 酸漿 200906
人はみな菜の花の黄に吸はれゆく 鈴木多枝子 あを 200906
野草より活花に向く菜の花は 藏本博美 ぐろっけ 200906
紋白蝶菜の花の黄を身の内に 鈴木多枝子 あを 200906
別れかな菜の花の潮引いてゆく 井上菜摘子 京鹿子 200906
何を語らむ摩文仁の丘の菜の花黄 和田孝村 春燈 200906
三月や菜の花色のカレンダー 石井邦子 酸漿 200906
菜の花を経てラ・ブラージュという店へ 坪内稔典 船団 200906
菜の花や明治校舎に楽流れ 町田政子 酸漿 200906
菜の花や潮香ほのぼの夕爾の地 和田孝村 春燈 200906
菜の花や古き手帖に恋の歌 井村和子 万象 200906
菜の花やギザギザハート君にやる 陽山道子 船団 200906
菜の花の風に乗りたく回り道 羽賀恭子 200906
菜の花の土手を走るよ卓球部 高田令子 200906
菜の花の土手のつづきて野の光る 片山茂子 遠嶺 200906
菜の花の沖に光るよ雪の比良 坪内稔典 船団 200906
菜の花に雨の来てゐる野辺送り 遠藤和彦 遠嶺 200906
菜の花が聴衆川瀬の交響曲 木村美猫 ぐろっけ 200906
見の限り菜の花エーゲ海に果つ 樺山翠 雨月 200907
村中が菜の花明り波の音 鈴木多枝子 あを 200907
菜の花の小道をくぐるよもぎ猫 岡崎春菜 万象 200907
菜の花の迷路に遊ぶ子供かな 小峯千枝子 遠嶺 200907
菜の花の中洲は禽の安息地 中川すみ子 200907
皿に盛る菜の花ひたし一人食ぶ 筒井八重子 六花 200907
菜の花や大和三山日照雨なか 藤岡紫水 京鹿子 200907
菜の花や大河まつすぐ海へ入る 小林千草 馬醉木 200907
菜の花や午後の陽の色濃くなりて 白石正躬 やぶれ傘 200907
菜の花やしづかに過ぐる乳母車 冨松寛子 200907
菜の花の野面のもせを海の風はしる 遠藤和彦 遠嶺 200907
菜の花の残像のある車窓かな 岡田由季 炎環 200907
菜の花に展けかがよふ千曲川 三井公子 酸漿 200907
道問へば菜の花越しの安房訛 木村梨花 春燈 200907
菜の花や瀬音ゆたかに古道橋 井口初江 酸漿 200908
菜の花や高原燃ゆるゴッホの黄 鈴木敬一 200908
黒潮を日の躍り出て菜の花黄 武政礼子 雨月 200908
裏道に嫁菜の花の咲き初めり 小野寺節子 風土 200909
早々と街路菜の花海の町 阿部ひろし 酸漿 201002
膳下げる妻よ菜の花のやうに 川出浩之 201004
菜の花を縫ひたる街道伊良湖かな 小林武弘 201004
岬へと菜の花街道夕暮るる 川出浩之 201004
菜の花やかもす灯りも暖かく 川出浩之 201004
菜の花や風の華やぐ伊良湖岬 小林武弘 201004
菜の花やザルツブルクの丘を越え 稲畑廣太郎 ホトトギス 201004
雲厚き日や菜の花蝶に化す 布川直幸 201004
潮風に菜の花ゆるる岬かな 川出浩之 201004
菜の花や沖に乱心沈め征く 物江康平 春燈 201005
菜の花や長き鉄橋行く電車 清水伊代乃 酸漿 201005
洋菜の花の勢ひ夏の畑 佐々木厚子 201005
賜りし菜の花束を胸に抱く 松村富子 201005
夫と行く菜の花の道明日香村 篠田純子 あを 201005
菜の花漬ひとりの卓に黄を点す 樺山翠 雨月 201005
菜の花や岬に子恋の東歌 佐藤いね子 馬醉木 201005
菜の花や父の声なる遠汽笛 横松しげる 遠嶺 201005
菜の花や谷戸ひそやかに刻ながれ 谷中弘子 201005
菜の花や川面をすべる鳥の声 塩千恵子 201005
菜の花や舟を操る水馴れ棹 築城百々平 馬醉木 201005
菜の花も終ひの頃と胡麻振れる ことり 六花 201005
菜の花の匂ふ木橋や大井川 飯田角子 酸漿 201005
菜の花の青冴え冴えと白酢和 森山のりこ あを 201005
菜の花の黄色流るる果ては海 中村芳夫 201005
一月の菜の花咲かす安房路かな 柳田和子 酸漿 201005
菜の花 →1      

 

2021年4月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。