七 種 (七草) 2    78句

七草やあまれどたらぬものも有り   千代女

作品
作者
掲載誌
掲載年月
茎長き秋の七草風を呼び 井八重子 末黒野 201601
出格子に秋の七草飾りたる 福島せいぎ 万象 201602
棚田道秋の七草揃ひけり 今井春生 201602
心地よし七草の名を繰りかヘし 鈴木阿久 201603
前カゴが笑う明日は七種だ 林田麻裕 201603
白寿の七草粥や声太く 田邉好美 201603
七草粥窓いつぱいの朝日かな 西岡啓子 春燈 201604
七草過ぎ留守多くなる鍵の穴 小川すみれ 京鹿子 201604
朝の卓七種粥の椀二つ 亀卦川菊枝 末黒野 201604
七草や米寿迎ふる父のゐて 江島照美 201604
一椀に足らひ七草粥すする 服部珠子 雨月 201604
七草の粥のうまさよ病む身には 城草太 雨月 201604
指折りて春の七種教へけり 田上幸子 万象 201605
すめらぎの七種摘まれたる昔 今井千鶴子 ホトトギス 201606
七種や京に住みし日なつかしむ 安原葉 ホトトギス 201607
少な目の七草粥を余さず食ぶ 野沢しの武 風土 201607
七草の一つ一つが湯気となる 東英幸 船団 201612
七種の籠に消息確かめて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201701
七種の香るより夫起きて来し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201701
双子にも七種粥の好き嫌ひ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201701
七草を生ける順序のありにけり 三村純也 ホトトギス 201701
七種を祝ふも一人なりしかな 稲畑汀子 ホトトギス 201701
眼を病んで秋の七草口の端に 鈴木直充 春燈 201701
七種の雨七草の野づらかな 山田六甲 六花 201702
七種や昭和も故地も遠くなり 長谷川閑乙 馬醉木 201703
七草を数ふ『七草草子』かな 矢崎すみ子 201703
七草粥片仮名の菜を加へけり 佐渡谷秀一 春燈 201704
七草の旅をしたたる水あをし 笹村政子 六花 201704
塩昆布七草粥に添へてあり 永田万年青 六花 201704
うす味の七種情の薄からず 谷口一献 六花 201704
七草粥好きでもなくて三杯目 谷口一献 六花 201704
七草にやつと二人の暮らしかな 谷口一献 六花 201704
酔ひほのと七種粥の湯気ほのと 谷口一献 六花 201704
七種の総ての揃ふ村に住む 水谷文謝子 雨月 201704
尻餅は不意につくもの七草菜 北上正枝 201707
七草や時流れ乾燥粉末に 長崎桂子 あを 201802
七草に野の風の色増えてをり 水田むつみ ホトトギス 201802
雪平に七草粥のひとり分 井尻妙子 京鹿子 201804
七草粥の芹たたく音妣の音 堺昌子 末黒野 201804
湯に放つ七草みどり土の香す 平居澪子 六花 201804
七草粥との摘み菜眼裏に 久保寺眞佐子 末黒野 201805
七草を活けて大会華やげる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201809
忌心は子規句心は七草へ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201809
君偲ぶ時七草の揺れ止まず 稲畑廣太郎 ホトトギス 201809
七草に加はらぬもの活け足しぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201809
七草や水に映せる顔笑んで 山田六甲 六花 201902
七草や水ゆたかなる安房の国 栗坪和子 201903
七草の揃はぬ粥を塗椀に 平居澪子 六花 201904
七草の一草残しゐる子かな 永田万年青 六花 201904
七草粥ベジタリアンの箸使ひ 伊吹之博 京鹿子 201904
七草や母の手編みのチョッキ着て 堺昌子 末黒野 201904
おはやしに始まる村の七草会 鈴木庸子 風土 201904
七草粥食して思ふ明日の事 三浦純子 201904
七草や二人の忌日近付けて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201909
七草の揃はぬこともそれらしく 稲畑汀子 ホトトギス 201909
七草や大釜で炊く民家園 佐藤康子 末黒野 202004
七草の粥や野の色野のかをり 森清信子 末黒野 202004
たまきはる命七草粥熱き 中村洋子 風土 202004
七草を摘む喜びを知らぬまま 藤田美耶子 202004
雨の中鳥の声する七草粥 秋千晴 202007
七草の整うてより忌を修す 稲畑廣太郎 ホトトギス 202009
七種や濃き色ばかり愛でらるる あさなが捷 201803
七種や四種集めて粥啜る 溝渕弘志 六花 201804
弱りたる母へ七種みぢん切り 秋千晴 201806
仏の座洗ふ七種なぐさの水をもて 山田六甲 六花 201902
七種粥作つてくれる人のゐて 赤松赤彦 六花 201904
七種粥野原の青さそのままに 村上國枝 春燈 201904
七種の日を俎板の喜びて 後藤比奈夫 ホトトギス 201904
七種を鈴ふるやうに諳んじて 小原芙美子 風土 202001
七種粥仏と我の米を磨く 金森信子 雨月 202003
七種の揃はぬ粥を炊きにけり 田中臥石 末黒野 202004
七種の入り華やぐ大土鍋 小林輝子 風土 202004
七種のひとつ二つは野に摘みて 浜福恵 風土 202004
七種や切株にある日の光 杉原ツタ子 202004
七種や大地の青さ両の手に 雨村敏子 202004
七種の名札いきいき草書体 服部早苗 202006
七種の揃ふ道順ありにけり 山田佳乃 ホトトギス 202006
七種を洗ふや色の交はらず 原友子 202007
七種→ 1      

 

2021年1月7日 作成

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