七 種 (七草) 1    291句

七草やまこと飢ゑたる日の記憶   諏訪悠生子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
七種を祝ふ一人の膳につく 稲畑汀子 ホトトギス 199901
七草粥七種かぞへ忌にこもる 荒井叔子 199903
妻暫し野に出て摘みし七草粥 山崎翠汀 春耕 199903
七草や膝を正して母の前 前田陶代子 199904
さりげなく七種そろへ姥の粥 丸山海道 丸山海道全句集 199910
とりあへず整ふ七草粥の種 山仲英子 200001
籠に盛る春七草に風生るる 稲畑廣太郎 ホトトギス 200001
七草の風の出てゐる舟溜 高橋さえ子 200002
覗き見る春七草の仏の座 神蔵器 風土 200003
七草やななくさ摘まず終りたり 保坂加津夫 いろり 200003
七草や河など越えず来て欲しい 保坂加津夫 いろり 200003
それぞれに伸び七草やひとつ籠 宮津昭彦 200003
健やかに生きむ七種はやしけり 水原春郎 馬醉木 200003
七種の縺れを更に水差して 和田瑞子 銀化 200003
七種や放送局の深夜灯 深見けん二 円虹 200003
七種やここに眠れる虚子の母 深見けん二 円虹 200003
七種粥一日遅らせ子等を待つ 清水かつ 酸漿 200003
みささぎをめぐり七種三いろほど 立石萌木 雨月 200005
七種を夕べに祝ふ旅帰り 稲畑汀子 ホトトギス 200101
いまの娘は嫌ひと云へり七草粥 熊谷みどり いろり 200102
みぞおちに七種粥の温みなほ 朝妻力 俳句通信 200102
七種の塩過ぎしこと言はず食ぶ 朝妻力 俳句通信 200102
湯の宿に七種の粥至福かな 芝宮須磨子 あを 200102
青海苔揉み七草粥へちらしけり 大熊庸介 200103
ひと握り打つ七草の青きこと 前川みどり 春耕 200103
いきいきと明日の七種洗ひ上ぐ 佐山文子 200103
七種の菜屑流しにこぼれあり 野沢しの武 風土 200103
七草の街を眠らす雪となり 鈴木とおる 風土 200104
死ぬために生きて七草粥すする 東麗子 銀化 200104
七種に正月腹を養はむ 有山紫於 雨月 200105
大声で七種叩く介護妻 松浦途子 ぐろっけ 200105
七草の母はゆきひらちりれんげ 稲見光 船団 200107
振舞の七種粥の順を待つ 岡安仁義 円虹 200112
七草やひと日私もうすみどり 大塚まや 京鹿子 200202
七種の全部揃つて宿の粥 松本米子 あを 200202
七種や小粋な糸の風にのり 河合笑子 あを 200202
佛飯のお下りで足る七種粥 品川鈴子 ぐろっけ 200202
デパートで七草セット買ふ男 田中呑舟 火星 200203
七草粥よはひに青み戻りけり 南敦子 200203
七草やトーキーといふ映画見て 保坂加津夫 いろり 200203
七草やどっこいまだまだ生きてゐる 保坂加津夫 いろり 200203
七草粥作りて何もなき日なり 熊谷みどり いろり 200203
七草や心しづかに旅終る 久保田一豊 いろり 200203
出来てゐて七草粥の好まれず 竹川美佐子 いろり 200203
七草や四十九日の法事あり 松沢久子 いろり 200203
神妙に七種粥のわけ聞く子 若林柾矢 円虹 200205
七種の歯応へ確とありにけり 坂井建 ホトトギス 200206
七種の野の明るさを賜れり 志鳥宏遠 ホトトギス 200206
七種はそろはなけれどなづな粥 川口咲子 ホトトギス 200206
二人して祝ふ七種椀朱色 川口咲子 ホトトギス 200206
七草や奇なるかたちの大根も 長沼紫紅 200208
七草の野に踏み込んでをりしかな 稲畑汀子 ホトトギス 200209
七種の揃ひてはづす割烹着 吉川智子 200210
七種の日より机辺に親しみぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200301
ほのぼのと七種はやす母がゐて 鈴鹿仁 京鹿子 200302
七草の名前言ひ合ひ粥を食ぶ 松下君子 築港 200303
七草籠幼子の声飛び来る 大串章 百鳥 200303
吹きて立つ七草粥のさざれ波 峰幸子 200303
阿夫利神社七草並べ供へあり 岡田房子 酸漿 200303
七草や今はふたりの根来椀 水原春郎 馬醉木 200303
七草や真直に真青に用水路 和田祥子 馬醉木 200303
一歳児七種食べよ餅食べよ 村越化石 200303
根菜も入れ七種の数合はす 春田淳子 雲の峰 200303
傘寿迎ふ七種粥の塩加減 柴田雪路 200303
七種に紛れし草の思案かな 横尾桂子 銀化 200303
七草や専業主婦といふものに 高尾豊子 火星 200304
買うて来し七草籠の軽さかな 鈴木とおる 風土 200304
粥噴きて春七草の色こぼす 代田青鳥 風土 200304
スーパーへパック七種罷り候 泉田秋硯 200304
七種の籠に盛られし野の香り 五十嵐昭代 遠嶺 200304
七種や根のあるものの根のにほひ 深澤鱶 火星 200304
粥すする椎葉の里の七草で 角直指 京鹿子 200305
七草やぱりぱりサラダ長寿蔵 山田六甲 六花 200402
七草の粥を中華に仕上げし子 伊藤いな栄 酸漿 200403
七草の温室育ちなる影あはし 林敬子 酸漿 200403
店隅に七草籠の売れ残る 星野とみ 帆船 200403
からうじて七草の粥紅大根 赤座典子 あを 200403
朱塗椀の春七草の彩ぞよき 高橋照子 雨月 200403
七草籠ひと夜わが家の山河なり 千田敬 200403
焼魚添へて七草粥を食ぶ 河村靖子 築港 200403
七種の彩と香のよき祝膳 萬条ハマヨ 帆船 200403
七種粥夫の遺影にそつと置く 印牧緑 築港 200403
父を恋ひ七種爪を切りしかな 五十嵐唐辛子 草の花 200403
重文の家で七草粥の会 桑島啓司 200404
母に炊く七草粥やねんごろに 小山香月 酸漿 200404
歌の順に春の七草並べあり 沖増修治 百鳥 200405
七草や絣前掛の亡母と野に 山元志津香 八千草 200407
硝子戸を一禽よぎる七種粥 野沢しの武 風土 200409
七草の一つに花の兆すあり 菅原末野 風土 200501
七種や老に足したる花人参 沼田巴字 京鹿子 200501
春の七草そこここにゴルフ場 鷹羽狩行 200502
あさぼらけ七草粥の配膳車 伊藤律子 帆船 200503
炊きあげし七草粥の艶よ香よ 大橋敦子 雨月 200503
姑の座に寧んじて七草粥 辻井桂子 雲の峰 200503
七草の粥にくもれる掛鏡 中御門あや 雲の峰 200503
母の声七草なづなと唱ふ声 芝尚子 あを 200503
七草やひとりのひまを神詣 橋爪隆 春燈 200503
七種のセツト並べて市場開く 高木昌子 築港 200503
七種打つ禰宜の清しき木綿鬘 須賀遊子 200503
七草粥余生といふも面白し 大西八洲雄 万象 200504
七草粥快癒の力ありとして 寺島順子 雨月 200504
七草の土の匂ひをよろこびぬ 高松由利子 火星 200504
七草のすずしろばかり太りけり 中村洋子 風土 200504
七草を呼びとめられて貰ひけり 高倉恵美子 200504
決め手欠く七草粥の塩加減 荒井和昭 200504
五歳児の使ひ七種粥ゆらぎ 中村恭子 200504
七種の一草探すに小半日 梅村五月 六花 200504
七種の出前授業を頼まるる 梅村五月 六花 200504
七種の真昼の風の稲荷山 大山文子 火星 200504
七種やパクチーの香をかきまぜる 信崎和葉 六花 200504
七種を探すに辞典を笊に入れ 梅村五月 六花 200504
七種粥国栖の芹摘み炊きにけり 味村志津子 雨月 200504
毘盧遮那や七種洗ふ水の音 雨村敏子 200504
七種に土の匂ひの強かりき 秋千晴 200505
七種の日ざしへ夫を送り出す 鹿野佳子 200505
七種を打てばひびきし日本海 中道愛子 200508
七草やけふ一色に仏の座 各務支考 ぐろっけ 200601
植ゑこんでまだ隙間ある七草籠 吉田三保 200601
七草や記憶のソフト取出す 天野きく江 200603
ほのぼのと春の七草椀の中 内野俊子 春燈 200604
七草粥一人前の土鍋かな 寺島順子 雨月 200604
七草の名を確めて粥すする 大海いつ子 百鳥 200604
七種粥たれもふる里遠くあり 清原彰子 河鹿 200604
七草粥炊くや米寿を生かされて 山上房子 万象 200605
七草菜水躍らせて洗ひをり 尼嵜太一郎 ぐろっけ 200606
七草なずなすらすら母の唄はずむ 花島みゆき 八千草 200607
七草のいくつ下町風情かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200609
七草に匂ひを立てる田芹かな 滝沢伊代次 万象 200701
しろたへの七草籠のこぼれ砂 鷹羽狩行 200702

 「七曜」七〇〇号を祝して

青丹よし奈良の七草摘み揃へ

鷹羽狩行 200702
玄米のぷちぷち踊る七草粥 中山純子 万象 200703
七草や母にもらひし割烹着 小林奈穂 200703
七草籠売れ了りたる土間濡るる 宮津昭彦 200703
七種爪おもむろに切る灯影かな 青垣和子 雨月 200703
二種ほど七種粥の香の立てり 大橋晄 雨月 200703
七草のひとつ足らぬは仏の座 小林輝子 風土 200704
通し土間七草粥に集ひ寄る 原島ふじ子 遠嶺 200704
夫婦箸七草粥に添へにけり 島津治子 万象 200704
母の忌を明日に七草粥あつし 大山文子 火星 200704
七草粥湯気のかなたの父と母 上林孝子 200704
七種に足らねど粥に和みけり 中原敏雄 雨月 200704
八十翁七草粥の三膳目 松本文一郎 六花 200705
七草粥ふつふつ昔浮かびくる 桑原泰子 八千草 200707
籠提げて七草摘みに薬師まで 滝沢伊代次 万象 200801
七草を刻める妻のよき調子 山田六甲 六花 200801
七種を祝へば仕事待つてをり 稲畑汀子 ホトトギス 200801
片付けは七種粥を炊きてより 稲畑廣太郎 ホトトギス 200801
七草や点滴二時間うつつの間 鈴木榮子 春燈 200803
七草の七引く三でよかりけり 代田青鳥 風土 200803
一椀に七草清く出合ひけり 須藤トモ子 200803
七草を妻の摘み来し朝厨 大西裕 酸漿 200803
七草粥に添ふる枸杞の実実山椒 木村茂登子 あを 200803
七種やみどりをきざむ慈しみ 長崎桂子 あを 200803
七種を数へし夫と今朝の卓 森佳子 遠嶺 200804
七種粥食細かりし夫癒やす 上原朝子 200804
摺子木を叩き七種囃しけり 鈴木千恵子 万象 200804
有難や七種七つ頂きて 椋本一子 雨月 200804
七草粥摘みきし草をちらしけり 関口房江 酸漿 200805
行く水にわれも從ふ七種籠 加藤富美子 200805
七草の粥と炊きくれもたらさる 大橋敦子 雨月 200902
七草や庭の蘩蔞を摘む朝 谷寿枝 酸漿 200903
はこべらを摘んで七草祝ふ膳 池田いつ子 酸漿 200903
昆布茶入れ七草粥を仕上げけり 舛田初惠 酸漿 200903
七種のその名確かめ求めけり 片岡良子 雨月 200903
奈良に参り七種粥を祝ぎ申す 古田考鵬 雨月 200903
妻と摘む七草なづな子持村 渡辺鶴来 春燈 200904
七草を叩く母をり夢の中 中下澄江 200904
七草のシャボン細かく泡立たす 高田令子 200904
七草に洩れし草あり独り膳 石田静 200904
七草を楷書正しく野草園 樋口みのぶ 200904
振舞の七草粥に日のかをり 穂苅照子 火星 200904
七草の香の草さがす野川べり 関まさを 酸漿 200904
疲れ胃に七草粥の入りけり 島崎久美子 酸漿 200904
妻と摘む七種なづな子持村 渡辺鶴来 春燈 200904
妻呼んで七種粥の味かげん 小澤克己 遠嶺 200904
七種の粥を夜食に華客船 品川鈴子 龍宮の客 200904
七種のうた口遊む厨窓 種田利子 春燈 200904
七種やどれが芹やら薺やら 大坪景章 火星 200904
七種粥一種に足る命かな 井田実代子 雨月 200904
七種粥潰して義母の口に入れ 内山よしこ ぐろっけ 200904
夜のうちに研ぎし庖丁七種粥 中島和昭 春燈 200904
母がりや春七草の籠さげて 佐藤信子 佐藤信子集 200905
光陰を惜しみふたりの七種粥 川口襄 遠嶺 200905
七種を祝ひ快晴なる旅路 稲畑汀子 ホトトギス 201001
爺と婆七種粥に睦みけり 大崎ナツミ 雨月 200804
七草にもつとも青き田芹かな 滝沢伊代次 万象 201001
七種粥さみどりの香を噴き上げて 伊藤憲子 201003
七種粥いまさら邪気を払うても 塩路五郎 201003
湯気淡く七草粥の良き艶に 鈴木良戈 201003
七種の一つ侍らせ塞の神 村田くにいち 風土 201003
七草の芹摘む庭の泉かな 阿部文子 酸漿 201003
客送り七種粥の夕餉かな 青木陽子 酸漿 201003
茜雲七草粥の椀二つ 山荘慶子 あを 201003
私心捨て無心となれず七種粥 川口襄 遠嶺 201004
逢ひに行く七草爪を整へて 中条さゆり 201004
七種や五智の山より来たる風 前川明子 201004
七草のひとつ足らねば野に出でむ 田原陽子 201004
七草爪杓子定規に切りにけり 小林正史 201004
水平に七草籠を受けとりぬ 蘭定かず子 火星 201004
七草の育ちすぎゐる菘かな 河崎尚子 火星 201004
七種の包丁のよく切れる音 根岸善行 風土 201004
まな板の七草の芽の立ち上がる 武司 琴子 ぐろっけ 201004
七種のすずなすずしろより知らず 本田保 春燈 201004
七草へ夫の好みし小松菜も 菅野蒔子 末黒野 201004
七草の芹一種を囃しけり 守屋井蛙 酸漿 201004
旅にして七草ならぬタイの粥 三村禮子 酸漿 201004
七種爪祖母の慣はし受け継ぎて 網野茂子 酸漿 201004
ひとり居の七種粥のうすみどり 橋本良子 遠嶺 201005
七草の粥煮ゆる音やさしかり 岡野輝子 万象 201005
七種の浅き野の色残る粥 城戸緑 末黒野 201005
七種の雨の匂ひが二の鳥居 梶浦玲良子 六花 201005
七草がすみ淡々と月日過ぐ 島谷征良 風土 201101
七草の湯気ごと粥を啜りけり 筒井八重子 六花 201102
レトルトの七草粥も店先に 中田寿子 ぐろっけ 201102
七種のけふのやすらぎ粥の味 和田郁子 あい 201103
七草や恋も挫折も遠くして 安居正浩 201103
七草の揃はざる粥炊きにけり 加藤克 201103
七種セット八日の朝の店頭に 芝宮須磨子 あを 201103
七草やほつほつと身に満つるもの 熊川暁子 201104
七種粥ひいふうみいと数へをり 市村健夫 馬醉木 201104
七草籠あえかに土をこぼしけり 中野あぐり 春燈 201104
七草のみどりや後期高齢者 根岸善行 風土 201104
七種を古き釜にて香しく 名取袿子 201104
癌癒えて妻七種の粥を炊く 田中臥石 末黒野 201104
籠に盛る七草名札より小さき 中村弘 末黒野 201104
七種といふも雑草めきしもの 山下美典 ホトトギス 201106
もてなしに山菜七種日永かな 安永圭子 風土 201107
朝の空気七草きざむ香をたたせ 中條睦子 万象 201110
七草粥炊きて賑はふをんな会 伊藤和子 201203
七種の昔に変はるハーブ粥 藤見佳楠子 201203
芳しき七種粥や亡夫の膳 小林成子 201203
七草の名を諳んじて粥を食ぶ 松本周二 かさね 201203
七草粥二人の朝に戻りけり 岩永はるみ 白雨 201203
スパゲッティに七草入れてありにけり 村高卯 201204
七草や指先ほどの幸を摘む 篠原幸子 春燈 201204
妻なれや七草粥の温さほど 中村是空 ろんど 201204
腸に七種粥を届けたり 川井秀夫 ろんど 201204
七草やいのちの色に名の色に すずき巴里 ろんど 201204
七種の水にぎやかに使ひけり 山田夏子 雨月 201204
七草の粥に入りたる小餅かな 永田万年青 六花 201204
一椀の七種粥の湯気みどり 今井千鶴子 ホトトギス 201205
七草に一草足りぬ今朝の粥 三浦亜紀子 万象選集 201205
七草に摘みしなづなの小さき花 神谷茂代 万象選集 201205
七草を洗ふ流れに日のひかり 田中明子 万象選集 201205
塩市の塩一つまみ七草粥 粟竹和子 万象選集 201205
投句者に七草粥の振る舞はれ 渡邉孝彦 やぶれ傘 201206
江戸を発つ七種粥を食うてより 稲畑廣太郎 ホトトギス 201301
旅先で祝ふ七種粥となる 稲畑汀子 ホトトギス 201301
口遊む七種粥や朝の卓 塩路五郎 201303
七草のパック詰めなる街ずまひ 長田曄子 火星 201304
七草も週一回の薬のむ 椿和枝 201304
七草や夫の一病封じたき 辻佳子 馬醉木 201304
さみどりのなづな七草打ちにけり 上村葉子 風土 201304
七草に足らざる粥をもて余す 平居澪子 六花 201304
七草やすなはち妻の誕生日 松本三千夫 末黒野 201304
七草や佃の路地の醤の香 鶴見董子 末黒野 201304
七草や老いにかかはり老い亡ず 上山永晃 鶴翼 201305
吹き降りの中に七草探しけり 亀田やす子 ははのこゑ 201306
籠に盛る七種提げて彼来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201401
七種を揃へ客待つ昼下り 稲畑廣太郎 ホトトギス 201401
出勤す七種粥に癒されて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201401
吹く窪に粥の七草愛でにけり 布川直幸 201401
いそいそと七種の菜を買ふに出る 田中藤穂 あを 201403
七種の粥の温もり命あり 鈴木江奈 201403
七種や火箸で囃す父の声 吉田宏之 201403
七種粥畔に小さき火の見ゆる 広渡敬雄 201403
七草の芽生えずにあり名札立つ 神蔵器 風土 201403
七種や嬰の口許の薄みどり 中村ふく子 201403

 子ども夫婦と同居

二人から六人暮し七種粥

田中貞雄 末黒野 201404
七種の歌ときざめる粥の味 河合とき 末黒野 201404
七草やちかぢかとある妻の息 深澤鱶 火星 201404
食通の古代人とや七草粥 上野紫泉 京鹿子 201404
俎に囃す七種一種欠く 池内結 末黒野 201404
すずしろの小さき七草セツト買ふ 大野芳久 やぶれ傘 201404
古里や七種はやす声あらず 池谷鹿次 末黒野 201404
朝摘の七草がゆはやさしくて 東秋茄子 京鹿子 201404
七種や家風といふは夫の味 田岡千章 201405
七草のパツクにラデツシユ何やこれ 小塙眞理 京鹿子 201405
七種の女一人の台所 東英幸 船団 201406
爽涼や朝夕七種薬飲む 神蔵器 風土 201411
七種を祝へば待つてゐる旅路 稲畑汀子 ホトトギス 201501
七種の揃はぬままに炊かれけり 稲畑汀子 ホトトギス 201501
七種を祝ふ句心新しく 稲畑汀子 ホトトギス 201501
七草や五体に常の戻りつつ 長崎桂子 あを 201503
七草や唐土の鳥にウイルスが 田中藤穂 あを 201503
七草なづなサンドイツチの色とりどり おーたえつこ 201503
七種の七つ確め昼の卓 竹内悦子 201503
七種や俎板叩く父の声 吉田宏之 201503
七草のおかゆを食べていいかおり 松久奈桜(小三) 201503
七草粥孫にせがまれ早起きす 中西明子 京鹿子 201504
知足とは七草粥の白さかな 濱上こういち 201504
習はしの冬至七種店先に 佐藤玲華 ろんど 201504
一椀の七草粥をいとほしむ 佐藤弘香 ろんど 201504
七草の牛王宝印しまひけり 中島陽華 201504
七草に健康祈り夫婦椀 東秋茄子 京鹿子 201504
七種の数揃はねど庭に摘む 高橋照子 雨月 201504
ニーベルングの 指輪 リング 寸法 サイズ 直す七草 高橋龍 201505
朝の鵙七草寺を囃しけり 鈴木鳳来 故山 201505
七草粥の葱の論外ペンライト 柳本渓光 ろんど 201505
七種 →2      

 

2021年1月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。