流れ星〈流星〉3  〈含他季)  100句

流星の針のこぼるるごとくにも    山口青邨

作品
作者
掲載誌
掲載年月
流星やイルカが夢を見る頃か 奥田茶々 風土 201511
キューピツドの矢が放たれて流れ星 奥田茶々 風土 201511
億年の過客なりけり流れ星 柳川晋 201511
流星やしかと有りける我が五体 岩月優美子 201511
流星に揺るる夜空ののこりけり 吉田順子 201511
盆の空流星群のひとつ落つ 榎美幸 万象 201511
流星や九十年を生きし空 大橋伊佐子 末黒野 201511
流れ星地球とび出したくなりし 中田みなみ 201511
流れ星落ちて野の花増えにけり 熊川暁子 201512
地蔵さまになりに来ました流れ星 林田麻裕 201512
古き夢再び願ふ流れ星 長谷川歌子 春燈 201601
流星やオープンカフエの予約席 石川賢吾 201603
流星に射止められたる二人かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201608
流星や大俳人の孫来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201608
流星を見逃せしとは言はずおく 稲畑汀子 ホトトギス 201608
流星に揺るる夜空ののこりけり 吉田順子 201608
願はくば想ひ叶へよ流れ星 下平しづ子 雨月 201609
流星のその一瞬を疑はず 岩月優美子 201611
流れ星不意に鳴り出す電話音 丸井巴水 京鹿子 201611
流れ星耳を掠めてゆきにけり 升田ヤス子 六花 201611
流れ星どこか淡白東京つ子 山本無蓋 201611
流星や宙に見えざる暇あらむ 藤原若菜 春燈 201611
流星や遠く聞こゆる救急車 永井恵子 春燈 201611
一天の奥に存問流れ星 山田夏子 雨月 201612
流星のちぢめてゐたり彼我の時 瀬川公馨 201612
流れ星大三角に吸ひ込まれ 涌羅由美 ホトトギス 201612
流れ星金平糖になりました 久保夢女 201701
能登島へ伝令冬の流れ星 内山花葉 201702
流星を見逃せし人なつかしき 稲畑汀子 ホトトギス 201709
流星に次待つ心ありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201709
流星を見るためホテルチェックイン 稲畑汀子 ホトトギス 201709
発展の行き着くところ流れ星 楠原幹子 201710
流星を抱擁したる安房の海 稗田寿明 201710
脳天に神の鉄槌流れ星 成瀬櫻桃子 春燈 201710
流星や語尾を失ふ北の果 鈴鹿呂仁 京鹿子 201710
流れ星地霊に触るる前に消ゆ 高橋将夫 201711
流星に揺るる夜空の残りたる 吉田順子 201711
流星や眠らぬ基地の灯の溢れ 松本三千夫 末黒野 201711
流星の消えし辺りのヒュッテの灯 山中志津子 京鹿子 201711
流れ星ひとり夜風の石に座し 笹倉さえみ 雨月 201711
流れ星父母なき里の遠くなり 大石喜美子 雨月 201711
天界の涯はいづこぞ流れ星 高橋たか子 馬醉木 201712
混み合へる空をこぼれて流れ星 田丸千種 ホトトギス 201712
十センチ曳けば大きな流れ星 田丸千種 ホトトギス 201712
コンビニの袋両手に流れ星 鈴木みのり 201712
満足感指さす先の流れ星 沼崎千枝 末黒野 201712
流星や思ひ浮ばぬ願ひ事 和田紀夫 201712
流星や身を裂きし些事誰も知らず 渕上千津 201712
流星や一条戻橋にこゑ 中田禎子 201712
流星や決断促すかのやうに 犬塚李里子 201801
また一つ海へ消えゆく流れ星 濱谷和代 万象 201801
地球から飛びたつてをり流星 溝渕弘志 六花 201712
流星の果ては漁火能登の浜 石黒興平 末黒野 201802
流星群降るとききつつ風邪籠る 田中藤穂 あを 201802
行き逢ひの空を掠めて流れ星 磯貝尚孝 清閑 201804
流星へ寒夜の雨戸鎖さぬまま 下田奉枝 雨月 201804
永遠の帳を破り流れ星 藤田美耶子 201808
流星に今宵の夜空明け渡す 稲畑汀子 ホトトギス 201808
流星を見し夜の旅を語らばや 稲畑汀子 ホトトギス 201808
流星の引寄せてゐし夜空かな 稲畑汀子 ホトトギス 201808
雲退かぬ流星の夜となりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201808
流れ星夜汽車はアンタレス通過 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808
流星に明かせし夜空島のもの 稲畑汀子 ホトトギス 201810
ふたたびは望めぬ夜空流れ星 稲畑汀子 ホトトギス 201810
その夜皆ただ流れ星流れ星 稲畑汀子 ホトトギス 201810
言霊の幸はふ空の流れ星 柳川晋 201811
母われにだけ流星のまだ見えぬ 辻美奈子 201811
火口湖を渡りきったる流れ星 谷村祐治 雨月 201811
流星群その時他の星見えず 西村操 雨月 201811
目が口の言えぬこと言う流れ星 中原幸子 船団 201812
流星を見しと孫よりメール来ぬ 志方章子 六花 201812
信濃路の闇の黙裂く流れ星 沼崎千枝 末黒野 201812
流れ星宇宙の外へ飛び出しぬ 高橋将夫 201812
ひたすらにむさぼる命流れ星 柴崎甲武信 春燈 201812
接続詞の隙間に生まる流れ星 菊池和子 京鹿子 201901
潮騒や砂山崩る流星群 上野紫泉 京鹿子 201901
霜の田やようべ流星群がふり 定梶じょう あを 201901
城跡や橅の葉先に流れ星 坂本和穂 やぶれ傘 201902
流れ星われも宇宙の一つにて 加藤みき 201903
枯れ山に水差すごとく流星雨 熊川暁子 201903
着膨れて流星群を仰ぎ待つ 瀬戸峰子 春燈 201903
寝こじれて願いも持たず冬流星 松井季湖 201903
願ひ事皆まで言へず流れ星 内田梢 末黒野 201904
流れ星の燃えのこり降る地球 伊藤昌枝 201905
流星や音なく凹むあとの闇 鷺山珀眉 京鹿子 201910
引く波のしづかなるとき流れ星 森祐司 201910
二人ゐて個々の祈りや流れ星 西村白杼 京鹿子 201911
流れ星神のおはじきやも知れず 粟原公子 201911
大流星恐竜滅ぶ因もまた 岡村彩里 雨月 201911
流星群競ふや椰子の島影へ 辻由紀 雨月 201911
リュウグウの石ころころりん流れ星 火箱ひろ 201912
隣人に哲学のある流れ星 高田留美 船団 201912
流星の一つ落ちたる膝の上 江見巌 六花 201912
俊寛のけふに便りの流れ星 宮崎洋 春燈 201912
飛ぶ前の苦労は見せぬ流れ星 柳川晋 201912
流れ星あまたのみこみ海冥し 柿沼盟子 風土 201912
源平の屋島を射ぬく流れ星 佐藤千恵 京鹿子 202001
出合ひから別れはじまる流れ星 岩月優美子 202001
領空は犯さずに消ゆ流れ星 高橋将夫 202001
流星の一つは母の星ならむ 守屋吉郎 202002
流れ星→4      

 

2021年9月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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