永き日 2    100句

永き日や寝ても起ても筧かな 許六

作品
作者
掲載誌
掲載年月
永き日や金平糖の角の数 浦川哲子 200508
永き日やチンパンジーとにらめつこ 卓田謙一 万象 200508
永き日の今頃どこを歩く夫 安部里子 あを 200604
永き日の焔のごとき水かげろふ 塩谷康子 百鳥 200605
永き日の千手に倦みて観世音 鷹羽狩行 200605
永き日や手本新たにペン習字 永見嘉敏 酸漿 200605
永き日や封をしてより気づくこと 倉持梨恵 200605
永き日の孔雀孤高の羽ひろげ 牛田修嗣 200606
永き日や鸚鵡は一語繰りかへし 宮脇ちづる 200606
永き日や三段重に詰め込んで 森早和世 ぐろっけ 200607
永き日の水脈幾筋や空の旅 竹内文子 遠嶺 200607
永き日や雨戸閉すを忘れゐし 渡辺暁 酸漿 200607
永き日の砂湯に寄する波の音 沼口蓬風 河鹿 200608
永き日の山羊が笑ふといふ話 安武晨子 200609
永き日の馬柵に掛けあるヘルメット 蘭定かず子 火星 200705
永き日に飽きたり田螺蓋を閉づ 定梶じょう あを 200706
永き日や読書百遍座右とし 鎌田重光 200706
永き日の綺麗に燃えて日が沈む 柳生千枝子 火星 200706
永き日の波頭光れり金色に 柳生千枝子 火星 200706
永き日や千手菩薩の手の無聊 川崎光一郎 京鹿子 200707
蕪村の里まで永き日のペダル踏む 藤田誉子 雨月 200707
永き日や莫山の書の飄々と 黒須洋子 遠嶺 200707
永き日や机上に辞書の電子音 中上馥子 春燈 200707
永き日の土器を乾す益子かな 下山田美江 風土 200707
永き日のポット携ふ刃物研ぎ 木下もと子 200707
永き日の欠伸は涙出づるまで 小山田子鬼 200708
遺りたる俳磚とあり永き日を 桑田永子 ホトトギス 200709
永き日や埋まらぬ稿の青白し 山元志津香 八千草 200709
永き日の川筋ものの胴間声 能村研三 200803
永き日の女はみんなつれだちて 高橋将夫 200805
いつの世の永き日を曳き兜蟹 工藤義夫 馬醉木 200805
永き日や寸織る機の糸繋ぐ 林いづみ 風土 200806
永き日の日昏を畳む日本丸 林いづみ 風土 200806
永き日やパソコン起動の砂時計 小嶋洋子 200807
永き日や靴脱いで待つローカル線 鈴木撫足 春燈 200807
永き日のペンキまみれのつなぎ服 藤田宏 200807
徘徊る猫の永き日はじまりぬ 佐藤恭子 あをかき 200809
永き日の海を見てゐる鴉かな 鈴木直充 素影 200811
永き日の神事の舞や美保の宮 渡辺玄子 酸漿 200812
永き日の夕べの卓のムール貝 井上あき子 ぐろっけ 200901
永き日のうはばみ抱けばぐぐと動く 辻美奈子 200904
水の色より永き日の明け初むる 稲畑廣太郎 ホトトギス 200904
永き日の虚子の遺稿に知る名あり 岡本眸 200904
永き日の水を見てゐる雄鹿かな 城孝子 火星 200905
永き日や棚田の裾の波の音 山本耀子 火星 200905
鳩翔って永き日の宙汚しけり 渡邉友七 あを 200905
永き日を過去へ過去へと同期会 和田政子 200905
永き日の一人居の茶を淹れにけり 有賀昌子 やぶれ傘 200906
永き日や別々に読む入門書 竹内美穂 炎環 200906
永き日のお不動様に蚤の市 竹生田勝次 風土 200906
永き日の模型飛行機川を越え 澤藤蓑助 200906
永き日のこの庭に来て癒さるる 中杉隆世 ホトトギス 200906
永き日や机上に相模の街道図 下山田美江 風土 200907
永き日や俳句手帳に指のかげ 有賀昌子 やぶれ傘 200907
永き日の影踏む遊びつづけをり 水野恒彦 200907
客待ちの渡船は岸に永き日を 白石正躬 やぶれ傘 200907
永き日の二丁櫓の舟眠たしや 割田容子 春燈 200907
永き日の二つの庭を往き来して 中杉隆世 ホトトギス 200908
永き日の波の箏曲検校碑 伊藤紀子 ろんど 201001
永き日の家路心の荷を下ろす 稲畑汀子 ホトトギス 201004
永き日を使ひ果せし旅路かな 稲畑汀子 ホトトギス 201004
永き日や妻のお針の日は西に 四條進 201005
永き日や人恋しくて寄る窓辺 コ田千鶴子 馬醉木 201005
永き日や持て余したる象の鼻 矢口笑子 春燈 201005
永き日や友待つ里へひとり旅 増田一代 201006
永き日を寺の縁起の京訛 鈴木浩子 ぐろっけ 201006
永き日の図書館にわが指定席 塩田博久 風土 201006
永き日のテトラポッドの吐息かな 藤原若菜 春燈 201006
永き日の鳥羽街道にさしかかる 中村洋子 風土 201007
飽きることなく永き日のすべり台 陶山泰子 ぐろっけ 201008
永き日やドミノ倒しに干す瓦 冨山俊雄 山居抄 201008
永き日の大津絵の鬼も大欠伸 井上あき子 ぐろっけ 201010
永き日の畦を塞ぎて猫車 佐久間由子 201010
永き日や奥行深き京町家 五十嵐章子 201105
永き日の振り売り声を置き行けり 西村節子 火星 201105
永き日の回転ドアをひとりづつ 杉浦典子 火星 201105
フォーヴィスムキュビスム永き日の画集 岩月優美子 201106
点滴に明けくれ永き日も暮るる 川崎俊子 馬醉木 201106
永き日の余震が余震こぼしけり 酒本八重 201106
永き日や出口違へて知らぬ町 五十嵐章子 201106
永き日や行きてはもどる耕耘機 川崎良平 雨月 201106
永き日や堤の下のランドセル 内藤三男 ぐろっけ 201108
永き日やお詫びの手紙墨で書く 林哲夫 ぐろっけ 201108
永き日や父子の泛子の立ったまま 井上石動 あを 201204
永き日や山羊ひいて行く板の橋 宇都宮敦子 201205
永き日の遊び疲れし運動靴 史あかり ぐろっけ 201206
永き日や鉛筆にある木の匂ひ 柴田久子 風土 201206
永き日の工具散りぼふ艇庫かな 石黒興平 末黒野 201207
永き日や異人を描く包装紙 瀬島洒望 やぶれ傘 201207
永き日や堆肥を運ぶ一輪車 瀬島洒望 やぶれ傘 201207
永き日を湖北木之本地蔵まで 小原登志春 雨月 201207
永き日の磴のぼる声老いゐたり 山本耀子 火星 201207
永き日や夫婦の会話あれそれで 宮野照子 馬醉木 201207
永き日の塔婆がのぞく塀の上 中田みなみ 201207
永き日や待ったの多き父子囲碁 森脇貞子 雨月 201207
永き日やフェニックスの葉ゆれゆれて 木内徴子 万象 201207
永き日や猫の寝そべる網干場 田岡千章 201208
永き日の一杯の酒桃源郷 山本達人 かさね 201306
永き日の書棚の整理妻の留守 橋本修平 かさね 201306
永き日の神父にもある腹の虫 岡汀子 馬醉木 201306
永き日 →3

 

2022年3月27日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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