霧 氷     66句

日の出でゝ色のかはりし霧氷かな    ふみ女

樹氷(霧の花)   霧氷

作品
作者
掲載誌
掲載年月
落落松にきらめく霧氷牛生るる 西村梛子 馬醉木 199902
ホテルの灯点りて霧氷七色に 田中呑舟 火星 199903
落葉松の霧氷散らして日雀たつ 山本雅子 馬醉木 199907
霧氷林迷路の如き径通ず 佐藤真次 200005
手にとどくばかりの霧氷空青し 阿部文子 酸漿 200102
身動げば失せゆく刻や霧氷林 丹羽啓子 馬醉木 200104
霧氷界へ入るに言霊身を離る 佐藤真次 200104
弥生なほ霧氷まばゆき峠越 及川澄 馬酔木 200106
立山や水のあをさの霧氷林 和田ゑい子 馬醉木 200202
きりだして破局となりし霧氷かな ハルツォーク洋子 銀化 200203
藪原の木地師霧氷の峠越ゆ 大串章 百鳥 200203
信濃川霧氷の葦に月射せり 根岸善雄 馬醉木 200204
駆けりたし白一色の霧氷林 指尾直子 雨月 200205
垂れし雲霧氷の森を呑みこみし 続木元房 ホトトギス 200209
グヤーシユは男の料理霧氷咲く 植木戴子 200302
山月のひかり韻かふ霧氷林 根岸善雄 馬醉木 200303
摩周湖の神すむ碧さ霧氷晴 小森泰子 馬醉木 200306
翳りては光収むる霧氷林 上柿照代 馬醉木 200404
霧氷林睡毛ひつつくことしきり 大畑善昭 200404
三月の羽のかたちの霧氷なり 石脇みはる 200407
懸巣鳴き霧氷の樹々を醒ましゆく 根岸善雄 馬醉木 200504
落葉松に霧氷の咲くと遠電話 草野英子 対岸 200505
低き木も大いなる樹も霧氷かな 遠野萌 200602
這松の霧氷の粒をなせりけり 高橋さえ子 200603
神のわざ霧氷の光散らしけり 外川玲子 風土 200604
山峡に住みて幸せ霧氷林 綿谷美那 雨月 200604
星んこの降りてくるらし霧氷林 市ケ谷洋子 馬醉木 200605
真つ青な空引き寄せて霧氷林 森山叶保子 200605
美しく時を止めゆく霧氷かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200612
万象の色を拒みて霧氷かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200612
霧氷見し人も寝過ごす人も旅 稲畑汀子 ホトトギス 200701
束の間の青空深し霧氷林 長谷川閑乙 馬醉木 200702
山頂は霧氷できつつありにけり 山田六甲 六花 200702
頂上をあとに霧氷の山下る 渡辺安酔 200705
山月のひかり透きくる霧氷林 根岸善雄 馬醉木 200802
いつぺんに欅に花の霧氷かな 滝沢伊代次 万象 200802
我が里は東西七里霧氷咲く 大房帝子 酸漿 200804
霧氷咲き魁夷の白き絵となりぬ 内藤呈念 ホトトギス 200905
星空へ星空へ生る霧氷かな 河野美奇 ホトトギス 200905
草霧氷光が風となりしかな 河野美奇 ホトトギス 200905
火の山の伽とし今朝の霧氷林 稲畑廣太郎 ホトトギス 200912
一粒の星より霧氷生れ初む 稲畑廣太郎 ホトトギス 200912
朝の日を集めて光る霧氷林 稲畑汀子 ホトトギス 200912
霧氷消え何もなかりし山容 稲畑汀子 ホトトギス 200912
落葉松の霧氷すなはち散華かな 神蔵器 風土 200912
篝火のゆらぐ成就社霧氷散る 武司琴子 ぐろっけ 201005
九重にて春の霧氷にあひにけり 鈴木むつ子 201006
山の端に繊月蒼し霧氷林 根岸善雄 馬醉木 201102
山月に霧氷の樹々の響きあふ 根岸善雄 馬醉木 201102
老木の纏へる霧氷華やぎて 宮田香 201104
暁紅や一枝もれなく霧氷咲き 西村梛子 馬醉木 201105
とど松の霧氷かがよひ風鳴れり 相沢有理子 風土 201105
夕空の凍てゆく蒼さ霧氷林 西村梛子 馬醉木 201203
陽の射して霧氷の微塵羽化したる 池内結 ろんど 201203
樵小屋閉ざし風哭く霧氷林 山口誠 馬醉木 201305
明けそめし峰のむらさき霧氷散る 丹羽啓子 馬醉木 201503
さりりさり樅に霧氷の音を聞く 神田美千留 京鹿子 201503
木菟の眼のひかる月夜の霧氷林 根岸善雄 馬醉木 201804
樹木葬願へば風に霧氷ちる 太田昌子 馬醉木 201904
心眼に富士肉眼に霧氷林 稲畑廣太郎 ホトトギス 202001
峡の家庭木の霧氷かがやけり 渡会昌広 馬醉木 202003
霧氷解くダイヤのきらの下山道 布施由岐子 末黒野 202005
霧氷界突き進みゆくロープウェー 武田巨子 春燈 202103
日が登る霧氷ホロホロ落下せり 須賀敏子 あを 202103
霧氷林足音までも吸ひ尽くす 武田巨子 春燈 202204
林間の霧氷の放つ光りかな 谷安喜美子 末黒野 202205

 

2023年1月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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