桃の花 6   94句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
大和三山見晴らす丘や桃の花 山田春生 万象 201707
桃咲きて墓地の華やぐ日なりけり 窪みち子 201708
安寧を祈る月日や桃の花 コ田千鶴子 馬醉木 201804
小鳥二羽弾みて桃の花雫 河原敬子 201804
桃咲くやうたふ口せる唐女俑 西村梛子 馬醉木 201805
鋭角に切り剣山へ桃の花 藤井美晴 やぶれ傘 201805
老いてなほ夢に艶あり桃の花 藤岡紫水 京鹿子 201806
八合目未来を語れ桃の花 植村蘇星 京鹿子 201806
桃の花好かれ惹かれて八十路かな 植村蘇星 京鹿子 201806
仁和寺はとてもダンスで桃の花 羽田英晴 船団 201806
寄せ付けぬ色を放てり緋桃咲く 赤座典子 あを 201805
老人が老人を見る桃の花 はしもと風里 201806
甲州の空に預ける桃の花 赤石梨花 風土 201806
絡む枝宥めつ活くる桃の花 松橋輝子 末黒野 201806
猫の頭の打たれ撫でられ桃の花 樋口みのぶ 201806
誰や彼かあさまがゐて桃の花 久保夢女 201807
土の塚まあるく盛られ桃の花 橋本順子 201807
ゆるやかな甲斐の二万歩桃の花 奥田茶々 風土 201807
老人の傘に受けをり桃摘花 奥田茶々 風土 201807
桃咲くや異国語混じる授粉どき 持田信子 春燈 201807
直角に曲がる水路や桃の花 渡邉孝彦 やぶれ傘 201807
鶏小屋も家も空つぽ桃の花 小林朱夏 201807
浮世絵のくれなゐはこれ桃の花 和田華凛 ホトトギス 201808
弟訪へば子のぞろぞろと桃の花 河原敬子 201808
曳航船は静かに沖へ桃の咲く 小巻若菜 やぶれ傘 201808
海風は富士にぶつかり桃の花 嶋田一歩 ホトトギス 201809
桃の花母と筆談せしことも 岸洋子 201809
三つ編みの子のはにかめる桃の花 天谷翔子 201809
遠くより見て近づきて桃の花 稲畑汀子 ホトトギス 201903
空までの一本道や桃の花 雨村敏子 201904
喃語まだ国籍持たず桃の花 鳥本衣子 馬醉木 201905
茶杓にも名前のありて桃の花 山田暢子 風土 201905
画婦像の指生きいきと桃の花 伊藤希眸 京鹿子 201905
子の靴のすこし大きめ桃の花 森川淑子 201905
母に似てよく笑ふ子や桃の花 佐藤信子 春燈 201906
ぬぐひ去る少女の憂ひ桃の花 藤田美耶子 201906
桃咲いて熊楠さんと昵懇だ 坪内稔典 船団 201906
桃の花咲くコンビニのバケツかな 志方章子 六花 201906
はらからの恋しき日なり桃の花 岡田史女 末黒野 201906
朝市へ曳く荷や桶の桃の花 大川暉美 末黒野 201906
吉備の丘なべてまろやか桃咲けり 大上充子 馬醉木 201907
桃の花単線運転乗り継ぎて 門伝史会 風土 201907
桃畑の摘花まつ幹すみし幹 森田節子 風土 201907
がやがやと園児らがゆく桃の花 安齋正蔵 やぶれ傘 201908
寺の子の誰にも抱かれ桃の花 岸洋子 201909
桃の花蕾に息を吹きかける 山本真佐子 船団 201910
青丹よし奈良の都の桃の花 山田六甲 六花 202004
花街の紅殻格子山桜桃の実 渡辺富士子 末黒野 202004
一人つ子のひとり遊びや桃の花 根本世津 202005
桃の花短き会釈交ししけり 藤原明美 202005
手を取られ舟に乗り込む桃の花 苑実耶 202006
半分は夜花桃の紅と白 辻美奈子 202006
うふうふと内緒のはなし桃の花 野村昌代 202006
桃摘花ビニール傘を逆さ吊り 奥田茶々 風土 202007
桃咲きて甲斐の山々光り出す 森田節子 風土 202007
手を取られ舟に乗り込む桃の花 苑実耶 202007
桃咲いて水音ゆたかにしてゐたり 荒川心星 202007
嵐去り破璃に貼り付く桃の花 大庭美智代 末黒野 202007
桃咲いて人にやさしくなる晩年 土井ゆう子 風土 202007
なにし負ふ源平咲きの桃の花 永田万年青 六花 202009
母今日もおだやかな朝桃の花 吉田悦子 202010
旧姓で呼び止められし桃の花 吉田悦子 202010
観音を背負ひて逃げし桃の花 吉田葎 202010
桃咲くや武蔵の果のうす曇 善野行 聖五月 202010
薄雲のいよいようすく桃の花 大崎紀夫 やぶれ傘 202105
雨らしき雨が上がつて桃の花 根橋宏次 やぶれ傘 202105
夫と子に揺るがぬ愛や桃の花 小島昭夫 春燈 202105
桃の花箍のゆるみし寿司の桶 都築繁子 202105
出荷待つ桃の切り花三分咲き 山本久枝 やぶれ傘 202105
古民家カフェ濃い目のモカと桃の花 稲田延子 やぶれ傘 202105
桃の花性別欄の無くなる世 藤田美耶子 202106
桃咲いていささか垣の低くなり 柿沼盟子 風土 202106
三陸に逝きし友の忌桃の花 塚原紀代子 風土 202106
一村は機織る暮し桃の花 木村梨花 春燈 202106
姉妹仲良く写す桃の花 佐藤まさ子 春燈 202106
故郷への旅を夢見る桃の花 山口地翠 春燈 202106
桃の花一書たづさへ師の許へ 山田閏子 ホトトギス 202107
桃咲いて大地ふくらむ夜の雨 小嶋恵美 春燈 202107
桃の花好物あとに取り置きて 太田慶子 春燈 202107
桃の花隠れん坊のおゐど見せ 竹内涼子 末黒野 202107
雲に富士山かくれて郷は桃の花 泉一九 やぶれ傘 202108
ネットかけ鞄置く宿桃の花 稲田延子 やぶれ傘 202108
桂郎の蕎麦のすすり音桃の花 神蔵器 風土 202201
ひらがなのなまえかけたね桃の花 沼崎千枝 末黒野 202204
唐桃の花仰ぎゐるゆたけき日 安立公彦 春燈 202206
相似たる句柄人柄桃の花 近藤牧男 春燈 202206
桃の花もうすぐ母となる便り 山下朝香 春燈 202206
浜の村結ぶ細道桃の花 森高武 風土 202206
美容室の今日の華やぎ桃の花 落合絹代 風土 202206
孫の婚ととのふ知らせ桃の花 菅野日出子 やぶれ傘 202207
桃間引く厨へ落とす花の蘂 重実ひとみ 春燈 202207
まだ誰も知らぬ唇桃の花 仲里奈央 202211
雨の粒つけて濃くなる桃の花 本松陽子 202212
桃咲いて緩和病棟といふ別れ 大西乃子 202302
桃の花→1

 

2023年4月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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