水 鳥 2     133句

水鳥のつゝき出したる根芹哉     正岡子規

作品
作者
掲載誌
掲載年月
水鳥の勝気を渦に巻いてをり 高田令子 200502
水鳥をみつめてゐたる埴輪かな 近藤きくえ 200503
水鳥に攫はれさうや餌を撒く子 佐野益子 百鳥 200503
始皇帝の水鳥忽と彼の世より 荻野嘉代子 春燈 200503
水鳥の水尾くづれゆく風の音 中元英雄 河鹿 200503
水鳥の一羽朝から寝てをりぬ 後閑達雄 対岸 200504
水鳥や水の中にもある日向 湯川雅 ホトトギス 200504
水鳥に湖散らかつてをりにけり 湯川雅 ホトトギス 200504
千里来て水鳥の白汚れなし 藤井啓子 ホトトギス 200504
ひと雨に水鳥の白輝きぬ 藤井啓子 ホトトギス 200504
水鳥といふかしましきものの中 藤井啓子 ホトトギス 200504
水鳥の翔つや鳥語のある如く 小森葵城 ホトトギス 200504
水鳥に風の音楽陣を組む 小森葵城 ホトトギス 200504
水鳥に空は安全地帯かも 小森葵城 ホトトギス 200504
水鳥の影累々と夕日差す 本村照香 ホトトギス 200504
風どつと来て水鳥を片寄する 本村照香 ホトトギス 200504
水鳥の啼くに静寂の星降れり 本村照香 ホトトギス 200504
水鳥の何の苦もなく陸歩む 谷口和子 ホトトギス 200504
水鳥のやうやく静か寝まるとき 谷口和子 ホトトギス 200504
水鳥として赤き足杭一つ 谷口和子 ホトトギス 200504
水鳥に悲しみ一つづつ分けて 神照代 ホトトギス 200504
水鳥の羽ばたく音も亦かなし 神照代 ホトトギス 200504
水鳥の中の一つを子と見るも 神照代 ホトトギス 200504
水鳥の水尾二等辺二等辺 会田仁子 ホトトギス 200504
水鳥の陣に水面の傾きぬ 会田仁子 ホトトギス 200504
水鳥を見てゐし人も帰りけり 会田仁子 ホトトギス 200504
水鳥の羽音にあらず風あまた 大地音生 ホトトギス 200504
水鳥の姿いつしか見えぬ日々 大地音生 ホトトギス 200504
水鳥のいつも降り立つ川静か 大地音生 ホトトギス 200504
犬吠えて水鳥の陣崩れけり 宗末美嘉 ホトトギス 200504
水鳥を狙ひし猫の野性なる 宗末美嘉 ホトトギス 200504
羽艶やかに水鳥の日に遊ぶ 宗末美嘉 ホトトギス 200504
水鳥の水撒き散らし立ち上がる 石田わたる ホトトギス 200504
水鳥の波に乗るとき一列に 石田わたる ホトトギス 200504
水鳥の覚えし波に乗る遊び 石田わたる ホトトギス 200504
水鳥に沼の隙間のなかりけり 伊藤凉志 ホトトギス 200504
水鳥の空を忘れてゐるやうな 伊藤凉志 ホトトギス 200504
水鳥の織る漣の縞模様 伊藤凉志 ホトトギス 200504
水鳥の動かす景でありにけり 桧高孝子 ホトトギス 200504
水鳥のあそびし窓や王妃の間 桧高孝子 ホトトギス 200504
水鳥に左右対称崩したる 桧高孝子 ホトトギス 200504
水鳥の飛び立ち闇のくつがへる 長山あや ホトトギス 200504
水鳥の水てふ大地浅く浮き 長山あや ホトトギス 200504
鳥塚の日向に憩ふ水鳥も 安原葉 ホトトギス 200504
水鳥の塒のあたりはや暮るる 安原葉 ホトトギス 200504
水鳥を波にはげますダルマ船 寺門丈明 あを 200504
水鳥の一列にまた蛇行する 山田邦彦 200505
水鳥の人を拒みし距離であり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200511
水鳥に湖面黙してをりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200511
水鳥に異変か小夜のぞめきあり 藤浦昭代 ホトトギス 200512
浮寝してをり渡り来し水鳥も 稲畑汀子 ホトトギス 200512
富士目ざし来し水鳥もありぬべし 稲畑汀子 ホトトギス 200512
隠沼(かくりぬ)に水鳥ねむる島日和 淵脇護 河鹿 200601
水鳥の割り込むほどの数となる 鷹羽狩行 200601
遠き代とつながつてゐる水鳥よ 渡辺鮎太 200601
水鳥へふところ深くしてをりぬ 井上菜摘子 京鹿子 200601
水鳥のゆらぐは夢のゆらぐなり 戸村よねこ 遠き海 200602
水鳥の嘴の震へを羽に挿す 小嶋恵美 春潮 200602
帰る家ありて水鳥去りにけり 小嶋恵美 春潮 200602
水鳥を火の鳥とする入日かな 小林朱夏 200602
水鳥のとび発つ羽音明日信ず 坂ようこ 200603
水鳥のこゑ夕闇を曳きにけり 服部早苗 200603
月光の水鳥つつみ子守歌 上田玲子 200603
水鳥や夕日きえゆく風の中 久保田万太郎 春燈 200603
水鳥のかはしてゆける竿の先 小林成子 火星 200603
水鳥に望遠カメラ据えて待つ 合川月林子 ぐろっけ 200603
水鳥の湖ごと揺れてゐたりけり 高倉和子 200603
水鳥のゆるやかに海めざしをり 松村多美 四葩 200603
水鳥の算を乱しぬ撒き餌時 白石紀子 200604
波のまま揺れて水鳥遠ざかる 苑実耶 200605
干潮の中洲水鳥入れかはる 江崎成則 栴檀 200605
水鳥の胸白くならび湖明けぬ 瀧春一 常念 200606
水鳥の揺れてみづうみのゆれて 野中亮介 馬醉木 200606
水は息つめて水鳥をねむらする 瀧春一 瓦礫 200606
水鳥の飛白のごとく着水す 服部早苗 200608
船往き来して水鳥の乱れなく 稲畑廣太郎 ホトトギス 200611
一気に翔ちし水鳥に足掬はるる 川越勢津子 200701
水鳥の寄る辺となりし枯はちす 浦山淑子 万象 200702
水鳥の連れだつといふ間合かな 高橋道子 200702
水鳥の二羽相寄るは鴛鴦ならむ 鈴木榮子 春燈 200702
水鳥のみるみる小沼ふくらます 前田陽子 200703
尻振つて水鳥ネジを巻きなほす 大山里 200703
水鳥の深追ひはせぬ小競り合ひ 相良牧人 200703
水鳥や打ち捨てられしごとき石 高倉和子 200703
水鳥の旅の時間をほどく水 長山あや ホトトギス 200704
麥踏の出て水鳥の移りけり 瀧春一 200706
水鳥に水惑星の動き初む 稲畑康太郎 ホトトギス 200712
有情とも無情とも水鳥の湖 稲畑康太郎 ホトトギス 200712
水鳥に迷犬ロンの構へかな 稲畑康太郎 ホトトギス 200712
水鳥の見えて見えざる水の綺羅 稲畑康太郎 ホトトギス 200712
水鳥にセッター犬といふ運命 稲畑康太郎 ホトトギス 200712
水鳥に湖北里山従へり 稲畑康太郎 ホトトギス 200712
水鳥に朝はじまつてをりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200712
水鳥とターバンの人漁す 大西まりゑ 酸漿 200801
天鏡や水鳥に夢むすばせて 大畑善昭 200802
水鳥の群来て池の藻を隠す 牧原佳代子 酸漿 200802
水鳥の日を追ふ佐久の五稜郭 天野みゆき 風土 200803
水鳥の夜目にも水面ありにけり 生田作 風土 200803
水鳥の銃眼めきし覗き窓 相良牧人 200803
屋島山巓水鳥の来てゐたり 山田美恵子 火星 200803
雲割れて水鳥青き海抱きぬ 中条さゆり 200803
百態の水鳥に射す薄日かな 田島勝彦 遠嶺 200804
水鳥の發ちたる水の呆然と 佐藤喜孝 あを 200805
水鳥に縮緬波の夕ベかな 大坪景章 万象 200901
水鳥や沖なる雲のまた溶くる 豊田都峰 京鹿子 200901
水鳥のつういつういと近寄り来 和田政子 200902
水鳥やみなポケットに手を入れて 片山由美子 200902
川端の水鳥数多群れてゐる 大井彌雨 雨月 200903
水鳥の影を揺らして飛びたてり 青木政江 酸漿 200903
水鳥の陽光こぼす嵯峨野かな 片岡久美子 200904
水鳥に明かるくなりし近江富士 岬雪夫 200904
川尻の水鳥の又増えてゐし 稲畑汀子 ホトトギス 200912
水鳥に作法あるらし番かな 田中涼平 201002
水鳥の左右こだはる羽繕ひ 坂場章子 201003
水鳥や自在は池の淵あたり 砂川道子 万象 201003
水鳥の水輪ぶつかる三角池 砂川道子 万象 201003
水鳥の流されもして小晦日 深澤鱶 火星 201003
日矢の美し水鳥をみな眠らせて 三浦百合子 201003
水鳥の群れを解かずに漂へり 水野久代 201004
病む窓に水鳥来しと見るばかり 嶋田一歩 ホトトギス 201005
水鳥も増えて見に来る人も増え 嶋田一歩 ホトトギス 201005
水鳥の向きそれぞれに冬ぬくし 網野茂子 酸漿 201005
水鳥の光巻き上げ発ちにけり 藤生昇三 六花 201102
水鳥の朝日の川面乱しけり 大西裕 酸漿 201102
水鳥の光を引きて相寄らず 熊切修 末黒野 201103
水鳥のまつすぐに曳く光の尾 宮川みね子 風土 201103
水鳥の人を見に来る狢池 鈴木とおる 風土 201103
水鳥の意志もつ空の蒼さかな 外川玲子 風土 201103
水鳥の声をとほくに師の訃報 中島霞 ぐろっけ 201103
猿沢池に水鳥の声甲高く 川崎利子 201104
大白鳥他の水鳥に距離を置く 泉田秋硯 201104
水鳥を眺む無言に加はりて 上﨑暮潮 ホトトギス 201105
魞挿しに水鳥の群湖の青 菅野日出子 末黒野 201108
水鳥→ 3      

 

2020年12月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。