水澄む 4      213句

水澄んで木の葉一枚流れ来る   深見けん二

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
水澄めりときに苦しき本を読む 中原幸子 船団 200803  
国界鴨緑江の水澄めり 西本春水 あを 200803  
水澄んで河馬のお尻の丸く浮く 坪内稔典 坪内稔典句集U 200804  
水澄むや虚子も歩きしこの辺り 稲畑廣太郎 ホトトギス 200809  
その中に魂宿し水澄めり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200809  
水澄むやすべてを底に抱きとめて ことり 六花 200809  
水澄めばすなはちこぼれふた眼 野中亮介 馬醉木 200810  
海からの山からの水澄みにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200810  
水澄みて水音までも澄んでをり 稲畑汀子 ホトトギス 200810  
どの波も旅人にむいて湖水澄む 丸山佳子 京鹿子 200810  
奇峰奇岩映す漓江の水澄めり 梶井和呼 酸漿 200810  
飲むほどに澄む水澄んでゆきにけり ことり 六花 200810  
海へ行く水街へ行く水澄めり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200811  
石拾ふ一の倉沢水澄めり 吉田空音 炎環 200811  
水澄むや生きとし生けるものに魂 近藤喜子 200811  
倒木の塞ぎたる川の水澄めり 小山漂葉 酸漿 200811  
興亡を映せる濠の水澄めり 金田美恵子 ぐろっけ 200811  
胎児いま十一センチ水澄めり 小林奈穂 200811  
水澄むや小さき魚の群れふたつ 後藤眞由美 春燈 200812  
水天碑田畑豊かに水澄めり 池上昌子 春燈 200812  
水澄むや魚の上なる魚の影 足立賢治 200812  
水澄むや映りし顔のちぎれたる 戸田和子 200812  
水澄むや練習曲のピアニシモ 副田氷見子 炎環 200812  
水澄みし谷戸に静かな人の住む 高橋宏行 遠嶺 200812  
水澄むや汐入り川の砂の紋 紅露恵子 万象 200812  
よく使ふさんずい偏や水澄めり 酒本八重 200812  
水澄むや手ずれの賢治初版本 辻直美 200812  
遷子亡き佐久は奏づる水澄めり 岡田貞峰 馬醉木 200901  
蟠るところもありて水澄めり 柳川晋 200901  
柄杓置き水澄めり星カシオペア 中山純子 万象 200901  
水澄めるネヴア川何を釣りゐるや 木暮剛平 万象 200901  
新しき洗面台に水澄みて 後藤とみ子 ぐろっけ 200901  
水澄める箕面に生きて恙なく 西本輝子 雨月 200901  
富士毬藻育つ西湖の水澄めり 田中きよ子 酸漿 200901  
街騒を沈めて池の水澄める 須藤トモ子 200902  
水澄むに応へて木々の色づけり 岡本淳子 200902  
水澄むや竹割る音のつつぬけに 八田木枯 晩紅 200908  
雨あとの水澄むはやさ水芭蕉 藤野力 馬醉木 200909  
動くものごろんと石や水澄める 稲畑汀子 ホトトギス 200909  
結界の朱の欄干水澄めり 結城節子 炎環 200911  
三日月濠五十間櫓水澄めり 益田寿美子 春燈 200911  
ひと日づつ暦消しゆき水澄めり 杉浦典子 火星 200911  
一枚に堰を落ちきし水澄めり 清水淑子 炎環 200912  
水澄みて私心の濁り映しをり 加藤克 200912  
底に棲むさかなや葦や水澄めり 大島翠木 200912  
水澄んで本流となる谷こだま 藤森すみれ 200912  
弟の神の一声水澄めり 望月木綿子 200912  
水澄むや夫に後れかずら橋 数長藤代 200912  
水澄むや黒をまとひて女美し 折橋綾子 200912  
隣り合ふ五本の指に水澄めり 竹下昌子 200912  
これはまた虚けが解け水澄めり いそべみつ ろんど 200912  
水澄むや瀬戸の陶祖は藤四郎 瀬戸雄二 風土 200912  
水澄めり河童淵へと道続き 神保みね子 酸漿 200912  
水澄みし岸辺に憩ふ鵜舟かな 古田かつみ 200912  
水澄みて伊勢神宮に人多し 長崎桂子 あを 200912  
土手をみな奉仕の花壇水澄めり 長崎桂子 あを 200912  
コンクリートで固める小川水澄めり 長崎桂子 あを 200912  
水澄むや小魚の影のきびきびと 近藤きくえ 201001  
篠笛を吹くをとこゐて水澄めり 東良子 遠嶺 201001  
水澄みて映るものみな澄めりけり 中島節子 春燈 201001  
媼てふことば柔らか水澄めり 井潟ミヨ 京鹿子 201001  
松園の下絵の墨や水澄めり 永田圭子 ろんど 201001  
水澄むをたしかめに来し浮御堂 山田暢子 風土 201001  
水澄みて底の藻草のあからさま 田所洋子 雨月 201001  
水澄みて石みな丸き大井川 小川玉泉 末黒野 201002  
日本丸もやへる海の水澄めり 山口耕堂 万象 201002  
水澄むや円周率の数へ歌 秋千晴 201002  
水澄めり寄居虫動く潮だまり 内藤恵子 万象 201003  
遠蛙箱の植田の水澄めり 和智秀子 酸漿 201008  
水澄める千代田区千代田一丁目 稲畑廣太郎 ホトトギス 201009  
水澄むや心の芥消ゆるより 稲畑廣太郎 ホトトギス 201009  
水澄むや遠ちの水車のひかり出す 鳥居おさむ ろんど 201009  
水澄みてすつくと厚く葦襖 布川直幸 201010  
水澄むや被爆ドームの影おきて 長谷川閑乙 馬醉木 201011  
水澄むや見つめてゐたる己が貌 松嶋一洋 201011  
顔映る分だけ暗く水澄めり 森岡正作 201012  
鹿たちの古き世の貌水澄めり 山尾玉藻 火星 201012  
嘴のつつついて水澄みにけり 杉浦典子 火星 201012  
水澄むやいまが晩年かも知れぬ 杉浦典子 火星 201012  
旅にして水澄む湖に遊べるか 藤井美晴 やぶれ傘 201012 悼 森澄雄先生
水澄むや鯉の背を踏む亀の足 永田勇 六花 201012  
水澄める飛騨の暮らしの素朴かな 田中浅子 201101  
倒木を底に眠らせ水澄めり 三木千代 201101  
水澄むや人と車は橋を別け 坂場章子 201101  
川底も遺跡の一つ水澄める 上坂渥子 雨月 201101  
湿原の千古の苔に水澄めり 中村碧泉 ぐろっけ 201101  
小流れの底は赤土水澄めり 大島英昭 やぶれ傘 201101  
水澄むや流見つむる鷺一羽 井上幸子 酸漿 201101  
水澄める小泉八雲の旧居かな 中島静子 酸漿 201101  
水澄みて婉曲の術卒業す 年森恭子 ぐろっけ 201102  
水澄める木の間はすでにオンタリオ 大西まりゑ 酸漿 201104  
水澄める岩底深し魚の影 高谷栄一 嵯峨野 201107  
水澄みて風に温度を預けゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201110  
水澄みてさざなみ光るたび神秘 布川直幸 201110  
禅寺の一汁一菜水澄みて 塩路五郎 201111  
ゆるやかに流れ曲りて水澄めり 榎本文代 万象 201111  
水澄むや甲州武州閃閃と 井上信子 201111  
筆記具は濃い目好みや水澄める 豊田都峰 京鹿子 201111  
みちのくや水澄むたつき待ち遠し 藤田かもめ ぐろっけ 201111  
空映す五色の沼の水澄める 井口淳子 201112  
水澄みて心ととのふ夕べかな 西岡啓子 春燈 201112  
水澄みて鯉の背中を鯉すべり 池田光子 風土 201112  
水澄めり家の奥処にひとのこゑ 石脇みはる 201112  
水澄みて空の明暗うつしをり 中野京子 201112  
水澄みて宮居の手洗溢れけり 椋本一子 雨月 201112  
水澄むや飛騨古川の鯉ゆらり 須賀敏子 あを 201112  
千年の菅公産井水澄める 紀川和子 201201  
水澄んで水の見えなくなりにけり 後藤立夫 ホトトギス 201201  
水澄みて金堂の金冴えにけり 松嶋一洋 201201  
白神の杣の知恵継ぎ水澄めり 白神 かさね 201201  
バラ園を川が囲んで水澄んで 坪内稔典 船団 201201  
なびく藻の色あざやかに水澄める 川下明子 雨月 201201  
水澄めりたつきを繋ぐ橋幾つ 岡澤田鶴 201201  
水澄むや娘の婚と重ねゐて 小野口正江 末黒野 201202  
ひとすぢの水澄む荒野山羊放つ 須賀充子 パミール越え 201206  
水澄んで三角池は何も居ず 稲畑廣太郎 ホトトギス 201209  
大雨を溜めて蕉庵水澄めり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201209  
櫛塚の薄暗がりや水澄めり 古川夏子 201210  
沼の名のいろの水澄む五色沼 黒坂紫陽子 馬醉木 201210  
姉川や野望渦巻く水澄めり 前田恵美子 青鷹 201210  
水澄めり隠し鏡のやうな池 大島翠木 201211  
水澄むや白馬村角大黒天 須賀敏子 あを 201211  
水澄みて風が妬心の皺寄する 千田敬 201211  
水澄みて知足のおもひひろごりぬ 犬塚李里子 201211  
臥舟の朽ちて近江の水澄めり 西村節子 火星 201211  
渦巻いてうづまいて水澄みにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211  
地の形(なり)に怺へ怺へて水澄めり 直江裕子 京鹿子 201212  
誰もみな遺されし人水澄めり 栗原公子 201212  
石包丁よりの生活や水澄めり 荒尾茂子 京鹿子 201212  
水澄めり昔諍ひありし村 三輪慶子 ぐろっけ 201212  
水澄めり魚の渦巻き進み行く 永田万年青 六花 201212  
水澄むや野末を伝へる風もきて 豊田都峰 京鹿子 201212  
水澄むや古代の貌の井守ゐて 戸田春月 火星 201212  
水澄みて烏の呼応響き含ふ 安田とし子 ぐろっけ 201212  
水澄みて一重瞼の子がひとり 浅田光代 風土 201212  
目に見えぬものに畏怖あり水澄めり 酒本八重 201212  
宗祇水澄みて郡上に灯の点り 小林共代 風土 201212  
大空を映し水澄む山上湖 宮原悦子 雨月 201301  
群青の沼群青に水澄めり 森岡正作 201301  
水澄むや小江戸巡りの乗車券 浅木ノヱ 春燈 201301 川越
水澄むやバックパッカー荷を下ろし 藤田素子 火星 201301  
人情に国境はなし水澄める 丸田信宏 京鹿子 201301  
街道の気品と古格水澄めり 小西和子 201301  
洞窟の内は迷路や水澄める 伊藤純子 201301  
隠し事できぬ木賊の水澄めり 近藤喜子 201301  
水澄んで魚も睡つてゐるやうな 岩岡中正 ホトトギス 201302  
道化師の目の十字架や水澄めり 雨村敏子 201302  
水澄んで名前呼ばれたような気が 陽山道子 船団 201304  
線描に水澄む総の野川かな 安立公彦 春燈 201311  
水澄むや閼伽井の龍の勇ましき 渡部法子 201311  
水澄むや蓴菜池の先師句碑 河口仁志 201311  
水澄むや故里いまも釣瓶井戸 新海英二 春燈 201311  
牧水忌山河背ラに水澄めり 割田容子 春燈 201311  
鉢植ゑの水澄む蓮の咲きにけり 吉田克美 ろんど 201311  
源流は行者の峰や水澄めり 荒木稔 ぐろっけ 201312  
銀婚の娘夫婦や水澄めり 瀬戸悠 風土 201312  
水盥を溢れては水澄みにけり 山田六甲 六花 201312  
水澄めば棲めぬ魚を釣りにゆく 丸井巴水 京鹿子 201312  
水澄むや都会の川に鯉の群れ 青木英林 かさね 201312  
水澄むや新調成れる高瀬舟 桂敦子 201312  
水澄むや湖面に写る逆さ富士 吉田博行 かさね 201312  
水澄むや一塊の雲流れゆく 後藤克彦 かさね 201312  
水澄むや鞍馬も上の洗堰 三枝邦光 ぐろっけ 201312  
水澄むやきらきら動く魚の影 神谷さうび 末黒野 201312  
水澄みて白雲映す梓川 吉田博行 かさね 201312  
流れ藻のたゆたふみどり水澄めり 橋場美篶 末黒野 201312  
飛石のそれぞれの影水澄めり 熊川暁子 201312  
この先の人生ドラマ水澄めり 笠井清佑 201312  
灯籠に日月ありて水澄めり 森田節子 風土 201312  
沈むもの沈めて川の水澄める 江木紀子 雨月 201401  
源流は木曽の山々水澄める 隅田恵子 雨月 201401  
先を行く夫をへだてて水澄めり 門伝史会 風土 201401

プリトヴィッツェ

湖畔国立公園

水澄むや深きところは黒光り 森山暁湖 万象 201401  
水澄みて池に影おく九品仏 倉谷紫龍 万象 201401  
水澄みて石には石の貌ありぬ 本多俊子 201401  
銃弾の速さの魚や水澄めり 丸井巴水 京鹿子 201401  
里山の水澄む川瀬音微か 大島みよし 201401  
天然の瓦斯汲む建屋水澄めり 田中臥石 末黒野 201402  
水澄んでかき乱したくなる真昼 直江裕子 京鹿子 201402  
水澄むや遊女思案の橋たもと 大森尚子 風土 201402  
水澄むや黄銅鉱の粒光る 飯塚満里子 万象 201402  
小流れの水澄む馬頭観世音 渡邊孝彦 やぶれ傘 201402  
饒舌な男の横に水澄みぬ 田彰子 船団 201403  
奥津城の裾曲を芹の水澄めり 安部和子 雨月 201405  
この底に生活沈めて水澄める 稲畑廣太郎 ホトトギス 201408
ゴミフェンスを結界にして水澄めり 篠田純子 あを 201409  
水澄んで分子解けて来りけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201410  
緑青の橋の欄干水澄めり 山田六甲 六花 201411  
水澄むや近江の海の湖中の碑 遠藤逍遙子 風土 201411  
水澄むや手首ほどなる高瀬川 山田六甲 六花 201411  
水澄むやくるぶしほどの高瀬川 山田六甲 六花 201411  
こんこんと忍野八海水澄めり 及川信二 末黒野 201412  
眼鏡替ヘケンブリッジの水澄めり 田中信行 201412  
渓の声石から石へ水澄めり 小泉欣也 ろんど 201412  
水澄むや底に山椒魚の影 鶴巻誉白 ろんど 201412  
漱石てふ御手洗の水澄めり 川村文英 ろんど 201412  
水澄んで沼舟いよよ古りにけり 内海良太 万象 201412  
一渓の水澄みに澄む蝶とんで 今井妙子 雨月 201412  
曲家の山より引ける水澄めり 江木紀子 雨月 201412  
豆を煮て水澄む頃と思ひけり 柴田佐知子 201501  
山国やどの道行くも水澄みて 野畑さゆり 201501  
水澄んで小鳥の声の流れけり 広渡敬雄 201501  
既往症十を数えて水澄めり 林昭太郎 201501  
あるがまま生きて晩年水澄めり 樋口英子 201501  
木曽谷の岩の尖りや水澄めり 小林和世 201501  
流れつつ大淀の水澄みにけり 岩下芳子 201501  
すれすれのたましひこんなに水澄んで 直江裕子 京鹿子 201501  
水澄みて魚の欠伸見たりけり 山荘慶子 あを 201501  
水澄めり「廃車廃船引き取ります」 赤座典子 あを 201501  
人間の水より駱駝の水澄めり 鳥居真里子 船団 201502  
水澄むや川面の剥がれては速む 湯川雅 ホトトギス 201502  
小流れの水澄む音となりにけり 橋本くに彦 ホトトギス 201502  
水澄むや善心潜む死刑囚 鈴木石花 風土 201502  
水澄むやアクセサリーは控へ目に 木戸渥子 京鹿子 201502  
白雲の湖に映え水澄めり 森清信子 末黒野 201502  
置き去りの砲台の跡水澄めり 前田美恵子 201502  
大気澄み自づから水澄みゆけり 大橋晄 雨月 201502  
鮎蕎麦に始まる大原水澄めり 半田稜 ろんど 201502  
水澄める流人の川よ家の裏 升田ヤス子 六花 201502  
水澄んで故郷いよいよ貴かり 岩岡中正 ホトトギス 201503  
煩悩の心底までも水澄める 竹下陶子 ホトトギス 201503  
犬雑種わたくし雑種水澄めり 火箱ひろ 船団 201505  
水澄みて心の澄みてハイネかな 岩月優美子 グピドの瞳 201506 水澄む→5

 

2019年9月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。