水温む 6       48句

水温む  温む水

作品
作者
掲載誌
掲載年月
唸り上ぐ木地師の轆轤水温む 森岡正作 202105
嘴の睦む諍ふ水温む 内藤静 風土 202106
水温む貝の化石のネックレス 門伝史会 風土 202106
すべりよき太きペン先水温む 柿沼盟子 風土 202106
水温む洗顔ホイップ角となり 塚原紀代子 風土 202106
巻貝に進化論あり水温む 石井美智子 風土 202106
水温むほとけどぢやうの泡一つ 根岸善行 風土 202106
緩やかに尾びれ振る鯉水温む 田中嘉信 春燈 202106
Wi-Fiはかなしき波動水温む 篠田大佳 あを 202106
水温む過疎村一寺守りけり 松橋利雄 春燈 202107
水温む友ありて今日生くるなり 落久保万里 春燈 202107
旭光にうごめく魚影水温む 森川享 末黒野 202107
ひろひらとスカートの裾水温む 土井ゆう子 風土 202107
自転車の轍くねくね水温む 浅嶋肇 やぶれ傘 202108
水温む富士見の土手に人疎ら 亀岡睦子 やぶれ傘 202108
花と葉が入れ替はる頃水温し 坂本和穂 やぶれ傘 202108
水温む揃ひてきたる二重奏 高倉和子 202108
縁側に鳥の足跡水温む 戸栗末廣 202108
大欠伸するたびに水温むべし 松尾龍之介 202108
水温む伸縮自在猫の腹 あさなが捷 202108
チョコレート二枚を母に水温む 鈴木崇 202110
鴨を遊ばせ鳰を遊ばせ水温む 増成粟人 202204
年老ゆる我にも便り水温む 中村紀美子 春燈 202205
水温むニスの匂へる操舵室 根橋宏次 やぶれ傘 202205
七七日寺の手桶も水温るむ 中川のぼる 202206
耳立てて草食む子牛水温む 小林紫乃 春燈 202206
遠出することなきわれに水温む 赤石梨花 風土 202206
カラメルのほどよき苦味水温む 綾戸五十枝 202206
木洩れ日に鯉の顎や水温む 森清堯 末黒野 202206
笹舟の躓く流れ水温む 岡野里子 末黒野 202206
尾ひれより目覚むる鯉や水温む 黒滝志麻子 末黒野 202206
水温むゆるき魚影を水底に 岡田史女 末黒野 202206
水温む日差し吸ひ込む大真鯉 佐々木永子 末黒野 202206
いくたびも雨に濁りて水温む 中根美保 風土 202207
足音に寄り来る鯉や水温む 菅野日出子 末黒野 202208
水温む小さきドックの在る辺り 祐森司 202210
水温む池に轟く影のあり 草場つくし 六花 202305
水温み水面拡げる鯉の影 坂由雄 春燈 202305
水温む疲れを知らぬ子らの声 石黒興平 末黒野 202306
水底に煌めく波紋水温む 長尾タイ 末黒野 202306
野の川のかはる瀬音や水温む 西計郎 末黒野 202306
漢方の効き目じわじわ水温む 川高郷之助 202305
水温む土管の中の夕明かり 大橋松枝 202305
水温む探鳥会のぞろぞろと 武藤節子 やぶれ傘 202306
城見船分けゆく濠の水温む 徳岡美祢子 ホトトギス 202308
弟子ひとり増え陶房の水温む 木暮陶句郎 ホトトギス 202308
高橋の上でひと息水温む 丑久保勲 やぶれ傘 202308
僧掘りし島の釣井や水温む 星加鷹彦 202309
水温む→1

 

2024年3月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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