みちのく 3     200句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
みちのくの天気図今朝も雪達磨 鶴巻誉白 ろんど 201205
みちのくの木樹はいかにか百千鳥 長崎桂子 あを 201205
みちのくや片雲つなぐ春の鳶 柴崎富子 春燈 201205
みちのくに威儀を正して桜咲く 鈴木セツ 201206
みちのくの憂ひ鎮めよ涅槃西風 市川玲子 春燈 201206
みちのくの田圃に蛙鳴きをるや 加藤良子 春燈 201207
春惜しみけりみちのくの手漉和紙 高田令子 201207
別れ霜地震の陸奥今日越えて 森下岩男 風土 201207
俳句への道みちのくの道朧 古賀しぐれ ホトトギス 201207
みちのくの少女の像や夏の雲 山荘慶子 あを 201207
みちのくの青田ぬく風水車踏む 坂上じゅん かさね 201207
みちのくの地霊みなぎる芽吹かな 高橋和女 春燈 201208
滝櫻みちのくに師の見え隠れ 上家弘子 ろんど 201208
みちのくの分水嶺や雲の峰 土屋光男 春燈 201209
秋時雨みちのくに酌む「男伊達」 酒井秀郎 返り花 201211
浜菊や海風さやぐみちのくに 酒井秀郎 返り花 201211
もみぢするみちのく杜の湖畔かな 羽賀恭子 201212
みちのくの秋蝶はうしろから来る 布川直幸 201212
みちのくの一輛電車稲の花 中沢三省 風土 201212
みちのくの秋を買込む物産店 篠原幸子 春燈 201212
みちのくの土産のパイとて林檎の香 中原吟子 雨月 201212
みちのくに一会を期してもみぢ季 千田敬 201301
陸奥の雨の棒稲架けものめく 吉田政江 201301
みちのくは神話の里や雪女 稲畑廣太郎 ホトトギス 201301
みちのくの復興遅々と冬深む 国包澄子 201302
天・地・人みちのくの秋忘れまじ 大森尚子 風土 201302
みちのくの民話に触れし神無月 岩月優美子 201302
みちのくの北風に抗ひ杖をひく 味村志津子 雨月 201303
みちのくに槌音ひびく春を待つ 池田光子 201304
みちのくへ行かむと想ふ春の旅 笠井清佑 201304
みちのくを目指す初荷へ挙手の礼 片桐てい女 春燈 201304
風土みちのく支部に器主宰を迎へて 野沢しの武 風土 201305
みちのくのいぶり大根寒明くる 山田暢子 風土 201305
みちのくの災ひ今も春の潮 小山繁子 春燈 201305
みちのくの田に引く水に花筏 池内とほる かさね 201305
みちのくの旅こいしかり西行忌 鈴木直枝 ろんど 201305
みちのくは妻のふるさと氷頭膾 上山永晃 鶴翼 201305
東京の雪積み列車みちのくへ 西川みほ 末黒野 201306
心太啜れば心みちのくへ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201307
みちのくの直屋曲屋夕蛙 コ田千鶴子 馬醉木 201307
風鈴の鳴るは陸奥たましづめ 竹内悦子 201310
みちのくの旅をおもへば時雨かな 島谷征良 風土 201311
みちのくの黄菊ばかりの菊枕 瀧春一 花石榴 201312
みちのくの秋の香りをずんだ餅 増田甚平 ろんど 201312
みちのくの天眩しめる早稲の波 今田清三 馬醉木 201312
萩月夜みちのくいまだ仮設の灯 小河原清江 201401
みちのくに一番星や日の出鰡 雨村敏子 201402
陸奥の闇に抱かれ牡丹焚く 手島伸子 雨月 201403
博多より陸奥へ嫁す旅長閑 稲畑廣太郎 ホトトギス 201403
みちのくの空ゆるがざり冬の鳶 小林成子 火星 201403
みちのくの残りし冬の紅葉かな 小山繁子 春燈 201403
みちのくの灯り淋しき雪催 福山和枝 201403
何もかもみちのくぶりの凍豆腐 貝森光洋 六花 201404
みちのくの逢ひたくもあり雪女 碇天牛 雨月 201404
みちのくのかくれキリシタン絵踏かな 中村洋子 風土 201405
みちのくへ行くをためらふ辛夷の芽 荒木甫 201406
みちのくは青葉づくしの風の中 豊田都峰 京鹿子 201407
館の蚊はみちのく美人好みかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201407
陸奥の御魂鎮めの卯浪かな 笠井清佑 201407
残雪嶺みちのくといふ空のもと 豊田都峰 京鹿子 201407
行く春を追うてみちのく俄旅 頓所友枝 201407
みちのくの残暑の駅に降り立ちぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201408
みちのくの旅の記憶に電波の日 浜福惠 風土 201409
みちのくの風鈴を吊る旅ごころ 廣瀬克子 春燈 201410
新牛蒡みちのくの土つけしまま 門伝史会 風土 201412
みちのくの稲穂ゴッホの黄より濃し 本間羊山 風土 201412
みちのくの旅の近づく夜々の月 安原葉 ホトトギス 201501
みちのくの再会約す月の友 安原葉 ホトトギス 201501
みちのくや覚悟の色にもみいづる 清水佑実子 201501
みちのくは地平線まで青田なり 槇野あさ子 風土 201501
みちのくのたまゆらの晴れ桂郎忌 小林輝子 風土 201502
みちのくに生まれてしんしん寒さ好き 鈴木セツ 201502
みちのくの暗さに紅葉濃かりけり 湖東紀子 ホトトギス 201503
みちのくの湖を昏めてしぐれけり 山田閏子 ホトトギス 201504
「みちのくの仏像」上野春きざす 須賀敏子 あを 201504
みちのくの亀と田螺の鳴き交はす 高橋将夫 201505
陸奥の近況を聞く春炬燵 和田絢子 春燈 201506
木仏展みちのくの春祈りけり 漆山浩一 末黒野 201507
みちのくヘトンネルあまた春紅葉 仁平則子 201507
陸奥の旅を控へて秋暑し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201508
みちのくといふ新涼の在りどころ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201508
初秋のみちのくは詩の宝庫かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201508
みちのくの色に整ふ花煙草 稲畑廣太郎 ホトトギス 201508
みちのくの秋へ旅立つ身ごしらへ 稲畑汀子 ホトトギス 201508
みちのくの言葉に馴染みゆける秋 稲畑汀子 ホトトギス 201508
みちのくの秋をたづねて来し旅よ 稲畑汀子 ホトトギス 201508
みちのくに続く鉄路や草おぼろ 中山皓雪 201508
みちのくへ発つや五月の尾を掴み 千田百里 201508
みちのくに先師のことば汲みて首夏 千田百里 201508
芒種ゆゑにかみちのくの記憶冴ゆ 千田敬 201508
みちのくの山河に抱かれ明易し 藤原照子 201508
みちのくの旅はや遠し今日子規忌 稲畑汀子 ホトトギス 201509
娘夫婦みちのく巡る夏帽子 中村高也 末黒野 201509
みちのくの植田にうつる月の影 山田春生 万象 201509
みちのくの起点千住の道をしべ 赤岡茂子 春燈 201509
陸奥の車窓一面稲の秋 稲畑廣太郎 ホトトギス 201510
陸奥へ鉄路一本稲の秋 稲畑廣太郎 ホトトギス 201510
陸奥の稲の香纏ふ旅路かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201510
みちのくははや紅葉濃し雨もよひ 稲畑汀子 ホトトギス 201510
冷まじやみちのくで逢ふ旅の友 稲畑汀子 ホトトギス 201510
陸奥のひと夜に太る軒氷柱 ほんだゆき 馬醉木 201510
みちのくの甘さを運ぶさくらんぼ 池田光子 201510
沢庵を漬けて陸奥美人かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201511
復興へ耐ふるみちのく蕎麦の花 及川信二 末黒野 201512
みちのくの賢治の里の天の川 井口ふみ緒 風土 201512
沖縄の待春陸奥の待春 稲畑廣太郎 ホトトギス 201601
みちのくや駅は花野の風の中 石井秀一 風土 201512
みちのくの鎖骨軋ます寒さかな 卓田謙一 万象 201602
みちのくに俳誌の歴史花林檎 稲畑廣太郎 ホトトギス 201604
みちのくの春の星座のみなうるむ 山本喜朗 雨月 201604
みちのくの硝石凍ばれて迦楼羅像 荒井和昭 201604
みちのくを思ひ料峭上野駅 能村研三 201605
牡丹焚く火のみちのくの闇の底 木村享史 ホトトギス 201606
みちのくのゆるがぬ雲居雁帰る 柴崎甲武信 春燈 201607
秋霖を発ち青天の陸奥へ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201608
明日雨の予報秋めくみちのくへ 稲畑汀子 ホトトギス 201608
みちのくの秋俳諧の旅心 稲畑汀子 ホトトギス 201608
みちのくの旅も終りの虫時雨 稲畑汀子 ホトトギス 201609
快晴のみちのくの秋惜み来し 稲畑汀子 ホトトギス 201609
みちのくや五百羅漢に苔の花 鶴岡紀代 春燈 201609
みちのくは父の故郷植田風 水井千鶴子 風土 201609
みちのくの駅の風鈴しぐれかな 大畑善昭 201609
みちのくの果の竜飛や青嵐 黒滝志麻子 末黒野 201609
胡桃咲きみちのく昔語りかな 山田夏子 雨月 201609
復興のみちのくの夏山車軋む 平野多聞 201609
みちのくの日暮は早し鳥威 荒井ハルエ 春燈 201611
みちのくのめくら暦や稲熟るる 木村梨花 春燈 201612
友に会ふみちのくの旅秋涼し 安原葉 ホトトギス 201701
みちのくの相撲巡業稲びかり 古川夏子 201612
みちのくの佳人の嘆き啄木忌 稲畑廣太郎 ホトトギス 201704
みちのくの白鳥帰る日の深空 大森三保子 馬醉木 201704
みちのくの山裾濃なり辛夷咲く 広渡敬雄 201706
みちのくの智恵子の泉とこしなへ 栃内和江 201707
みちのくの残暑大東京の処暑 稲畑廣太郎 ホトトギス 201708
みちのくへ残暑を連れて行く旅路 稲畑廣太郎 ホトトギス 201708
みちのくの旅新涼の期待もて 稲畑汀子 ホトトギス 201708
みちのくの旅へ心を置く文月 稲畑汀子 ホトトギス 201708
みちのくの秋は快晴なりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201708
快晴といふみちのくへ旅の秋 稲畑汀子 ホトトギス 201708
みちのくの稲田黄金の多色刷 森村江風 201711
たまはりし林檎みちのくよりのもの 稲畑汀子 ホトトギス 201711
みちのくの旅路なぞりて秋惜む 水田壽子 雨月 201801
藤の実やみちのくにある父の里 水井千鶴子 風土 201802
念願のみちのくの旅翁の忌 荻野周子 雨月 201803
みちのくは朴の花どき登四郎忌 大畑善昭 201807
虚子句碑を訪ふみちのくの秋涼し 稲畑汀子 ホトトギス 201808
みちのくの秋の蝉より旅路あり 稲畑汀子 ホトトギス 201808
みちのくへ秋めく心置いて来し 稲畑汀子 ホトトギス 201808
秋の蝉みちのくの風謳歌して 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808
みちのくへ鉄路一本稲の花 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808
みちのくの小春を包む里ことば 三羽永治 201811
みちのくの崎を波間に秋の航 岡田貞峰 馬醉木 201812
みちのくの旅新涼にはじまりし 安原葉 ホトトギス 201901
みちのくのランプの宿の濃餅汁 池上昌子 春燈 201903

 祝大畑善昭さん句集上梓

みちのくの一樹に春の息吹かな

町山公孝 201904
ひたすらにみちのく人の花を待つ 千葉惠美子 末黒野 201904
みちのくや草の香強き蓬餅 佐藤喬風 末黒野 201904
風除けの松やみちのく眠りをり 森田節子 風土 201905
みちのくのまだ荒くあり木の芽風 森田節子 風土 201906
みちのくの山まつさらな桜かな 村上葉子 201907
みちのくの夜をねぶたに明け渡す 稲畑廣太郎 ホトトギス 201908
みちのくの妖しく暮れてねぶたかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201908
ねぶた果てみちのくらしく明け初むる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201908
爽やかな旅となるべしみちのくは 稲畑汀子 ホトトギス 201908
鰯雲みちのくの旅果てんとす 稲畑汀子 ホトトギス 201908
みちのくの新涼の旅ふり返る 稲畑汀子 ホトトギス 201908
みちのくや若葉の風吹いてをる 植木戴子 201908
みちのくや氷菓売り来る下校道 柳田秀子 201910
みちのくに夜気の迫りてきりたんぽ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201910
みちのくの君の悌きりたんぽ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201910
林檎捥ぐみちのくの風匂はせて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201910
みちのくへ中稲眩しき車窓かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201910
みちのくの日差切干躍らせて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
みちのくに静寂深めて隙間張る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
勿来関越えみちのくの曼珠沙華 森高武 風土 202001
みちのくの果ての尻屋や寒立馬 千葉禮子 202002
みちのくに雪降る報を聞く夜更け 安斎久英 末黒野 202002
みちのくの訛溶け込む温め酒 木暮陶句郎 ホトトギス 202003
蕨餅苞にみちのく美人かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
みちのくへ空はつながり花辛夷 浅田光代 風土 202007
みちのくの旅路蜩聞くことも 稲畑汀子 ホトトギス 202008
みちのくの秋もゆつくり来てをりし 稲畑汀子 ホトトギス 202008
新涼やみちのくの旅終へしより 稲畑汀子 ホトトギス 202008
みちのくの秋の暑さをうべなへり 稲畑汀子 ホトトギス 202008
みちのくも台風一過なりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 202008
旅終へてみちのく遠し天の川 稲畑汀子 ホトトギス 202008
みちのくの旅はや遠し秋暑し 稲畑汀子 ホトトギス 202008
盆の月心みちのくへと馳せる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202008
みちのくは遠し家持揚雲雀 今泉忠芳 日輪馬車のタクト 202009
みちのくの空は低かり星月夜 山田六甲 六花 202010
みちのくの女郎花なりたくましき 小坂尚子 202011
ストーブを焚いて列車はみちのくへ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202012
みちのくの武家屋敷道秋日満つ 和田啓 末黒野 202012
みちのくと思へぬ旅路秋暑し 安原葉 ホトトギス 202101
みちのくの浄土の池に憩ふ雁 新沢伸夫 202101
みちのくや小さき駅舎のこぼれ萩 延川五十昭 六花 202101
しぐれ忌やみちのくの今いかならん 山西商平 ホトトギス 202103
みちのくへ空はつながり花辛夷 浅田光代 風土 202105
みちのくの鼓動よ佞武多来たりけり 須賀ゆかり 202105
みちのくの地揺れ風突き冴返る 山岡純子 202106

みちのく→4

 

2021年6月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。