みちのく 2     200句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
みちのくの道ひたすらに踊り来る 金子輝 春燈 200611
陸奥は今黄金波打つ厄日前 石川龍士 春燈 200612
みちのくの星の近づく刈田かな 神蔵器 風土 200612
みちのくの雨の二日や冬桜 下山田美江 風土 200701
馬肥えてみちのくぶりの貌となる 貝森光洋 六花 200701
みちのくの旅の色なりななかまど 大須賀容子 遠嶺 200702
満天星友人みちのくの冬がすみ 池田澄子 200704
みちのくに雪来ぬうちに旅立たれ 千原叡子 ホトトギス 200704
みちのくの障子のいろや梅のいろ 加瀬美代子 200704
みちのくの冬野の星となられしか 大久保白村 ホトトギス 200704
陸奥の乳母日傘の寒牡丹 中里カヨ 酸漿 200705
佳人逝きみちのくしぐれ昏からむ 山田弘子 ホトトギス 200705
陸奥は含み笑ひの四月かな 斉藤裕子 あを 200707
陸奥の旅の寧らぎ出羽訛 名取袿子 200708
みちのくの青の量感五月来る 篠藤千佳子 200708
みちのくや蜜の重さの青林檎 中村翠湖 馬醉木 200708
みちのくに人あり憶ふ紅粉の花 布施まさ子 風土 200709
朝届くみちのくの色さくらんぼ 平田紀美子 風土 200709
みちのくの冬の淋しさ口にせず 稲畑汀子 ホトトギス 200711
灯を祀りみちのく短き夏惜しむ 鈴木撫足 春燈 200711
みちのくの山寺に聞く蝉しぐれ 小田切明義 春燈 200711
みちのくの植田に浮かぶ山低し 川島澄子 酸漿 200711
みちのくの雪の消息届かずに 稲畑汀子 ホトトギス 200711
みちのくの冬を淋しむばかりかな 稲畑汀子 ホトトギス 200711
みちのくの旅ぞ青田の豊かなる 君島栄子 酸漿 200711
みちのくへ届けん冬薔薇の香よ 稲畑汀子 ホトトギス 200711
初雪のみちのくいかに人悼む 稲畑汀子 ホトトギス 200712
みちのくに野鍛冶の響く水の秋 萩庭一幹 馬醉木 200801
みちのくの夏やあなたはもう居ない 稲畑廣太郎 ホトトギス 200801
みちのくへ嫁ぐ日近し月祭る 久留米脩二 馬醉木 200801
みちのくの初湯に荒く抱かれたり 布川直幸 200803
みちのくに初雪ありて忌日くる 今橋眞理子 ホトトギス 200804
みちのくの闇奥深し懐炉抱く 林いづみ 風土 200804
引く汗もみちのくのもの旅衣 稲畑汀子 ホトトギス 200807
青田風より陸奥の香を纏ひ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200807
みちのくの夏やあなたはもう居ない 稲畑廣太郎 ホトトギス 200807
みちのくの青葉に染まりゆくことも 稲畑汀子 ホトトギス 200807
みちのくの田の神迎ふ春の虹 小森泰子 馬醉木 200807
旅はみちのく茅花流しをやり過ごし 岡本まち子 馬醉木 200808
みちのくのあの関越えむさくらんぼ 金子輝 春燈 200808
みちのくのずんだ餅食ぶ五月かな 木暮剛平 万象 200808
みちのくの奥また奥へ上り鮎 大坂せうじ 200808

 祝鈴木一睡様句集

みちのくの春秋灯下親しみて

稲畑汀子 ホトトギス 200808
みちのくの青梅雨の頃また訪はむ 鷹羽狩行 200808

 祝大畑善昭氏瑞寶雙光章

みちのくの男時あをあを明易し

北川英子 200808
夏至やけふ地震疵深しみちのくは 上原重一 200809
みちのくの地震の号外梅雨寒し 和田崎増美 雨月 200809
みちのくの青田の先の句碑に逢ふ 外川玲子 風土 200810
みちのくの苞の風鈴とても鳴る 山田庫夫 炎環 200810
みちのくの山彦となる威し銃 廣瀬雅男 やぶれ傘 200810
岩鏡みちのく仕切る分水嶺 阿部月山子 万象 200810
みちのくの縄文月夜栗の笑み 能村研三 200811
野仕舞のみちのくの火はこまやかに 能村研三 200811
みちのくの屋根みな低しいなびかり 辺見狐音 炎環 200812
みちのくの千の草木に万の露 辻直美 200812
みちのくをおろおろ歩き賢治の忌 一民江 馬醉木 200812
みちのくの紅の花より寒の紅 新関一杜 京鹿子 200901
孫と行く陸奥の旅初紅葉 渡邊由江 200901
雪女みちのくの夜は更けやすし 稲畑廣太郎 ホトトギス 200901
雪迎へ発つみちのくの青邨居 小林輝子 風土 200901
旅かさね来しみちのくは秋涼し 安原葉 ホトトギス 200901
みちのくの山粧ひてこけし邑 鈴木照子 200901
みちのくの星見たかりし秋の雨 安原葉 ホトトギス 200901
みちのくの旅を戻れば秋暑し 安原葉 ホトトギス 200901
みちのくの訛楽しき芋煮会 大泉美千代 雨月 200901
春の風邪ですと陸奥より電話 稲畑廣太郎 ホトトギス 200903
みちのくの枯野はじまる上野駅 竪山道助 風土 200903
みちのくの花信と届くきりたんぽ 白井爽風 馬醉木 200904
陸奥もこけしの里のつばくらめ 八木岡博江 酸漿 200906
みちのくは花もかぶくか啄木忌 秋葉雅治 200906
関ひとつ越えてみちのく山笑ふ 廣瀬雅男 やぶれ傘 200907
みちのくの風もて春思こけし眉 鈴鹿仁 京鹿子 200907
みちのくの野蕗野武士のやうな味 田中藤穂 あを 200907
みちのくの大地の秋へ踏み入りぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200908
みちのくの旅情にありぬ花辛夷 橋本くに彦 ホトトギス 200908
みちのくの秋草のかげ踏みし旅 稲畑汀子 ホトトギス 200909
みちのくはわがふるさとよ蕎麦の花 新関一杜 京鹿子 200909
地芝居や神もみちのく言葉にて 安立公彦 春燈 200910
みちのくの雪嶺は人しのべとて 岩岡中正 ホトトギス 200910
みちのくへ蕎麦畑つゞく旅路かな 稲畑汀子 ホトトギス 200910
みちのくへ女教師の素足かな 縄文人 炎環 200910
みちのくへ握るハンドル青田径 飯沼邦子 炎環 200911
みちのくの風の高さや懸煙草 西谷良樹 春燈 200911
みちのくに友と語りて夜の長き 青木政江 酸漿 200912
旅し来しみちのくも奥星月夜 河野美奇 ホトトギス 201001
みちのくのそこぬけ晴れや雪迎 神蔵器 風土 201001
みちのくやもつてのほかの菊膾 中道愛子 201001
みちのくやゆふやけ雲は襞なせり 村田冨美子 京鹿子 201001
みちのくの思ひ出詰まるりんご箱 駒井のぶ 201002
みちのくの土産に柚餅子もらひけり 齋藤朋子 やぶれ傘 201002
みちのくに偲ぶ人あり雁供養 稲畑廣太郎 ホトトギス 201003
みちのくの刈田を歩む雀どち 石井邦子 酸漿 201003
みちのくの寒九の水や柄杓飲 石原光徳 酸漿 201004
みちのくや昼餉の卓に菊膾 川島澄子 酸漿 201004
みちのくの母のふるさと若布和 庵原典子 201005
みちのくや板の蛇腹の雪囲ひ 山崎@青史 ろんど 201005
みちのくの母のふるさと若布和 庵原典子 201006
みちのくの遠嶺耀く五加木飯 コ田千鶴子 馬醉木 201006
みちのくや雀隠れに塞の神 鈴木鳳来 春燈 201006
みちのくへつづくこの道かぎろへる 片山博介 春燈 201007
みちのくの奥へは行かず豆の飯 内海良太 万象 201007
みちのく路ふふむ牡丹の蕾かな 田中章子 酸漿 201007
陸奥は春まだ浅し山桜 夏目満子 酸漿 201008
みちのくの空を整へ鰯雲 稲畑廣太郎 ホトトギス 201008
みちのくの秋をたづぬる旅の待つ 稲畑汀子 ホトトギス 201008
みちのくの明治の気概啄木忌 奥村真人 雨月 201008
朝かげを置くみちのくの鰯雲 稲畑汀子 ホトトギス 201008
みちのくは山でつながる夜這星 鷹羽狩行 201009
善昭さん癒えよみちのく青田風 甲州千草 201010
みちのくのしんと出穂待つ青田風 高橋あさの 201010
みちのくの風に芯ある啄木忌 佐藤ちさと 馬醉木 201010
みちのくは雲ゆたかなりラムネ噴く 片山博介 春燈 201010
水を吐く海鞘みちのくの息づかひ 延広禎一 201011
みちのくは豊年夜々のいなびかり 神蔵器 風土 201011
みちのくや暮るる前より虫の声 江本路代 酸漿 201011
みちのくの青田に降りし朝の鷺 兼子栄子 酸漿 201012
みちのくの山は大振り原敬忌 伊藤紫水 風土 201012
みちのくの闇と遊べり濁り酒 コ田千鶴子 馬醉木 201012
若菜はんもうみちのくは雪でつか 稲畑廣太郎 ホトトギス 201012
みちのくに血の繋がりや秋茜 辻直美 201012
みちのくに酌む酒辛し雁のこゑ 藤原たかを 馬醉木 201101
みちのくの潮にかがよふ後の月 大竹淑子 風土 201101
みちのくや板の蛇腹の雪囲ひ 山崎青史 ろんど 201101
大空へみちのくの赤ななかまど 石田玲子 201102
みちのくは雪と聞く夜の菊膾 廣瀬雅男 やぶれ傘 201102
みちのくの届き香るは菊膾 東秋茄子 京鹿子 201102
あひみての旅はみちのく後の月 林いづみ 風土 201102
残雪にみちのくの人閉ざされし 稲畑廣太郎 ホトトギス 201102
みちのくの底ぬけ晴や雪迎へ 神蔵器 風土 201102
みちのくに豊穣祈る秋の風 井島郷雲 万象 201103
みちのくに生まれ育ちて寒がりで 赤川誓城 ホトトギス 201103
みちのくの大雪煙原野かな 坂上香菜 201103
みちのくの便り佳人と蕗の茎 稲畑廣太郎 ホトトギス 201103
みちのくへつづくこの道かぎろへる 片山博介 春燈 201103
花の雨師の句碑訪うてみちのくに 大橋伊佐子 末黒野 201104
みちのくの雲の影濃き刈田かな 矢崎暉文 酸漿 201104
みちのくや畦火明かりの翁道 山田春生 万象 201105
祈れども陸奥に春遠き日日 木村茂登子 あを 201105
陸奥や風の形(なり)せし軒氷柱 山本浪子 風土 201105
みちのくの春をがぶ呑み大津波 上原重一 201105
みちのくの人の艱難春愁ひ 竹内悦子 201105
みちのくの連山芽吹き逞しく 青野安佐子 201105
鎮魂のみちのく亘る涅槃風 鈴木セツ 201106
陸奥をいたみ遅めの花便り 和田森早苗 201106
遥かみちのくに思ひを馳す 浜福惠 風土 201106
きぎす啼くみちのくの地震鎮もるべし 鈴木直充 春燈 201106
桜桃の花みちのくに道の無く 中田禎子 201106
みちのくの海山哭くや雪の果 鈴木直充 春燈 201106
みちのくの復旧願ふ花だより 田村幸子 201106
みちのくの空の重たし鳥雲に 吉澤恵美子 春燈 201107
明易の地震やみちのくの朋いかに 水原春郎 馬醉木 201107
花島の滝桜咲くみちのくは 鶴巻誉白 ろんど 201107
桜散るみちのくの祖の哀しみに 福永尚子 ろんど 201107
みちのくに春光絶え間なく注げ 大橋晄 雨月 201107
みちのくに田打桜の咲く頃か 山路紀子 風土 201107
みちのくの桜は逝つてしもうたか 栗栖恵通子 201107
みちのくの山河に礼(いや)し鳥帰る 秋葉雅治 201107
みちのくの惨たり春の月仰ぐ 水田壽子 雨月 201107
みちのくの姉逝き彼岸籠り居る 田中臥石 末黒野 201107
みちのくの濤荒るる日や鳥帰る 大室恵美子 春燈 201107
みちのくはわが故郷や桜咲け 安井和恵 201107
みちのくへみんなのエール「春よ来い」 桂敦子 201107
あの霧にこの風にみちのくを知る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201108
陸奥に風の集まる青葉かな 矢口笑子 春燈 201108
みちのくの金魚の話題持て佳人 稲畑廣太郎 ホトトギス 201108
みちのくの秋は空から降りて来し 稲畑汀子 ホトトギス 201108
みちのくへ青春切符夏休み 笠井清佑 201108
みちのくに踏み込みしより鰯雲 稲畑汀子 ホトトギス 201109
みちのくの海戻り来よ濃紫陽花 鈴木照子 201109
みちのくの友より賜ばりさくらんぼ 古田和子 雨月 201109
みちのくや朽ち家の床に梅雨茸 藤田かもめ ぐろっけ 201109
老鶯を聞く陸奥の國境 鈴木愛子 ぐろっけ 201110
みちのくに思ひ馳せをり蝉しぐれ 桂敦子 201110
みちのくの闇をあけよと蛍舞ふ 池田光子 201110
みちのくの空に半旗と鯉のぼり 藤田かもめ ぐろっけ 201110
みちのくの空の堅さや百千鳥 大場ひろみ 馬醉木 201110
みちのくの芸術的な茸かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201110
辛夷の芽固きみちのく一の宮 コ田千鶴子 花の翼 201111
雁落ちてみちのくの星殖やしけり コ田千鶴子 花の翼 201111
陸奥の悲鳴届かず猛り鵙 笠井清佑 201111
みちのくや水澄むたつき待ち遠し 藤田かもめ ぐろっけ 201111
みちのくのみづくかばねや遠花火 有本南陵 ろんど 201111
みちのくの闇と遊べり濁り酒 コ田千鶴子 花の翼 201111
みちのくの弟の声夜の秋 野澤あき 火星 201111
独活の香に母郷みちのく地震のこと 篠原幸子 春燈 201112
みちのくの広き穂波や心の穂 中山皓雪 201112
みちのくの蔵町暮れて後の月 青野安佐子 201112
みちのくの物産展や九月尽 山本丈夫 201112
みちのくの海を想へり初明り 能村研三 201201
陸奥に歓喜贈らん年の暮 笠井清佑 201202
みちのくの凍土に坐る津軽弁 鴨下昭 201202
みちのくの鷹舞ふ明日を信じけり 宮内とし子 201203
みちのくの絆と書きて松飾る 鴨下昭 201203
みちのくに花の便りの届かざる 稻畑汀子 ホトトギス 201204
みちのくの入口暗し雪囲 松本文一郎 六花 201204
みちのくへ文悴みてかじかみて 樺山翠 雨月 201204
みちのくの葬に渡る雪解川 宮内とし子 201205
みちのくの出作入作種蒔けり 能村研三 201205
みちのくががらんどうなる三月来 鈴木セツ 201205
みちのくの災害語る余花となる 稲畑汀子 ホトトギス 201205
みちのく→ 3      

 

2021年6月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。