ミモザ 2     100句

ミモザ咲く窓に私も黄色着て   村田静枝

作品
作者
掲載誌
掲載年月
花ミモザドレッシングはよく振つて 関根瑶華 201306
花ミモザ明るき声の美容室 熊切光子 末黒野 201306
洋館はレコードかけて花ミモザ 小林和世 末黒野 201306
山黒くミモザ明るきコトルかな 松村光典 やぶれ傘 201306
雨催ひミモザの黄色陰りたる 稲岡長 ホトトギス 201307
花ミモザ咲けばその家の道しるべ 稲畑汀子 ホトトギス 201403
日に揺れて風に揺れざる花ミモザ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201403
ミモザ咲く土手半分を黄に染めて 大田實 ぐろっけ 201403
潮騒や壺に輝くミモザの黄 水原春郎 馬醉木 201404
足止むる駅中花屋ミモザの黄 田中藤穂 あを 201404
五指反らしもの言ふ少女花ミモザ 柴田志津子 201405
青年の言挙げたのし花ミモザ 鈴木良戈 201405
花ミモザひとりの紅茶肘ついて 楠原幹子 201405
片岡は海にひらけて咲かすミモザ 豊田都峰 京鹿子 201405
ミモザ咲く海風にほふ窓の辺に 豊田都峰 京鹿子 201405
きらきらと寸胴バケツ花ミモザ 有本惠美子 ろんど 201406
花ミモザレディスランチのレストラン 石井雲雀 末黒野 201406
敗者にも誼の泪ミモザ咲く 池端英子 ろんど 201406
トラピストクッキーを買ふミモザ風 田中貞雄 ろんど 201406
言ひ過ぎて微恙あるかも花ミモザ 箕輪カオル 201407
花ミモザ聖母は永遠に子を抱きて 荒井千佐代 201407
焼かれても子の骨若し花ミモザ 白水良子 201408
花ミモザ大きな風を孕みたる 戸栗末廣 201408
花ミモザ縁取りひかる封緘紙 鈴鹿けい子 京鹿子 201501
坂の下茶房の前の花ミモザ 根橋宏次 やぶれ傘 201505
抑留を語らず逝けりミモザ咲く 森岡正作 201505
背の子の頬をくすぐり花ミモザ 藤井君江 馬醉木 201505
花ミモザ入れある文のことをふと 山田六甲 六花 201505
ミモザ咲く哀楽となり合はせなる 岩月優美子 グピドの瞳 201506
切支丹伝説の村花ミモザ 宮崎高根 201506
ミモザ咲く駅から見ゆる時計台 渡辺若菜 春燈 201506
花ミモザ婚ととのひし二人かな 森田節子 風土 201506
花ミモザ大回りして帰りけり 藤田裕子 万象 201506
曇りのち晴れの日となりミモザ咲く 渡邉孝彦 やぶれ傘 201506
坂道の向こうはミモザのお屋敷で つじあきこ 201506
花ミモザ愛は与へるものと知る 有松洋子 201506
眼帯の取れて眩しき花ミモザ 今井洋子 雨月 201507
海までの風の小径や花ミモザ 谷貝美世 末黒野 201507
路地奥や雨に烟れる花ミモザ 安斎久英 末黒野 201507
ミモザ買ふ青空市場ミモザの日 竪山道助 風土 201507
首伸ばすきりんやミモザ花盛り 渕田則子 末黒野 201507
揺れやすく吹かれ易くて花ミモザ 山田閏子 ホトトギス 201508
花ミモザ峡の流れは音立てて 安斎久英 末黒野 201508
ミモザ咲き辺りは色を失へり 山田閏子 ホトトギス 201508
一本のミモザの下に住み古りぬ 今橋眞理子 ホトトギス 201508
庭を黄のあふれ出したる花ミモザ 今橋眞理子 ホトトギス 201508
遠くより見えてミモザの家となる 今橋眞理子 ホトトギス 201508
屋上のミモザ曇天引き寄せて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201603
さういへばミモザの花の頃のこと 稲畑汀子 ホトトギス 201603
杞陽展出ればミモザの香と出会ひ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201603
四旬節ミモザの花に彩られ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201604
ミモザ咲き黄昏長き硝子館 中田みなみ 201605
雨雲の去るや高空花ミモザ 吉村さよ子 春燈 201605
花ミモザ湿りの残る煉瓦道 森清信子 末黒野 201606
箱馬車の軋しみの楽譜花ミモザ 奥田筆子 京鹿子 201606
花ミモザみやげ屋尽きて石だたみ 白水良子 201606
風に揺れ黄の膨らみて花ミモザ 武生喜玖乃 雨月 201606
海光のとどく坂道ミモザ咲く 秋山蔦 春燈 201607
邂逅はミモザ盛りの日本橋 山口ひろよ 201607
地震の日も今日も爛漫花ミモザ 手島南天 万象 201607
遠く来てニースの市場ミモザ咲く 須賀敏子 あを 201704
引つ越しのトラックミモザ咲く家に 大島英昭 やぶれ傘 201705
石段の下にミモザの咲く茶房 根橋宏次 やぶれ傘 201705
パステルの黄をふんだんに花ミモザ 大石よし子 雨月 201706
ホルンにハープなくて七癖花ミモザ 瀬川公馨 201706
木製のパン屋の引戸ミモザ咲く 木村美翠 201706
天蓋(がい)のミモザの豆は揺れて吉 山田六甲 六花 201706
風が日が訪ひてミモザの弾け咲く 樺山翠 雨月 201706
満開のミモザ農夫の背を照らす 勝木享子 万象 201707
花ミモザ斜陽に対峙してゐたり 原田達夫 201707
太陽に万歳をしてミモザの黄 密門令子 雨月 201707
色誉めて嫗に貰ふミモザかな 山口秀吉 万象 201707
花ミモザ不得要領のままうなづく 奥田筆子 京鹿子 201707
約束の天津にあり花ミモザ 中島陽華 201708
降る兆しありて明るし花ミモザ 安斎久英 末黒野 201708
ミモザ咲く未婚の母になることを 鈴木みのり 201709
黄色にも閑のありミモザの黄 和田華凛 ホトトギス 201710
ミモザ咲き祈の人となりにけり 和田華凛 ホトトギス 201710
一人ずつに今日といふ日よ花ミモザ 田中藤穂 あを 201804
海風に光を撒きてミモザの黄 渡邊千枝子 馬醉木 201804
引越しの荷に降りしきる花ミモザ 森岡正作 201804
猫病めり窓辺にかかる花ミモザ 秋川泉 あを 201805
ミモザ咲く家引つ越しのさなかなり 瀬島洒望 やぶれ傘 201805
ミモザ咲く「小学校西」停留所 藤井美晴 やぶれ傘 201805
花ミモザ窓枠赤く塗られゐる 大崎紀夫 やぶれ傘 201805
ミモザ咲くいつしか通ひ馴れし道 山田暢子 風土 201805
海光のとどく洋館花ミモザ 森清堯 末黒野 201806
ミモザ咲くある日爆発したるかに 柿沼盟子 風土 201806
晴れてゆく空まばゆしや花ミモザ 池谷鹿次 末黒野 201806
花ミモザ風の強まる午後となり 齋藤朋子 やぶれ傘 201806
まさをなる空に風あり花ミモザ 廣瀬雅男 やぶれ傘 201807
花ミモザ神戸に似合ふ雨として 三村純也 ホトトギス 201808
カフェの屋根覆ふばかりや花ミモザ 友田悠子 末黒野 201808
ミモザ咲くマリアの乳房吸ふ赤子 有松洋子 201905
アカペラで唄ふシャンソンミモザ咲く 木村みどり 春燈 201905
高窓をザワワザワザワ花ミモザ 近藤綾 201906
雨の日の母は無口よミモザ咲く たかはしすなお 201906
旭光と荒き風受け花ミモザ 岡野里子 末黒野 201906
終着駅にミモザ咲き満つ一人旅 小田嶋野笛 末黒野 201907
長き坂登り切りたり春ミモザ 工藤はる子 201907
ミモザ →3

 

2021年2月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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