蚯 蚓 2      33句

ゆく方へ蚯蚓のかほの伸びにけり   鴇田智哉   現代俳句

蚯蚓  みみず  蚯蚓鳴く

作品
作者
掲載誌
掲載年月
死すときは光浴びんと蚯蚓出づ 有松洋子 201709
鶏のふり回しをる大蚯蚓 谷田明日香 風土 201711
完全な釘ですもうこれは蚯蚓です 平きみえ 船団 201802
これはもうただ者じゃない大蚯蚓 火箱ひろ 201809
万葉仮名の辞世のごとく蚯蚓の死 小田嶋野笛 末黒野 201810
鶏のふり回しをる大蚯蚓 谷田明日香 風土 201901
無下なるや蚯蚓干からぶ遊歩道 酒井たかお 201904
乾びたる蚯蚓を鶏がつつきゐる 大崎紀夫 やぶれ傘 201907
大蚯蚓小蚯蚓晴の空の下 加藤みき 201909
大蚯蚓上五に切れを入れにけり 谷原壮平 201909
雨久し太き蚯蚓の干からびて 石川憲二 六花 201909
眼前に蚯蚓動くや活発に 大橋晄 雨月 201909
掘り返す土の中から蚯蚓かな 森美佐子 やぶれ傘 201911
舗装路に出でて火急の蚯蚓なり 大畑善昭 201911
喜雨しとど蚯蚓のをどる本能寺 津野洋子 京鹿子 201911
雨に洗はれし肌理美し大蚯蚓 木村享史 ホトトギス 201912
動くまで気づかぬ蚯蚓動きけり 稲畑汀子 ホトトギス 202006
蚯蚓とは見えぬ大きさ吉野山 稲畑汀子 ホトトギス 202006
踏んでゐしものが蚯蚓と分かるまで 稲畑汀子 ホトトギス 202006
通り雨に濡れし参道大蚯蚓 箕田健夫 やぶれ傘 202009
渡り切れぬ道でありしか乾く蚯蚓 土井三乙 風土 202010
眼尻に瑠璃色残し蚯蚓消ゆ 秋山文子 末黒野 202011
冬ぬくし芝生に蚯蚓寝惚け出で 津川かほる 風土 202102
眠さうな蚯蚓に土をかけやりぬ 中山惠子 202105
雨後といふ四次元見据ゑ蚯蚓這ふ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202106
自転車の轍に蚯蚓ひからびて 秋山信行 やぶれ傘 202109
遺言も遺品もなくて蚯蚓の死 平佐悦子 202109
出るやいな蚯蚓草ごとはふらるる 小原芙美子 風土 202110
地上とは蚯蚓が涸れてゆくところ 山田暢子 風土 202209
つちくれをつつくきじ鳩糸蚯蚓 上月智子 末黒野 202210
力尽く蚯蚓はてなを形取り 木村純子 末黒野 202210
みみずといふ字のごと蚯蚓這ひ出せり 菅原健一 202210
進みゆく方が前なり見蚯蚓出づ 磯野青之里 六花 202210
蚯蚓 →1

 

2023年6月15日 作成

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