三 日 2      106句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
ネクタイを師に誉められし三日かな 杉本薬王子 風土 201304
三日はや閑となりたる鎮守神 田中一美 ろんど 201305
結局はカレーに決まる三日かな 井上正子 春燈 201403
ケロリンはゆる〜く効いてもう三日 高貴美子 201403
玉三郎咫尺に正月三日かな 金森信子 雨月 201403
救急音弥次馬となる三日かな 仁平則子 201403
腰縄の猿に投げ銭三日はや 橋本靖子 201403
夜の更けてウィーンフィル聴く三日かな 林範昭 火星 201403
三日はや大き胡坐は嬰のため 森岡正作 201403
三日はやいつもの朝餉炒卵 石川かおり 201403
生薬の煎じはじめは三日かな 鈴木阿久 201403
届きたる護摩札祀る三日かな 仁平則子 201403
駅伝のたすきの重さ三日かな 北尾章郎 201403
丁寧に畳む日の丸三日果つ 高木典子 雨月 201404
ばつさりと薔薇伐り詰める三日かな 小林愛子 万象 201404
大樟に胸当ててをる三日かな 竹中一花 201404
包丁の匂ふ三日の母の家 城孝子 火星 201404
つけ馬の入りそびれたる三日かな 瀬川公馨 201404
三日かなみんな帰したくもり空 数長藤代 201404
田に佇てば晴間広がる三日かな 渡邉孝彦 やぶれ傘 201404
トーストヘ戻つてしまふ三日はや 坂場章子 201404
爺さまの紅梅咲けり三日あと 大坪景章 万象 201405
遠き子を発たす小降りの三日かな 吉武千束 太古のこゑ 201411
三日かな堂島ロール切り分くる 山尾玉藻 火星 201501
鳥籠を洗ひをりたる三日かな 山田六甲 六花 201501
大欠伸三日の空はまさをなり 上田由姫子 京鹿子 201501
赤鉛筆けづり校正三日かな コ田千鶴子 馬醉木 201502
雨戸引く三日の明けの吹雪かな 長崎桂子 あを 201503
三日はやクロワッサンの恋しかり 須賀敏子 あを 201503
どこからか鼾響いて三日かな 笹村惠美子 201503
人形の服など縫うて三日かな 塩路隆子 201503
三日過ぎわたしの時間とり戻す 井口淳子 201503
松のこゑ風の声聴く三日かな 安立公彦 春燈 201503
江戸縮緬人形に着せ三日かな 井上正子 春燈 201503
三日はや掃除機くるりくるりかな 上野紫泉 京鹿子 201504
三日子は大国主の荷を担ぎ 阪本哲弘 201504
石庭に三日の日差しありにけり 青谷小枝 やぶれ傘 201504
待ちかねし下り諸白三日かな 佐藤恭子 あを 201504
三日はや書斎がはりの喫茶店 石黒興平 末黒野 201505
友逝きて身に入むばかり三日過ぐ 長崎桂子 あを 201601
三日はや流れの雲は嶺を越す 鈴鹿仁 京鹿子 201602
波頭まるみを帯びて三日かな 来海雅子 201602
中空に富士白妙の三日かな 後藤眞由美 春燈 201604
子等帰り妻と酌み合ふ三日かな 久世孝雄 やぶれ傘 201604
常ならぬ温さたまはる三日かな 森清堯 末黒野 201604
琴の音流す三日や蕎麦どころ 上村葉子 風土 201604
三日はや仏に湯気のたつものを 石川叔子 201606
雪三日力を抜きて過ごしけり 石橋幾代 201606
コシのある鑑鈍あなたとはや三日 田彰子 船団 201612
稿債の山に向ひし三日かな 稲畑汀子 ホトトギス 201701
三日生れの老いしと写し絵の父母笑ふ 大草由美子 春燈 201704
須弥壇に蝋涙落つる三日かな 福島せいぎ 万象 201704
蚕の神の幣ちぎれとぶ三日かな 原田しずえ 万象 201704
禁煙は正月三日で終りたる 佐藤三男 万象 201704
大根を抜きに三日の畦を踏む 南うみを 風土 201704
独り居に少し憧る三日かな 松本胡桃 風土 201704
はや三日管巻く叔父を裏返す 木戸渥子 京鹿子 201705
降頻る雪は三日や本に靜 長崎桂子 あを 201704
あら静か転た寝妻の三日かな 田岡千章 201705
雪富士の全容見せし三日かな 赤川誓城 ホトトギス 201706
三日はや陰陰滅滅たるニュース 北上正枝 201707
海苔焙る律儀な夫の三日かな 高橋和女 風紋 201709
藁燃して三日暮るるを惜しみけり 山田六甲 六花 201801
鍋蓋の取つ手を直す三日かな 小山陽子 やぶれ傘 201803
金沢の三日日差しはあはあはと 渡邉孝彦 やぶれ傘 201803
何んとなく畑にでてみる三日かな 秋山信行 やぶれ傘 201803
飼猫に三日の欠伸見られたる 鈴木光影 201803
津軽三味線撥の捌きも三日かな 諸戸せつ子 春燈 201803
三日はや渦巻く雲に龍の立つ 中田禎子 201804
ひらがなの言の葉並ぶ三日かな 西村白杼 京鹿子 201804
龍髯の松に雨降る三日かな 谷陽右 馬醉木 201804
白湯飲みて腸を宥むる三日かな 芝田幸恵 末黒野 201804
何んとなく畑にでてみる三日かな 秋山信行 やぶれ傘 201804
笑ふ種もつきて三日の皿小鉢 井上菜摘子 京鹿子 201805
三日はやタヲルのほつれのごときかな 佐藤喜孝 あを 201902
雪国の三日の夜が更けにけり 藤井美晴 やぶれ傘 201903
コーヒーの湯気たちのぼる三日かな 安野眞澄 201904
亡き夫の客を待ちゐる三日かな 笹村政子 六花 201904
福原に酒肴よろしき三日かな 善野行 六花 201904
三日はや昨夜の夢はないしよ内緒 田村すゝむ 風土 201905
三日はやどこに打たうか句読点 菊池和子 京鹿子 201905
二日雪三日の晴れて越後獅子 藤原翔 201905
傘寿なる三日平成最後なる 若泉真樹 201907
袖口が濡れしままなる三日かな 山田六甲 六花 202001
三日にはホットケーキを初食す 大日向幸江 あを 202003
ひとつ浮く雲の真白き三日かな 青谷小枝 やぶれ傘 202003
三日はや脳の錆止め探しをる 竹中一花 202004
三日はや港を離れ船の笛 石井秀一 風土 202004
三日はや禁断の柵越す猿 石原孝人 京鹿子 202101
三日の夜尾上神社の前通り 山田六甲 六花 202102
ビブラートして烏鳴く三日かな 伊藤希眸 京鹿子 202104
三日はや信号無視の救急車 長尾タイ 末黒野 202104
三日はや納豆を掻く朝餉かな 根本公子 末黒野 202104
古本屋へ散歩始めの三日かな 平田きみ 末黒野 202104
三日はや納豆出番待つている 小澤えみ子 202105
飛魚や島を見ぬことはや三日 藤井啓子 ホトトギス 202109
二つ灯のやがて一つに三日過ぐ 井尻妙子 京鹿子 202201
鉄瓶の音を愉しむ三日かな 能村研三 202202
葦の茂みの晴るる三日の雀らに 浜福恵 風土 202203
朝湯して誰にも会はず早や三日 山田暢子 風土 202203
はや三日大学マラソン見損ふ 大日向幸江 あを 202203
横断歩道猫のよこぎる三日かな 荒井慈 春燈 202204
三日早や墓地分譲のチラシなど 菅野日出子 末黒野 202204
火を守りて三日の夜明け遠くあり 善野行 六花 202204
三日はや赤き実零る床畳 井上和子 202208
絵扇を持ち旅立ちの三日かな 黒滝志麻子 末黒野 202209
三日→1

 

2023年1月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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