松蝉(春蝉) 2    49句

バス果てぬ春蝉ここだ鳴く中に   篠原梵  皿

作品
作者
掲載誌
掲載年月
松蝉と気づきたるより旅心 稲畑汀子 ホトトギス 201507
松蝉や森の行問綴りゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201507
松蝉の波打つこゑや佃島 大坪あきら 万象 201508
水音に春蝉低く低く鳴く 神山節子 201509
放ちやる掌に春蝉の日の匂ひ 堀田清江 雨月 201510
松蝉や初宮の稚眼の清し 東野鈴子 雨月 201511
松蝉の遠くにそれと知られざる 稲畑汀子 ホトトギス 201605
山路行く松蝉近く又遠く 稲畑汀子 ホトトギス 201605
松蝉や虹の松原風止みて 加藤みき 201608
松蝉や雨後の激流遠ひびき 渡辺富士子 末黒野 201609
松蝉や音叉となりて停ちつくす 田中とし江 201609
松蝉のきらきら雨に鎮もれる 田中とし江 201609
松蝉や造化に帰らねばならぬ 竹下陶子 ホトトギス 201610
春蝉のあちこちに鳴く八ヶ岳 松村光典 やぶれ傘 201610
松蝉やならぶ漁船に水かげろふ 赤堀洋子 万象 201701
股覗きして松蝉を眼下にす 稲畑廣太郎 ホトトギス 201705
松蝉に天橋立伸び縮み 稲畑廣太郎 ホトトギス 201705
日差得て松蝉の声新しく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201705
松蝉に鳴き包まれてゐし旅路 稲畑汀子 ホトトギス 201705
松蝉鳴く山門高き妙心寺 熊岡俊子 雨月 201709
春蝉と鶯が鳴く八ヶ岳 郭公 やぶれ傘 201709
ログハウス蝦夷春蝉の声の中 赤堀洋子 万象 201710
旅人へ蝦夷春蝉の昂れり 山本とく江 万象 201710
鳴きつのるなき松蝉の遠ざかる 稲畑汀子 ホトトギス 201805
鳥語止み松蝉の音と入れ替る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201805
松籟と松蝉二重フーガかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201805
田水入り夜を鳴き継ぐや春蝉の 大日向幸江 あを 201805
松蝉に引つ張り出されたる日差 稲畑廣太郎 ホトトギス 201806
松蝉の森と気づきしよりの歩に 稲畑汀子 ホトトギス 201806
この島を出ぬ松蝉の鳴き出せり 中田みなみ 201807
松蝉や抹茶の菓子に殿の紋 中田みなみ 201807
松蝉の鳴いて地軸を揺らしけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201905
松蝉やほったらかしの湯に入る 須賀敏子 あを 201908
松蝉の鳴きゐる方へ回り道 萩原久代 やぶれ傘 201911
松蝉や名刹裏の湯殿あと 落合由季女 雨月 202001
松蝉に風と波音和してをり 加藤みき 202007
松籟といふ松蝉のロ短調 稲畑廣太郎 ホトトギス 202007
松蝉と気づきたるより庭案内 稲畑汀子 ホトトギス 202007
松蝉にも吉日のあり声そろふ 近藤喜子 202008
昼暗きロッジ松蝉鳴き競ひ 和田慈子 末黒野 202011
松蝉の声のかなたに遠嶺あり 藤生不二男 六花 202109
松蝉の鳴く大町を白馬へと 泉一九 やぶれ傘 202110
春蝉やしぼりきれないマヨネーズ 奥田筆子 京鹿子 202207
松蝉に話途切れてしまひけり 小林共代 風土 202208
春蝉や往時を刻む大時計 横溝和恵 京鹿子 202209
松蝉に引き留められて長湯かな 赤座典子 あを 202209
松蝉や開く庵の明り窓 加藤静江 末黒野 202210
松蝉や汀にしみる波の泡 岡野里子 末黒野 202211
源流に聞く松蝉の一気鳴き 藤森すみれ 202301
松蝉 →1

 

2023年5月8日 作成

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