祭 笛 2       65句

祭笛吹くとき男佳かりける   橋本多佳子   紅絲

作品
作者
掲載誌
掲載年月
ゆで卵むきつつ遠き祭笛 宮崎左智子 201409
池の面に亀首伸ばす祭笛 曽根満 万象 201410
神木の大楠動く祭笛 岩下芳子 201410
穂孕みに夕風通す祭笛 能村研三 201410
風神も雷神も来よ祭笛 雨村敏子 201411
祭笛この辻までは江戸の内 松田明子 201412
母が吹くまつりの後の祭笛 小野寿子 201501
引退を秘めて翁の祭笛 和田うめ 京鹿子 201501
祭笛いつもとほくに聞こえけり 戸栗末廣 201503
北斎の龍生き生きと祭笛 岩月優美子 グピドの瞳 201506
大灘に沈む夕日や祭笛 石川倜子 馬醉木 201507
おほどかに空にひろごる祭笛 河本由紀子 春燈 201507
海鮮丼に山葵効きたる祭笛 上谷昌憲 201508
はしつこく息継ぐ間合ひ祭笛 能村研一 201510
考に似る土地の顔役祭笛 安斎久英 末黒野 201511
真中に老人のゐる祭笛 笹倉さえみ 雨月 201512
寄り道も自習のひとつ祭笛 亀井福恵 京鹿子 201601
家に母ひとりを置けり祭笛 伊藤通明 201603
とは申せ粋に生きたし祭笛 井上石動 あを 201607
集合の高麗川駅や祭笛 安永圭子 風土 201608
裏川の水位下がりて祭笛 小林愛子 万象 201609
棟梁の腰の浮きたる祭笛 森岡正作 201609
遡る潮に灯の載る祭笛 中田みなみ 201609
息継ぎの唇うすき祭笛 天谷翔子 201609
これよりは第四楽章祭笛 雨村敏子 201609
宵闇の細く聞こゆる祭笛 水谷文謝子 雨月 201610
子の家の床の間もどき祭笛 風間史子 201610
祭笛寅さん像の動きたさう 町山公孝 201611
寄り道も自習のひとつ祭笛 亀井福恵 京鹿子 201701
裁ち鋏大きく使ひ祭笛 久保東海司 201706
妹も半纏せがむ祭笛 奥田茶々 風土 201708
禿頭にねぢり鉢巻祭笛 荒井和昭 201709
裏山の暗さほぐるる祭笛 黒滝志麻子 末黒野 201710
気のおけぬ友と出掛けし祭笛 中谷富子 201801
夜に入るや水音のごとき祭笛 深川淑枝 201712
明るさを空へ真昼の祭笛 今井肖子 ホトトギス 201806
和楽路屋の地図拡げゐて祭笛 岩下芳子 201809
平成の子に教へたる祭笛 永田万年青 六花 201809
祭笛闇を豊かに薫らしぬ 岡本尚子 風土 201810
祭笛佃小橋に灯のともり 荒井ハルエ 春燈 201810
祭笛小さく振つてまた吹きぬ 天谷翔子 201811
神楽坂の路地の奥より祭笛 石川倜子 馬醉木 201811
祭笛路地の奥まで誘ひ出す 山田正子 201812
星くずの闇にしめやか祭笛 藤田美耶子 201812
くれなゐの榠樝の幹や祭笛 雨村敏子 201908
松明のかすかに揺らぎ祭笛 久保夢女 201909
神域の一木の揺れ祭笛 岩崎俊 201909
そはそはすとぎれとぎれの祭笛 松下道臣 201910
祭笛街をつらぬく川しづか 岡澤田鶴 201910
祭笛ふるさとの夜を寝惜しみて 早川俊久 馬醉木 201912
祭笛夕べの水に風の湧き 深川淑枝 201912
嵐去り街に伸びやか祭笛 藤田美耶子 202002
遠ざかる日を呼びもどす祭笛 礒貝尚孝 黄落 202003
市境の道あふれくる祭笛 近藤真啓 春燈 202007
一週間の元気をくれる祭笛 林田麻裕 202009
滅ぶ星生まるる星や祭笛 柴田佐知子 202010
何も彼も自粛さみしき祭笛 安原葉 ホトトギス 202012
祭笛尽きて小若は母の胸 森村江風 202105
古書店の高き梯子へ祭笛 能村研三 202109
祭笛昔むかしへいざなへる 松下道臣 202110
祭笛三代揃ふ総踊り 澤田英紀 202207
祭笛たかぶるほどに哀しかり 菅原健一 202209
旅人としてうぶすなの祭笛 栗坪和子 202210
ふるさとの言葉に戻り祭笛 星加鷹彦 202302
曇天を持ち上げてゐる祭笛 稲畑廣太郎 ホトトギス 202305
祭笛→1

 

2023年7月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。