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作品
作者
掲載誌
掲載年月
その頃の若者老いぬ夏祭 柳生千枝子 火星 200209
北へゆく旅の途中や夏祭 新保文子 百鳥 200209
亡き父の角帯締めて夏祭 中島一管 築港 200209
今戸焼三社祭の人寄せて 田口俊子 200209
化物小屋の呼込み高し夏祭 仲安俊雄 200209
連山の晴れて祭の大幟 島すが子 200209
縦横の辻に揉まれて三社祭 醍醐季世女 200209
祭髪水と電気を借りにきて 須佐薫子 帆船 200209
糶箱を章魚のはひ出す夏祭 須佐薫子 帆船 200209
生前に遺影預かる祭笛 梶浦玲良子 六花 200209
星と星指でなぞれば祭来る 小澤克己 遠嶺 200209
丹念に土間洗ひ祭近づきぬ 隈部郁子 200209
巾着を腰に垂らして祭髪 岡崎和子 200210
角刈と角帯祭囃かな 浅沼仁子 帆船 200210
夏祭軍手持参で集合す 田中せつ 帆船 200210
祭終へ神馬となりし馬返す 片桐まこと 200210
祭浴衣擦れて痒みの走りけり 片桐まこと 200210
祭囃子去りて風鈴鳴りにけり 船山博之 百鳥 200210
城祭主役端役も徒歩でゆく 塩川雄三 築港 200210
ストローにじやばらの首や祭髪 今村恵子 200210
通りがけなれど手締めを祭舟 山田美恵子 火星 200210
人びとの結び目ゆるき祭かな 岡崎るり子 銀化 200210
この村が好きで老いたり祭笛 梅原富子 200211
蕎麦すする祭囃子も嚥み込んで 北川キヨ子 200211
抜けるほど空青くして薔薇祭 三宅句生 馬醉木 200211
鯛飯や瀬戸にひびける祭笛 長谷川史郊 馬醉木 200211
宿題を持つて泊りに祭笛 閑田梅月 馬醉木 200211
鬼灯や湖底よりまた祭笛 長田等 200211
村の田のさざなみ立てり祭笛 城孝子 火星 200211
夏祭り屋台に灯ともる頃夫と 岩松八重 六花 200211
祭神は女神赤富士紅の濃き 密門令子 雨月 200211
夏祭十年住めば故郷なり 萩谷幸子 雨月 200211
祭髪幼も受けし守札 和田清 雲の峰 200211
船上祭篝火映す巫女の太刀 和田清 雲の峰 200211
早鉦の囃子に荒ぶ船祭 和田清 雲の峰 200211
橋越えて灯を高々と祭船 和田清 雲の峰 200211
宮入の大阪締めに祭果つ 和田清 雲の峰 200211
藍香る揃浴衣に祭笛 小滝奈津江 酸漿 200211
一管がひかりを曳けり浦祭 小野恵美子 馬醉木 200212
海女小屋に運ぶ煮染や浦祭 政木紫野 馬醉木 200212
大橋を祭衣の父子来る 浜中雅子 遠嶺 200212
潮風と祭提灯遊ぶかな 浜中雅子 遠嶺 200212
墨堤の風空へ抜け祭笛 加藤あけみ 円虹 200212
祭笛出世稲荷の大銀杏 三澤福泉 雲の峰 200212
舟に組む祭提灯手渡しに 鵜飼紫生 雨月 200212
提灯に火の入り祭舟艶に 鵜飼紫生 雨月 200212
若者を今宵まぶしみ夏祭 滝川あい子 雨月 200212
沓脱に真さらの祭足袋揃へ 高木美波 万象 200212
二の腕におかめの刺青祭笛 木村松蔵 万象 200212
蔵街の端より暮れて祭笛 松本淳子 対岸 200212
祭帯きりりと結び鬼太鼓 林和子 200301
喪に籠り祭太鼓の激しけれ 田中嘉代子 ぐろっけ 200301
八瀬童子和讃に似たる祭唄 小林玲子 ぐろっけ 200302
教え子の祭化粧を見つめおり 小林玲子 ぐろっけ 200302
かすかにも夕べ来てをり祭笛 稲畑汀子 ホトトギス 200305
下町はいよよ祭の装ひに 稲畑廣太郎 ホトトギス 200305
荒灘を封じて祭神輿かな あさなが捷 200305

 三浦美穂『祭髪』序句

穂の揺れのかんざしをさし祭髪

鷹羽狩行 200306
田仕事の手を休め聴く祭笛 望月末夫 百鳥 200306
ハイヒール祭の辻を横切りぬ 中村房枝 六花 200307
欅大樹目抜通りは祭まへ 渡辺輝子 200307
古書の町祭の注連をわたしけり 宮津昭彦 200307
神田祭傘雨忌過ぎてはじまれり 小山梧雨 200307
友見舞ふ祭囃子も空しけり 鶴岡美恵子 帆船 200307
祭笛青き畳をまろび来ぬ 神蔵器 風土 200307
一狂ひ二狂ひして三社祭 堀内一郎 あを 200307
宙に舞ひ地に舞ひながら三社祭 鈴木多枝子 あを 200307
杭頭呆けてをりぬ祭舟 中村房枝 六花 200307
出格子に声かけてゆく祭かな 大串章 百鳥 200307
声揃へ幟を起こす祭かな 川瀬さとゑ 雲の峯 200307
人に逢ふ期待ほのかに宵祭 黒崎よし江 雲の峯 200307
友探す三社祭の映像に 茂木妙子 雲の峯 200307
有事法とかく祭に武者揃ひ 品川鈴子 ぐろっけ 200307
祭馬競走慣れの勇み脚 品川鈴子 ぐろっけ 200307
才槌頭祭烏帽子の据わりよし 品川鈴子 ぐろっけ 200307
祭唄遠しひとりの灯はひとつ 柴田佐知子 200308
子沢山と言ひても四人夏祭 水原春郎 馬醉木 200308
祭笛地下鉄駅に届きけり 岡部名保子 馬醉木 200308
水槽の砂ひかりだす祭前 大野里詩 帆船 200308
どしやぶりの祭太鼓となりにけり 田中忠子 帆船 200308
御神馬の待機しづかな祭かな 高橋邦夫 風土 200308
水薬振つて濁らす夏祭 中村洋子 風土 200308
今もなほ屋号呼び合ふ夏祭 柴田久子 風土 200308
脛長し七つこはぜの祭足袋 田中豊子 200308
御田祭牛を叱つてをりにけり 塩川雄三 築港 200308
牛方のいかつき貌や賀茂祭 中條ひびき 百鳥 200308
橋濡らす雨のひと日や祭前 十文字慶子 200308
三船祭茶人占む舟色香めき 中崎敞子 ぐろっけ 200308
根っからの世話好きしかも祭好き 辰巳比呂史 200309
祭バスつかへぬほどに混み合へり 吉原一暁 200309
暗闇を祭の色として使ふ 後藤立夫 ホトトギス 200309
祭 →5      

 

2021年5月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。