草 矢 2   45句

日を射よと草矢もつ子をそゝのかす    橋本多佳子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
太陽を射落すといふ草矢かな 中山皓雪 201408
草矢射てみよ平成の少年よ 千田百里 201408
思ひ入れ深き背中に草矢射る 田原陽子 201408
人見知りの少年草矢放ちけり 山田正子 201410
能つぴけば草矢と言へど飛道具 鳥居美智子 ろんど 201410
教へたるばかりの草矢撃つてる 岩田公次 ホトトギス 201412
湖へ打つ草矢の距離を伸ばしけり 大崎紀夫 虻の昼 201510
得意気に打つて見せたる草矢かな 石黒興平 末黒野 201510
蒙昧とは多数決とは草矢うつ 卯木堯子 春燈 201510
遠ざかる日輪草矢打ちつづけ 水野恒彦 201511
草矢打つどれも思ひに届かざる 深川淑枝 201609
孫達の草矢の的になつてやる 岩田公次 ホトトギス 201702
草矢射て兄のおさがり疑はず 片桐てい女 春燈 201707
迎へ打つ草矢思はぬ方へ飛び 岡真紗子 201708
たわむれに草矢放てば星生まる 松井季湖 201709
届かざりし草矢いまだにある手中 近藤喜子 201709
沖雲の銀に打つ草矢かな 丹羽啓子 馬醉木 201709
十分に空引き寄せて射る草矢 和田紀夫 201709
声ぢから褒められ草矢飛ばしみる 岸洋子 201709
赤い赤い入日を的に草矢打つ 大橋淳一 雨月 201809
敢へて射るいけずの草矢風に逸る 和田照海 京鹿子 201809
草矢打つこの身にあまる心意気 北川孝子 京鹿子 201809
一の矢も二の矢も貴女草矢射る 村田あを衣 京鹿子 201809
草矢てふ読点若草ものがたり 山中志津子 京鹿子 201809
京言葉添へてあなたへ草矢射る 井尻妙子 京鹿子 201809
草矢射る母ゐぬ故郷遠くなり 山西村滋子 京鹿子 201809
嘘つぽい昨日へはなつ草矢かな 井上菜摘子 京鹿子 201810
草矢射る牧の標の白樺に 布施政子 馬醉木 201812
教はるやたちまち草矢遠くまで 石黒興平 末黒野 201812
草矢打つ語り尽くせぬ遠き日々 長尾タイ 末黒野 201911
草矢打つ逃ぐる背中に更に打つ あさなが捷 202007
人恋ふや草笛を吹き草矢打ち 増成栗人 202007
草矢うまかりし子にはや半世紀 西川保子 春燈 202008
わが鬱を真向かひに置き草矢射る 有松洋子 202009
四万十川の沈下橋より草矢打つ 平居澪子 六花 202009
曖昧な老いの実感草矢打つ 荒井千瑳子 202108
草矢飛ベモノクロームの思ひ出を 柴田靖子 202108
草矢打ち飽きて川面に石を打つ 青谷小枝 やぶれ傘 202109
草矢打つ打ち合ふ友の逝きしまま 長尾タイ 末黒野 202111
似て非なる令和の夫へ草矢射る 鈴鹿呂仁 京鹿子 202206
草矢打つ弧線の内を飛行船 根岸善行 風土 202208
草矢射るまりも羊羹剥きにけり 蘭さと子 202210
女なり草矢うちつつ五黄の寅 兵泉美 京鹿子 202210
先生につぎつぎ草矢放ちけり 永淵惠子 202302
本音言はぬ夫に幾度も草矢射る 吉田悦子 202302
草矢→ 1

 

2023年6月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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2023年6月5日 2023年6月5日