草 刈 2      73句

草刈に杉苗刈られ薫るなり   三橋敏雄   眞神

作品
作者
掲載誌
掲載年月
草刈機ペットボトルを弾き出す 南うみを 風土 201608
草刈つて灘よりの風定まれり 小林朱夏 201608
飯匙倩捕り棒備へ藺草を刈りにけり 中本清 万象 201609
夏草のそこだけ刈られ崩御の碑 山内碧 201609
日を背負ひ日に向かひては草刈女 水谷靖 雨月 201609
草刈って一と日大事に過したる 水谷靖 雨月 201609
土手を刈る草の匂ひの日の盛り 白石正躬 やぶれ傘 201609
草刈やペンを鎌への少年期 佐々木新 春燈 201610
草刈るや風青臭く渡り来し 渡辺やや 風土 201610
草を刈る家族の数の鎌を研ぐ 水谷文謝子 雨月 201610
夏草の短かく刈られ滑走路 高田令子 201610
刈る草の先をはたはたよろけ跳ぶ 南うみを 風土 201611
明るかり夏草刈りしあとの土手 志方章子 六花 201611
赤蜻蛉草刈る人の背をかすめ 加藤昌安 末黒野 201612
草刈りし匂ひのこもる深廟 西住三恵子 201612
草刈るや草の匂ひを昂らせ 上辻蒼人 風土 201709
草刈つて夜のぐひ呑みは薩摩錫 山崎靖子 201709
十薬の香を八方に草刈機 大石よし子 雨月 201709
本意なき我が晩年の草を刈る 下平しづ子 雨月 201709
夏草を刈る容赦なく小気味よく 森岡正作 201710
草刈機わめきちらしつ畦を撫づ 南うみを 風土 201710
草刈つて甘き香の立つ闇夜かな 赤堀洋子 万象 201710
絵を描くやう園丁の駆る草刈機 森清堯 末黒野 201711
草を刈り峡の痩せ田を今も守る 上辻蒼人 風土 201711
夏草を刈るや雀の散りぢりに 志方章子 六花 201711
月に一度草刈にゆく一両電車 津波古江津 船団 201805
草刈機野に休ませて人を見ず 大森三保子 馬醉木 201808
牛売つて呆と草刈る老農夫 田中臥石 末黒野 201808
草刈つて動かぬ風の生まれけり 大矢恒彦 201809
草刈女聞きすてならぬ話して 辻水音 201809
農道のところどころの草刈られ 黒木東吾 六花 201810
刈りとばす露草の露ほほ濡らす 和田和子 馬醉木 201811
せせらぎに浸す薬罐や草刈女 布施政子 馬醉木 201811
挨拶もうしろ向きなる草刈女 児玉充代 201812
草刈ると鳥の巣があり卵あり 岩木茂 風土 201908
草刈機停め老人に戻りけり 小島良子 201909
草刈るや夕日の親し岬ぐらし 小形博子 201909
雨あがるそろそろ草を刈る話 土井三乙 風土 201909
梅雨入りや鈍い響きの草刈機 篠原敬信 六花 201909
草刈も世間話も尽きぬまま 大島寛治 雨月 201909
皇城に奉仕の人ら草を刈る 岡田正義 雨月 201909
はらからの声こだまして草を刈る 柏原篤子 京鹿子 201909
草を刈る一心無心鎌の音 磯野青之里 六花 201910
黙々と黒長靴が草を刈る 秋川泉 あを 201910
草刈りの夫は南を妻は北 吉田悦子 201911
草刈られ積まるる畦や匂ひ立ち 大川暉美 末黒野 201911
草刈の露はになるや獣道 田尻勝子 六花 201911
刈草の乾きて草の山低く 吉田幸恵 やぶれ傘 201912
刈り草の匂ひ神殿つつみたる 岸洋子 202003
御幸待つ三瓶は草を刈り尽くし 稲畑汀子 ホトトギス 202007
草刈つて草の匂ひの乾きゆく 今井肖子 ホトトギス 202007
草刈りや雨の匂ひに追はれつつ 渡辺やや 風土 202009
萱草を刈りのこしたる草刈機 山崎正子 202009
草刈り機四五羽の椋鳥従へて 田尻勝子 六花 202009
公園の草刈の香や五階まで 森清堯 末黒野 202009
土手道の草刈あとの匂ひかな 森美佐子 やぶれ傘 202009
草刈るや生ある匂ひ迸る 小林朱夏 202104
さくさくと草刈あとの匂ひ踏む 石橋みどり 202109
草刈れば潜みし虫のここかしこ 石原健二 やぶれ傘 202110
草刈りて二日寝かせし甘さかな 広渡敬雄 202111
草刈りや隣の犬のよく吠える 天野美登里 やぶれ傘 202111
雨近く草刈り後のなほ匂ふ 枝みや子 やぶれ傘 202112
土手草を刈つてそのままほつてあり 白石正躬 やぶれ傘 202208
草刈つて大地を少し広めたり 黒滝志麻子 末黒野 202208
川岸の草どこまでも刈られゐる 大崎紀夫 やぶれ傘 202209
夏草の刈られて野辺の真つ平 秋山信行 やぶれ傘 202209
草刈るや鍬の音たて匂ひたて 大川暉美 末黒野 202209
草刈や群れ居る鳥の悠悠と 丸山佐伎子 末黒野 202209
草刈のあとの匂へる湖畔かな 笠井令子 202209
刈草に混じる露草馬の口 森なほ子 あを 202209
朝草刈退職漢が買つて出る ありかわみのる 202211
花を待つ土手すっきりと草刈られ 須賀敏子 あを 202305
刈草の動くとみれば雲雀の子 升田ヤス子 六花 202306
草刈 →1

 

2023年7月30日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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