栗の花 2     72句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
窓開けて閉めて山路の栗の花 稲畑汀子 ホトトギス 201706
栗の花匂ひに慣るることのなく 稲畑汀子 ホトトギス 201706
腰紐で縛り上げたる栗の花 瀬川公馨 201709
栗の木のてつぺんに花あふれけり 大内佐奈枝 万象 201709
旧川に亀浮いてゐる栗の花 大崎紀夫 やぶれ傘 201708
雨雲に切れ目現はる栗の花 きくちきみえ やぶれ傘 201708
阿りて忖度といふ栗の花 赤座典子 あを 201709
栗の花たてがみ編みて競走馬 足立良雄 201710
栗の花力まかせに匂ひ来る 三村純也 ホトトギス 201710
山裾の風湿らせて栗の花 川内谷育代 馬醉木 201710
村社裏栗の花の香すきまなく 足立典子 雨月 201710
匂ひにも重さありけり栗の花 饗庭悳子 末黒野 201711
片栗の花紫に暮れ初むる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201802
片栗の花謙遜といふ向きに 稲畑廣太郎 ホトトギス 201802
栗の花どこまでも男と女 加藤みき 201807
躁になり鬱になりして栗の花 内藤静 風土 201808
栗の花空にかけたるパラフィン紙 菊地光子 201808
栗咲くや音楽室の肖像画 仲里貞義 201808
栗の花闌けて乱世の雨催ひ 鈴鹿呂仁 京鹿子 201808
無口な友花片栗を好きといふ 窪みち子 201808
花栗や仰ぐ視線に毒すこし 近藤喜子 201809
一族の墓花栗を天蓋に 深川淑枝 201809
嫁取りも婿取りも絶え栗の花 原友子 201809
降りそうでふらぬ一日栗の花 羽田英晴 船団 201906
栗の花縄文人の駆けし森 中田禎子 201908
栗の花みだらなるまで咲きにけり 小原芙美子 風土 201908
花栗の匂ふ高さや瓦紋 川内谷育代 馬醉木 201909
片栗の花咲く丘に建つ墓標 東木洋子 春燈 201909
栗の花恵那の山並烟らせて 荒井一代 201909
栗の花咲き呆けたる美濃も奥 伊藤隆 201909
老酒に酔えば栗花落の茶亭かな 延川五十昭 六花 201909
どんみりと雲垂るる空栗の花 足立典子 雨月 201909
青き香の花栗の下障の神 安田優歌 京鹿子 201909
栗の花空き地ばかりのその向かう 大島英昭 やぶれ傘 201910
右城さん偲ぶや栗の花の香に 大久保白村 ホトトギス 201910
花栗や風重くなる通学路 石黒興平 末黒野 201910
清流の里とや栗の花匂ふ 山田閏子 ホトトギス 201911
青臭く生きて来たのか栗の花 中川のぼる 201912
花栗の風の膨らむ九十九折 池野つむぎ 馬醉木 201912
片栗の花に斜面の喜べり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202002
片栗の花の香法衣絡めつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202002
栗の花匂ふ丹波路なつかしく 稲畑汀子 ホトトギス 202006
窓閉めて栗の花の香残りけり 稲畑汀子 ホトトギス 202006
長靴をこのごろ履かず栗の花 山田六甲 六花 202006
郵便の届く時間や栗の花 天野美登里 やぶれ傘 202007
学校に子等の声無く栗の花 本郷美代子 やぶれ傘 202009
深閑と栗の花咲く不破の関 延川笙子 六花 202009
山裾のなべてふくるる栗の花 小林輝子 風土 202009
栗の花ふめば脈打つ土踏まず 浅田光代 風土 202009
媛陵の裾にけぶれる栗の花 升田ヤス子 六花 202009
丹波なる雲の重たし栗の花 住田千代子 六花 202009
住む人の途絶えし旧家栗の花 菅野日出子 末黒野 202009
牛小屋の暗くどこかに栗咲く香 深川淑枝 202101
抜けて行く丹波の栗の花の道 稲畑汀子 ホトトギス 202106
疎開せし頃の通ひ路栗の花 稲畑汀子 ホトトギス 202106
栗の花丹波に祖先訪ねもし 稲畑廣太郎 ホトトギス 202106
栗の花こぼれはじめの夜の雨 栗城静子 202109
遠目にも栗咲いてゐるのが見えて 瀬島洒望 やぶれ傘 202109
雲垂れて匂ひ沈みて栗の花 森清堯 末黒野 202109
印旛へと行けどもいけども栗の花 光成敏子 202109
栗の花いつ晴るるとも知れぬ空 土井ゆう 風土 202109
暮れ残る雲のごとしよ栗の花 土井三乙 風土 202109
駅までの道に匂へる栗の花 小池一司 やぶれ傘 202110
一村を圧して匂ふ栗の花 三村純也 ホトトギス 202110
花栗のゆたかに垂れてにほひけり 藤生不二男 六花 202110
連山に風の濃淡栗の花 根岸善行 風土 202209
匂ひ立つ花栗山の風つのり 大川暉美 末黒野 202209
栗の花雨に匂ひを濃くしたり 能美昌二郎 202209
花栗のにほひ鼻腔に暴れけり 善野行 六花 202209
栗の花おばけだぞうと言ひにけり 広畑育子 六花 202209
渋滞の埼大通り栗の花 竹内文夫 やぶれ傘 202210
栗の花揺れて野山の風さそひ 六崎正善 末黒野 202210
栗の花匂ひつつまる未決囚 江見巌 六花 202210
栗の花 →1

 

2023年6月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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