黄 落 6   100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
池浚ふ舟の出てをり黄落期 黒滝志麻子 末黒野 201703
黄落の山毛欅の林や茶臼岳 田中臥石 末黒野 201703
黄落や土曜の午後の北御堂 林徹也 201704
黄落や三日にあげず仏の用 中川句寿夫 ここのもん 201705
手に負えぬ蔵の戸黄落始まりぬ 中川句寿夫 ここのもん 201705
黄落や彼の好みの街古りて 甲州千草 201711
黄落の中より見やる時計塔 大島英昭 やぶれ傘 201711
黄落に大東京の塗り替はる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201711
黄落の真只中のベンチかな 前田美恵子 201712
黄落の大樹を仰ぐ人の波 山下健治 春燈 201801
黄落やメトロノームの無表情 宮沢治子 春燈 201801
黄落や飛騨古川へひとり旅 松本美簾 馬醉木 201801
仏頭にひきこもらずに黄落す 小林共代 風土 201801
ジパングに生くる実感黄落期 三木享 201801
黄落の大樹爆心地へ傾ぎ 市川村欽子 雨月 201801
煎餅焼く手のひらひらと黄落期 甲州千草 201801
大寺の聳ゆる大樹黄落期 黒滝志麻子 末黒野 201802
村口の銀杏大樹や黄落す 永井惠子 春燈 201802
黄落葉バザー賑はうニコライ堂 黒澤佳子 あを 201802
黄落期歌湧く野外音楽堂 山田由利枝 雨月 201802
黄落の風樹や里の児童館 武生喜玖乃 雨月 201802
門前に住持と出合ふ黄落期 今井妙子 雨月 201802
コーヒーはモカ黄落の真つ只中 宮内とし子 201802
あをぞらの奥のあをぞら黄落期 福島せいぎ 万象 201803
黄落やひかり貫く白き的 上柿照代 馬醉木 201803
黄落やきらきらと日を返しつつ 片岡さか江 末黒野 201803
黄落や樹齢七百年の風 岡田ちた子 雨月 201803
遠来の友に乾杯黄落期 波戸辺のばら 201803
黄落や天馬にとほき岬馬 田代民子 201804
永別の夜の黄落のきりもなし 岩岡中正 ホトトギス 201805
黄落の金を織り込む織り子はん 中井保江 船団 201806
黄落へ電車のドアを手で開けて 藤井美晴 やぶれ傘 201901
出会ふまでゆつくり黄落踏んでゆく 上野紫泉 京鹿子 201901
通学路声の弾けて黄落す 中原敏雄 雨月 201901
フィナーレの舞を一差し黄落す 五十嵐貴子 末黒野 201902
道岐れても黄落のとどまらず 佐津のぼる 六花 201902
黄落や光背に負ひ過去を負ひ 安田優歌 京鹿子 201902
黄落や人畜無害とはさびし 辻前冨美枝 201902
黄落の坂をだらだら鳴の湖 磯野青之里 六花 201902
黄落や巫女の丈越す竹箒 佐津のぼる 六花 201902
黄落やこんなに空が青いとは 戸田澄子 末黒野 201903
黄落や夕日に染まる潮溜り 西村安子 京鹿子 201903
断捨離てふことばありけり黄落期 沼田巴字 京鹿子 201911
黄落の宝石箱となる都心 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
黄落や学園に恋育つとき 太田昌子 馬醉木 201912
ゆきずりに覗くスケッチ黄落期 松井志津子 201912
黄落の並木フランスパン抱へ 蒲田豊彦 雨月 202001
黄落や杜は風呼び風吐きて 松本三千夫 末黒野 202001
バリトンで唄ふ大樹や黄落す 有松洋子 202001
黄落や声明高き深大寺 高木邦雄 末黒野 202002
クリムトの黄金むせぶ黄落期 藤田美耶子 202002
黄落や大樹の洞に手を合はす 橋本順子 202002
黙深し海馬ちりちり黄落期 安田優歌 京鹿子 202002
黄落やひとりぽつちになる序奏 安田優歌 京鹿子 202002
黄落や登校生の足照らし 善野行 六花 202003
黄落のレノン忌風のニューヨーク 遠城健司 202003
黄落や商都貫く御堂筋 美昌二郎 202003
黄落やまた母に呼ぶ救急車 三上程子 風聴くや 202003
黄落の奥に時空の扉あり 阪倉孝子 202008
ストローのみどり路地裏の黄落 篠田大佳 あを 202010
黄落を掃いて古刹の目覚めゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 202011
黄落の濡れ色といふ静寂かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202011
教皇の立たれし大地黄落す 稲畑廣太郎 ホトトギス 202011
天帝の意に黄落の点描画 稲畑廣太郎 ホトトギス 202011
黄落を大地の鼓動受け止めて 稲畑廣太郎 ホトトギス 202012
黄落の闇を眩しくしてをりぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202012
黄落の道祝ぎ心携へて 稲畑廣太郎 ホトトギス 202012
黄落をためらつてゐる一樹かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202012
厚みある本の温もり黄落期 甲州千草 202012
黄落や夫を頼りて歩み来し 田所節子 202101
黄落のただ中に子の影を追ふ 稗田寿明 202101
黄落に見紛ふごとき秋の蝶 ふなかわのりひと 202101
黄金の神の手遊び黄落期 藤田美耶子 202102
黄落や児童の列のくねくねと 林いづみ 風土 202102
黄落の閑けさを踏むスニーカー 赤堀美恵子 風土 202102
黄落を抜けて原野の入植碑 和田慈子 末黒野 202103
黄落に弄ぱれてゐる箒 稲畑廣太郎 ホトトギス 202111
黄落を舞ひ上がらせて鳩着地 稲畑廣太郎 ホトトギス 202112
黄落を踏めば都心の響きかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202112
黄落の繋ぐ目黒区江東区 稲畑廣太郎 ホトトギス 202112
黄落の嵩に境内鎮もれり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202112
箒目の点景として黄落す 稲畑廣太郎 ホトトギス 202112
黄落や鳥には鳥の母性愛 篠田大佳 あを 202112
黄落や夜の熟睡のため歩く 森なほ子 あを 202201
黄落のひとひらづつに羽生まれ 浜田はるみ 202201
循環バスは街の動脈黄落期 奥田筆子 京鹿子 202201
黄落やスコーンさくさくほろほろり 細川洋子 202202
黄落にひとり佇むあれは母 村上葉子 202202
黄落の京は晴れても曇りても 森なほ子 あを 202202
黄落や薄日洩れ来る曲輪跡 佐俣まさを 春燈 202202
武蔵野の夕日に歩む黄落期 門伝史会 風土 202202
黄落や繰り返さるる人の業 石川東児 202202
黄落のなか歩みたる是色かな 楠本和弘 202202
着地点すこしずれたる黄落期 由良則子 202202
天に城地に黄落の大日向 古賀しぐれ ホトトギス 202204
黄落の覆ふ日向と日陰かな 湯川雅 ホトトギス 202204
黄河滔々黄落急ぐどろやなぎ 窪みち子 202205
黄落を踏めば命の音色かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202211
黄落を踏めば大地の目覚めゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 202212
黄落のひとひらごとにある矜恃 石原孝人 京鹿子 202212
黄落 →1

 

2022年12月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。