紅蜀葵      54句

紅蜀葵  黄蜀葵

作品
作者
掲載誌
掲載年月
紅蜀葵好色黄蜀葵おゝショック 藤田守啓 船団 199902
紅蜀葵観音びらきの女人塚 中村祭生 ぐろっけ 199910
紅蜀葵水路の水の痩せ細り 田中よしとも 酸漿 199911
纏足てふ女の昔紅蜀葵 森洋子 199912
紅蜀葵あさの目覚をたしかにす 阿部ひろし 酸漿 200009
紅蜀葵きそふともなき花二つ 阿部ひろし 酸漿 200109
建前の家の庭先紅蜀葵 松崎鉄之介 200110
紅蜀葵車道を見張る如く咲く 松崎鉄之介 200112
御僧の花街通ひ紅蜀葵 須佐薫子 帆船 200208
紅蜀葵ダンプの風に揺れてをり 船山博之 百鳥 200208
紅蜀葵を乳母車の子の眩しめり 河原一夫 200209
紅蜀葵篠栗線の鉄路添ひ 古賀寿代 200210
葉隠れにこちら窺ふ紅蜀葵 金澤明子 火星 200210
照りつける日ざしまともに紅蜀葵 小滝奈津江 酸漿 200211
背のびして莟数ふる紅蜀葵 中尾廣美 ぐろっけ 200311
癒えゆくや眸(め)にあけぼのの紅蜀葵 淵脇護 河鹿 200410
薙刀の部員は一人紅蜀葵 中村昭義 百鳥 200410
庭石のでんと据ゑられ紅蜀葵 細野恵久 ぐろっけ 200507
くすりくさき家に日毎の紅蜀葵 瀧春一 菜園 200509
逝きし人偲ぶ一花や紅蜀葵 松山正江 河鹿 200510
紅蜀葵毎日咲くを毎日撮る 松崎鉄之介 200511
末生りも大きさ変へぬ紅蜀葵 松崎鉄之介 200511
完璧にさらに完璧紅蜀葵 松崎鉄之介 200512
紅蜀葵日のさす中に咲きてをり 山嵜ヤス子 酸漿 200512
水の辺にいまごろ咲いて紅蜀葵 山尾玉藻 火星 200607
紅蜀葵きりきり飛ばしてをりしかな 豊田都峰 京鹿子 200609
来る人を見張るが如し紅蜀葵 松崎鉄之介 200710
過ぎゆくは大いなる蝶紅蜀葵 上原重一 200710
紅蜀葵の終の一花の天仰ぐ 松崎鉄之介 200710
紅蜀葵こころの花と仰ぎけり 入澤正 春燈 200710
一朝に限りを尽す紅蜀葵 堤陽子 遠嶺 200711
日々撮れり一つづつ咲く紅蜀葵 松崎鉄之介 200810
青空をカンパスにして紅蜀葵 鈴木セツ 200810
語尾ながきをんなの挨拶紅蜀葵 高橋秋子 炎環 200811
日盛はまたきはやかや紅蜀葵 阿部ひろし 酸漿 201010
門川の水の豊かや紅蜀葵 岡野里子 末黒野 201012
太陽におうと呼応の紅蜀葵 布川直幸 201107
紅蜀葵播種三年を焦れて待ち 布川直幸 201107
紅蜀葵一日花にてかく装ふ 中尾廣美 ぐろっけ 201112
紅蜀葵邪気払ふ色に咲きにけり 近藤紀子 201210
母を背に二階へ上がる紅蜀葵 亀田やす子 ははのこゑ 201306
掻きこんで子が箸置けり紅蜀葵 河崎尚子 火星 201310
いろまちのいろのひとつに紅蜀葵 山本耀子 絵襖 201404
紅蜀葵空気自在にしてゐたり 大畑善昭 201408
粛々と神過ぐ風か紅蜀葵 上原重一 201410
トタン葺き納屋に雨降る紅蜀葵 大島英昭 やぶれ傘 201609
紅蜀葵わが胸に湧く母郷の風 割田容工 春燈 201710
荒れ庭に紛るる一花紅蜀葵 岡井マスミ 末黒野 201711
紅蜀葵鳥居くぐれば道真すぐ 篠崎志津子 六花 201810
壮年の雄雄しさありぬ紅蜀葵 沼田巴字 京鹿子 202108
生き生きて力強さよ紅蜀葵 沼田巴字 京鹿子 202209
紅蜀葵わが晩年の自画像に 沼田巴字 京鹿子 202209
けふの日を閉ぢ込め暮るる紅蜀葵 枇杷木愛 202209
泣く赤子庭を占めたる紅蜀葵 五味紘子 末黒野 202212

 

2023年7月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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