3   105句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
氷結の湖心に一羽動かざる 佐藤哲 万象 200705
先づけもの渡る未明の結氷湖 川口襄 遠嶺 200705
枯蘆の水の暮れつゝ氷りけり 瀧春一 200706
啄木鳥の谺に氷湖わたり来ぬ 小林碧郎 馬醉木 200706
蝶々の透(す)けてをりたる氷かな 山田六甲 六花 200712
初氷話せばならぬ事がある 竹下昌子 200802
犬舐めてかしやりとくづす初氷 布川直幸 200802
指先を触るれば割れし初氷 坂本知子 酸漿 200802
幣の切れ端を封じて初氷 太田寛郎 200803
結氷の湖にひしめく命かな 高橋将夫 200803
氷るには神のあそびの手水鉢 鈴鹿仁 京鹿子 200803
山の端に暁の繊月結氷湖 藤原照子 200804
氷湖一輪藁一本を芯とせる 西川織子 馬醉木 200804
鴨降りて歩み危ふき氷かな 吉沢陽子 200804
初氷不思議とみたる通学路 斎藤弘行 遠嶺 200804
厚氷たたきて金魚確かむる 坂本知子 酸漿 200804
迦楼羅炎氷りつきたる夜なりけり 高橋将夫 200804
池の鯉氷を見上げゐたりけり 牧原佳代子 酸漿 200804
氷解けいよよ方舟造らねば 新実貞子 200805
氷壁の岩となりたき一日あり 星原悦子 200805
惑星も地球も人も浮氷 近藤喜子 200805
藪騒のあたり明るき浮氷 近藤きくえ 200806
遠山にうすづくひかり氷魚の群 小泉貴弘 筑波の道 200811
一禽の立つあかときの結氷湖 遠藤和彦 彩雲 200901
氷踏む遠き記憶に鉄かぶと 岡本眸 200901
氷蹴り蹴りマンホールも越えぬ 岡本眸 200902
指先で音確かむる初氷 坂本知子 酸漿 200902
甕暗し押せば沈める氷の面 岡本眸 200902
寄る鹿に鹿立ち上がる氷かな 山尾玉藻 火星 200902
氷上の撒き餌に噛を滑らせり 安部康子 万象 200903
つくばひの松葉とぢこめ初氷 森ひろ 馬醉木 200903
浮き氷つつきて遊びをりにけり ことり 六花 200903
恋ひとつ結氷へ閉ぢ去りにけり 本多俊子 200903
初氷後戻りして触れてみる 高橋みつ 200903
つくばひに風神来たりて初氷 四條進 200903
鳥の羽根閉ぢ込めてゐる氷かな 浅田光代 風土 200903
交差せる氷上の傷鋭くて 能村研三 200903
薪を割る鉄の襖や結氷期 吉沢陽子 200904
昨夜吹きし風のかたちの初氷 伊東恵美子 馬醉木 200904
もの翳のあれば身を寄せ浮氷 田畑耕之介 京鹿子 200906
妻ときて大湖の氷叩きけり 岡本高明 船団 200906
山峡を糸編むごとく初氷 荒木甫 200906
本流に入ればうたかた浮氷 田畑耕之介 京鹿子 200906
うす氷吐き出すホースのたうちて 高橋ひろ 万象 200908
濁りなき鏡氷をそだてる労 林日圓 京鹿子 200908
庭に置く古き火鉢に初氷 佐藤喜仙 壁炉 200911
初氷割る麗人の細き指 稲畑廣太郎 ホトトギス 200912
水よりも平らとなりて浮氷 鷹羽狩行 201002
結氷湖ころがつてゆく谺かな 久染康子 201003
来客の庭におどろく厚氷 阿部文子 酸漿 201003
初氷守衛と交す二三言 塩田博久 風土 201003
神木の目どほり三十尺初氷 林いづみ 風土 201003
太陽の楕円に映る初氷 有本惠美子 ろんど 201004
氷割つてとろろあふひを掴み出す 田中佐知子 風土 201004
朱鷺色の水掻すべる初氷 大山春江 万象 201004
初氷に光のころぶ鷺一羽 川井秀夫 ろんど 201004
尻振りて家鴨が歩く初氷 守屋井蛙 酸漿 201004
結氷の谷川星の帯なせり 岡田誠吾 201004
公平に張りたる池の氷かな 高橋将夫 201004
水の面を離れし氷手に重き 西宮舞 201005
厚氷割るや波打つ五七五 伊藤希眸 京鹿子 201005
氷上に市松模様の流れ舞う 池田久恵 ぐろっけ 201006
天水の全円となる氷かな 田口紅子 201006
初氷せし日の月の鋭さよ ことり 六花 201012
主の生れ給ひし朝の初氷 稲畑廣太郎 ホトトギス 201012
初氷割りたき指が伸びてくる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201012
庭のわが箱穭田に初氷 阿部ひろし 酸漿 201101
ホースより氷飛び出す畑の朝 中村紘 ぐろっけ 201102
山国のまた粧へる氷かな 松原仲子 201103
百万弗の夜景芯から氷りけり 志方章子 六花 201103
噴水の大円盤の初氷 大橋晄 雨月 201103
登校のまづ初氷踏む遊び 松井志津子 201103
供花挿しに来たれば墓に初氷 近藤豊子 雨月 201104
氷上の釣の手母へ懐へ 中島陽華 201104
彩放ち水になる日の氷湖かな 伊藤希眸 京鹿子 201104
氷上の真ん中にゐて静かなり 吉成美代子 あを 201104
氷張り水餅しづむ母の国 中山純子 万象 201104
子授けの水掛け兎に浮く氷 井上淳子 火星 201104
富士晴れて田圃一面初氷 山口まつを 雨月 201104
指先に確かめ桶の初氷 小川玉泉 末黒野 201104
海に入る川幅に張る氷かな 森高さよこ 風土 201104
初氷割れつつ光る轍道 田中臥石 末黒野 201104
亀の池パズルの如く氷浮き 前田美恵子 201104
吉祥と見し初氷源平池 中島讃良 ろんど 201104
大甕の氷そつくりかかへし子 福本郁子 火星 201104
弧をかいて氷上のテント並びをり 吉成美代子 あをかき 201104
けんけんと踏みたき丸きうす氷 赤座典子 あを 201104
厚氷溶けて金魚の呼吸見ゆ 坂本知子 酸漿 201104
氷湖ゆく恋を試してピンヒール 遊橋惠美 風土 201105
初氷昨夜の芥を張りつけぬ 久松和子 万象 201105
氷消ゆ足尾のダムの殉難碑 大木茂 万象 201106
風紋の影より昏るる氷湖かな 吉田順子 201107
細氷の輝く中に立ち尽くす 金山藤之助 201107
初氷帽子に入れて登校す 星野早苗 船団 201110
氷噛む夫の命の響きけり コ田千鶴子 花の翼 201111
初氷子等の遊び場減りにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201112
初氷風に解けてゆきにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201112
神代杉千年湖を氷らせず 神蔵器 風土 201112
初氷期待をこめてのぞく甕 早崎泰江 あを 201201
初氷指もろともに割れにけり 山田六甲 六花 201201
氷塵のにはかに径の行方断つ 中村翠湖 馬醉木 201202
氷輪の宙と湖にあり我にあり 西村純太 201203
枝の揺れ映せし甕の氷かな 早崎泰江 あを 201203
大甕の氷の底に顔のあり 中田禎子 201203
紅き葉をとざして氷る神の池 松下八重美 夢見の鐘 201203
氷→4      

 

2021年12月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。