木守柿 3   56句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
納屋壁へ影やはらかし木守柿 井上石動 あを 201412
寂れゆく剣豪の里木守柿 吉田宏之 201501
木守柿鋼の蔕に守らるる 久染康子 201501
山霊の振り撒く日ざし木守柿 藤原照子 201501
木守柿ひとり棲ひの母卒寿 田所節子 201501
木守柿の朱を深くして葉擦れ音 祖山正子 風土 201501
日光に逆柱あり木守柿 柳川晋 201501
山襞の深まる影や木守柿 久保久子 春燈 201502
風土五十五周年過ぐ木守柿 小林輝子 風土 201502
ふむふむと啄まれゐる木守柿 高橋道子 201502
木の精を集めて赤し木守柿 大原福枝 ろんど 201502
信仰のたとへば島の木守柿 岩岡中正 ホトトギス 201506
休日の縁より仰ぐ木守柿 柴田佐知子 201511
木守柿トーナメントに勝ちしかな 能村研三 201512
置き去りの脚立と木守柿一つ 田代貞枝 201601
木守柿雲と話してゐるやうな 田代貞枝 201601
身ひとつの重み軽みや木守柿 久保久子 春燈 201602
猿出づる峠や燦と木守柿 堺昌子 末黒野 201602
木守柿いよよたましひ籠もりけり 石田きよし 201603
語れざる記憶は消えず木守柿 高村令子 風土 201603
産土の育ぐくむ曽孫木守柿 鈴木礼子 末黒野 201603
木守柿一つと言はず十個ほど 松本文一郎 六花 201604
存問の雲の来て去る木守柿 木村享史 ホトトギス 201605
家を守り牛守り過疎の木守柿 池元道雄 馬醉木 201701
妻と言ふ肩書取れば木守柿 澤野井博子 京鹿子 201701
過疎の村守りゐるかに木守柿 荻坂真稚子 雨月 201702
あまたなる山のこゑ聞く木守柿 藤森すみれ 201702
木守柿三つ数へて寡婦となる 上野紫泉 京鹿子 201702
木守柿空一枚を借景に 山本無蓋 201702
木守柿入日の朱より濃かりけり 齋藤晴夫 春燈 201702
尼寺や雨に彩ます木守柿 堺昌子 末黒野 201702
空つぽの空の句点や木守柿 森清堯 末黒野 201703
廃校の子等の魂とも木守柿 北郷和顔 末黒野 201703
木守柿孤高の色の枝の先 五味紘子 末黒野 201703
木守柿やうやう嫁に行くさうな 田岡千章 201703
鵯鶫椋鳥争奪の木守柿 沼澤石次 馬醉木 201704
お役目はご免とばかり木守柿 河前隆三 馬醉木 201712
木守柿斜陽の色と思ひけり 田所節子 201801
木守柿とうに空家となつてをり 楠原幹子 201801
火の見とふバス停通過木守柿 丑久保勲 やぶれ傘 201711
夕されば夕日の色に木守柿 長谷川信一 万象 201801
青空を独り占めして木守柿 林昭太郎 201802
木守柿孤高の彩を尽くしけり 岡本秀子 201802
蒼天や熟せる色の木守柿 田島綾子 末黒野 201803
百年の家百年の木守柿 須賀敏子 あを 201901
夕日甘しと鴉が啜る木守柿 有松洋子 201902
海鼠壁の堂の鏝塚木守柿 森清堯 末黒野 201902
福島の再生ドラマ木守柿 七郎衛門吉保 あを 201902
いやませる空の蒼さや木守柿 堺昌子 末黒野 201903
山烏じつと見てをり木守柿 小池桃代 末黒野 201903
残されて尼ともならず木守柿 小田嶋野笛 末黒野 201904
鴉鳴くビルの谷間の木守柿 三羽永治 201904
鴉鳴くビルの谷間の木守柿 三羽永治 201905
木守柿光を受けて鳥一羽 江口九星 201905
木守柿一枚となる空の碧 倉林はるこ 201905
木守柿生家に兄のある限り 永淵恵子 201905
木守柿ことばひとつの持つ余熱 安藤しおん 202001
枝打ちし木立の淋し木守柿 中澤弘 京鹿子 202002
がらんだうの空の点晴木守柿 森清堯 末黒野 202002
木守柿一部始終のよく見えて 高木晶子 京鹿子 202002
カレンダーも二枚となりぬ木守柿 中田みなみ 202003
木守柿今日は新聞休刊日 天野美登里 やぶれ傘 202003
真青なる総の天上木守柿 安立公彦 春燈 202102
庄屋屋敷昔のままや木守柿 佐藤まさ子 春燈 202102
夕日影しばしとどめぬ木守柿 堺昌子 末黒野 202102
蒼穹へ届かず二個の木守柿 臼居澄子 末黒野 202103
賑やかさ終り天下の木守柿 片岡愛子 京鹿子 202104
天辺は夢をみる場所木守柿 林昭太郎 202201
光陰の果つる灯や木守柿 伊藤鴉 末黒野 202201
山裾の孤高の色や木守柿 大川暉美 末黒野 202203
来る一羽譲る一羽や木守柿 嘉味田朝 末黒野 202203
木守柿見てをりパンヘ蜜塗つて 皆川白陀 薫風 202205
木守柿 →1

2022年10月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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