小 春 14    100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
弓川の文字シテを舞ふ小春かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
三時間小春の町へ降り立ちぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201911
商店街小春の空の狭く濃く 今井肖子 ホトトギス 201912
昆陽池の鎮まり返る小春かな 大橋晄 雨月 201912
寒きとの予報一転奈良小春 大橋晄 雨月 202001
丸顔の猫蹤いて来る小春かな 大日向幸江 あを 202001
微かなるピアノの音色小春かな 須賀敏子 あを 202001
小春かなあのそのあれで終りたり 大日向幸江 あを 202001
小春日をあれこれこなす一日かな 長崎桂子 あを 202001
小春日や海上バスにて隅田川 須賀敏子 あを 202001
小春日の埴輪の顔の呆けをり 大日向幸江 あを 202001
カレーショップ永年の店小春なり 大橋晄 雨月 202001
小春日や遺句集ばかり並ぶ書架 山田暢子 風土 202001
小春日やすんなり通る針の孔 政時英華 京鹿子 202001
百選の刻の鐘待つ小春風 政時英華 京鹿子 202001
忘却といふ字を忘れ小春かな 北村梢 京鹿子 202001
小春日の庭畑均らし種を選る 松本鷹根 京鹿子 202001
小春日や海岸沿ひの膝栗毛 近藤真啓 春燈 202001
うしろ手に小春のからす畦伝ひ 南うみを 風土 202001
一望の芙美子の海や小春凪 小原紀子 末黒野 202002
小春日やバリカン小気味よく走り 斉藤マキ子 末黒野 202002
犬を見て犬引く人を見る小春 大島英昭 やぶれ傘 202002
二上山や小春の藍を烟らせて 溝内健乃 雨月 202002
鼓の音軽し小春の屋敷街 森脇貞子 雨月 202002
緩和病棟窓にあふるる小春の日 堀井英子 雨月 202002
五匹ほど小春日和の猫会議 延川笙子 六花 202002
小春かな道の駅より荷のついて 升田ヤス子 六花 202002
小春日の光る小石を掴みもし 平井改子 風土 202002
小春日や水の重力背負ふダム 瀬戸薫 風土 202002
朝の雨やんで小春日始まりぬ 柿沼盟子 風土 202002
小春日やバス停の椅子ぐらぐらす 浅田光代 風土 202002
小春日や練りてたたきて陶土佳し 三宅文子 京鹿子 202002
垣越しに話の弾む小春かな 鈴木静恵 京鹿子 202002
御詠歌の頭とる鳶の小春かな 木村傘休 京鹿子 202002
縫針に小春の光通しけり 本池美佐子 202002
小春日や豊洲市場の卵焼 原光生 202002
小春日や潜伏キリシタンの墓 野村昌代 202002
塩蔵に叺の乾く小春かな 西條弘子 202002
良寛のゐさうな寺の小春かな 山内宏子 202002
谷中てふ曲つてみたき路地小春 林未生 202002
歩かねば歩けなくなる小春空 柴崎甲武信 京鹿子 202002
小春日や市民農園鴨の小屋 佐藤まさ子 京鹿子 202002
惜まれて旅へ踏み出す小春かな 前田美恵子 202002
小春日や石の地蔵のかはいさよ 岩月優美子 202002
人間を見続く狛へ小春風 有松洋子 202002
小春日の暗渠出て水よろこべり 升田ヤス子 六花 202002
おみくじを小春も結ひて古刹かな 大内幸子 六花 202002
小春と言はむ病床の子に会ふ日 片山喜久子 雨月 202002
いざなはれ小春日和や故地を訪ひ 溝内健乃 雨月 202002
腰掛けて安産願ふ石小春 佐藤貞子 雨月 202002
飾る絵を掛け替へてゐる小春かな 丑久保勲 やぶれ傘 202002
小春日の座椅子に座るぬひぐるみ 小山よる やぶれ傘 202002
小春日のかまぼこ屋から出るけむり 根橋宏次 やぶれ傘 202002
婚の荷を降ろす回船小春凪 米山のり子 馬醉木 202002
小春日や小枝の箸のおままごと 斉藤マキ子 末黒野 202002
晴れやかに即位パレード小春空 斉藤マキ子 末黒野 202002
大曲りして名の変る街小春 亀井福恵 京鹿子 202002
小春空杖の夫は父に似て 小原紀子 末黒野 202002
小春日のたれが弾いてもよいピアノ 井上菜摘子 京鹿子 202002
小春日の街をペリカン歩いてる 直江裕子 京鹿子 202003
二人来て一人待ってる小春空 つじあきこ 202003
小春日の庭で大笊叩きをり 大崎紀夫 やぶれ傘 202003
小春日に御座しますれば伎芸天 野村昌代 202003
小春日や和服の夫婦歌舞伎座へ 北城美佐 202003
投句箱と子規の句碑あり寺小春 宮平静子 雨月 202003
老ゆるまじそと腕なで小春の縁 堀田こう 雨月 202003
石庭と対峙小春の日を賜り 丸尾和子 雨月 202003
小春日のくねくね道が好きな理由 藪ノ内君代 船団 202003
小春日や園児かたまるたいこ橋 加藤静江 末黒野 202003
小春日やデイサービスの送迎車 秋山文子 末黒野 202003
港内の遊覧船や小春凪 遠藤清子 末黒野 202003
断捨離の進む書斎や小春風 大霜朔朗 末黒野 202003
小春空レゴのごとくに家の建ち 沼崎千枝 末黒野 202003
六地蔵ひとつひとつに小春風 今村千年 末黒野 202003
小春日の川辺の空の鳶の声 白石正躬 やぶれ傘 202003
座敷童と遊んでみたき小春かな 藤田美耶子 202003
海静か色もあかるむ小春かな 柴田靖子 202003
小春空の即位祝賀に群れし人 今井充子 202003
小春日の老舗の本屋が引っ越す日 つじあきこ 202003
皺の足揃へ小春のハワイアン 中島陽華 202004
補聴器がまた駄々を云ふ小春かな 中島陽華 202004
小春日の波の光やモノレール 滝沢いみ子 末黒野 202004
人生に後戻りよし小春かな 前田美恵子 202004
一茶忌の小春に遊ぶ雀かな 池乗恵美子 末黒野 202004
小春日の日向の母のにほひかな 池乗恵美子 末黒野 202004
小春なる公証人へ遺言書 鈴木石花 風土 202004
小春日やぼんやり活字追うてをり 志方章子 六花 202004
小春日や願かけ石に手をあてて 永淵惠子 202005
小春日の尋常小学同期会 岸洋子 202005
居眠りに揺れる小春の山手線 増田裕司 やぶれ傘 202006
小春日を満喫すればお婆さん 火箱ひろ 船団 202006
タピオカのぶつぶつ言っている小春 東英幸 船団 202006
笑はれてすみし怪我なり老小春 木村享史 ホトトギス 202006
小春日の終りを風の笛が告ぐ 岩ア俊 202007
尋ねくる猫のことばも小春かな 佐藤恭子 あを 202010
気を許す外出小春でありしこと 稲畑汀子 ホトトギス 202011
快晴を取り戻したる小春かな 稲畑汀子 ホトトギス 202011
旅人に小春の一日たまはりし 稲畑汀子 ホトトギス 202011
雲消えて小春の空の仕上りぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 202011
飛火野の小春若草山染めて 稲畑廣太郎 ホトトギス 202011
小春→ 1

 

2021年11月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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